ゆずの剪定は樹齢によって変わってくる
みなさんはゆずの手入れの方法や育て方を知っていますか?また、剪定するときもきちんと剪定方法を知っていないと、うまくゆずの実をつけることはできません。じつは、ゆずの剪定は実は樹齢によって剪定方法が変わってくるのです。
ではいつ剪定するのがよいのでしょうか。詳しくみてみましょう。
ゆずの剪定時期
ゆずは育てはじめてから何年かはほとんど剪定しなくてよいとされています。ゆずは、枝をたくさん成長させることによって実を多くつけやすくなります。よって、はじめは枝を成長させるため、剪定はほとんどしなくてよいのです。
本格的に剪定するのは5年目くらいからにしましょう。
樹齢で異なるゆずの剪定方法
ゆずを植えてから5年経つまで、まったく放置してはよいかというとそうではありません。ではどんな方法で手入れをすればよいのでしょうか。
・1年目~5年目までのゆずの剪定方法
この時期は実をつけることよりも、枝を大きく伸ばしてしていくことに重点をおきます。ゆずの木の下にある野生の草などは、成長の妨げにならないように、必ず刈り取っておきましょう。雑草を刈り取ることで、樹木の風通しがよくなり、ゆずの成長を促すことができます。
ゆずは上に向かって大きくなっていく性質をもっていますが、枝を横に広げるように伸ばしたほうが風通しや日当たりがよくなります。また、低いほうがあとあと必要になる剪定や収穫も楽になります。
長く伸びている枝を主枝として、そこから分岐している枝などがあれば、広げたい方向に支柱を立てるなどして、1~3年の間は樹形が横長になるように誘導しましょう。
3年目までに主枝となる枝を3本伸ばしておきます。その間は枝の成長を優先するため、主枝の成長に必要ない枝が最小限になるように芽を摘みとったり、剪定をしたりしていきます。
また、実がついてしまうと枝の成長が遅れてしまうため、花芽や蕾があればすべて取り除いておきます。
4年目になると花をつける枝が多くなってきますが、主枝の先端部分には実をつけないようにして、内側の枝や下のほうに実をつけるようにします。
・5年目以降のゆずの剪定方法
5年目となると、枝ある程度は大きくなっているはずです。そろそろ、枝の成長よりも、実をたくさんつけることに重点をおいてよい状態になります。
以降は病害虫の予防と実をつけることを目的として、間引き剪定と切り戻し剪定をしていきましょう。ゆずの剪定時期は、樹齢に関わらず、2月~ 4月におこなうのが一般的なようです。
剪定が必要な枝の見分け方
剪定で切り落とす必要のある枝は見分けるのが難しい場合もありますが、混みあっている枝や、まっすぐ上に伸びる、「徒長枝」と呼ばれる枝はわかりやすいでしょう。
剪定のし過ぎは樹形が乱れたり、実がつかなくなる原因となるため、不用意に切らないように気をつけましょう。
ゆずの木が大きくなりすぎたら?
10月ごろに少しゆずの木をみてみましょう。昨年あまり実をつけず、今年も花が咲かなかったような枝はありませんか?これは枝が古くなってきている証拠でしょう。このような場合は、切り戻し剪定をおこないます。
ゆずは新たに伸びた枝に実がつきやすく、伸びすぎた枝には実がつきにくくなります。実がつきにくい枝がある場合は、その枝のつけ根にある短い枝まで切り落としましょう。こうすることによって、また新しい枝が伸び、実がつきやすくなります。
剪定を業者に依頼したらいくらかかる?
ここまでゆずの剪定方法をご説明してきましたが、自分で剪定するのは少し難しいな…。業者にお願いしたいなと思われたかたもいるのではないでしょうか。剪定を業者にお願いすると、ゆずの木1本でおおよそ3000円前後くらいのところが一般的でしょう。
これは、ゆずの木だからということでなく、木の高さで単価を出しています。業者によっては、日当制や時給制のところもあるでしょう。そのような場合は、日当で職人1人あたり20,000円前後、時給制の場合は1時間あたり2,500円前後くらいでしょう。
業者へお願いすると、剪定の必要な枝も見分けてもらえますし、失敗することなくゆずの手入れができますね。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
ゆずの育て方の基本をチェック
前章ではゆずの剪定方法についてご紹介しました。ゆずを育てるには剪定だけでなく、そのほかのお手入れや世話も大切です。ここからはゆずの基本的な育て方や日ごろのお手入れを紹介していきます。
植えつけと植え替えのやり方
ゆずの植えつけと植え替えには注意すべきことがあります。どのようなことに注意すべきなのかみてみましょう。
・植えつけ
ゆずの苗を植え付ける時期は、は3月上旬~4月上旬の新芽が出てくる前が適しています。鉢植えの場合は根詰まりを防ぐため、苗よりも大きめのゆとりのある植木鉢を用意しましょう。用意する土は水はけがよく、さらに水持ちもよいするのがおすすめです。
市販の土を混ぜる場合は、小粒の赤玉土を7~8割、残りの2~3割くらいを腐葉土で混ぜます。もしくは、市販の果実用の土を用意するとよいでしょう。根元のこぶのようになっているところが隠れない程度に浅く植えましょう。
・植え替え
柑橘類は細かい根が多く根詰まりを起こしやすいため、年に1、2回は植え替えが必要です。鉢植えの場合は、今植えてある鉢よりも1つ大きな鉢に替えましょう。土は古くなると水はけが悪くなってしまい、害虫がわいて枯れてしまう場合もあるため、植え替えは忘れずにおこないましょう。
水と肥料のやり方
つづいて、水と肥料はどのようにしたらいいのかみていきます。
・水
ゆずは日光を好むため日当たりのよいところに植えられることが多いですが、日当たりのよいところはそのぶん乾燥しやすいため、水はこまめに与えてください。
鉢植えの場合は土の表面が乾いてきたら、鉢の底からあふれ出て鉢受けに水が出るくらい、たっぷりとあげましょう。庭植えの場合、夏場などの乾燥する時期をのぞいて、水やりは不要とされています。
・肥料
肥料は、庭植えの場合は、3月と10月にあげます。鉢植えは、それに加えて6月にも肥料をあげましょう。ゆずは、冬に芽をつけます。気温が低くなりすぎると、肥料の効き目が低くなるので、冬に入る前までには肥料をあげておきます。
寒い冬に耐えるためにも、冬前の肥料は忘れずにあげましょう。
注意の必要な害虫
ゆずによく発生しやすいのが、エカキムシ呼ばれる虫です。葉を食べてしまう虫で、食べた跡が絵を描いたようにみえることからこのような名前がついているようです。
エカキムシをはじめとした害虫は、葉を食べたり養分を吸い取ってしまったりするだけでなく、病気の原因になるウイルスをもっています。見つけたら、すぐに殺虫剤などを使って駆除しましょう。
自分の育て方に不安があるときは業者に相談しよう
ゆずは植え付けから収穫まで、長期的なお手入れが必要です。剪定の際に不要な枝を見分けるのは簡単ではなく、大きく育ったゆずの植え替えも、結構な力仕事になるため 体力的にも大変です。
自分の育て方に不安を感じた場合は業者へ相談してみましょう。すべてを任せなくても、剪定や植え替えだけでもお願いすると安心ですね。弊社では、剪定やお庭づくりの業者をご紹介しております。ぜひお気軽にご相談ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
ゆずの収穫に関して知っておきたいこと
適切にお手入れをすることができれば、おいしいゆずを収穫することができます。ここからはゆずの収穫に関して、知っておきたいことをご紹介していきます。
ゆずを収穫するときの手順
まず収穫時期ですが、じつはゆずには2つの収穫時期があります。ゆずといえば黄色く熟した実をイメージする方も多いかと思いますが、熟す前の青いゆずも、「青ゆず」と呼ばれ、熟したゆずとは違った楽しみ方ができるのです。
青ゆずとして収穫できるのは7月~9月、熟して黄ゆずとして収穫できるのは10月~1月ごろです。青ゆずは大きさが直径4センチぐらいになったら、黄ゆずは色で収穫時期を見分けることができます。
ゆずを収穫するときには、ゆずのとげに注意が必要です。ゆずのとげは大きくてケガしやすいので、厚めの長袖で、分厚い手袋をはめておこないましょう。また、枝を揺らしすぎるととげで実が傷ついてしまうため、できるだけ揺らさないように気をつけましょう。
ゆずの木は実をつけすぎると弱る
ゆずの木は実を多くつけ すぎると弱ってしまい、2年に一度しか実がならない、「隔年結果」と呼ばれる状態になってしまいます。
毎年収穫したい場合は隔年結果を防ぐために、摘果という作業をおこない、あえて実をつけないようにする必要があるのです。摘果の方法は樹齢によって異なります。
・最初の3年の木(幼木)
木に栄養分をいきわたらせて木を大きくするために、花芽や実はすべてとりましょう。
・それ以降の木(成木)
長い間実をつけっぱなしにしたり、実を多くつけすぎると実にばかり栄養がいって木が弱り、隔年結果になってしまいます。収穫が遅くなりすぎないように気をつけ、木が弱らない程度に実をつけるようにしましょう。
数の目安としては葉っぱ100枚につきゆずの実1つです。
収穫量は接ぎ木で増やせる
ゆずの数を増やしたい場合は接ぎ木をしましょう。接ぎ木とは、異なる種類の植物の枝と、土台となる茎や根を組み合わせることで、成長を早めたり、病気への耐性を高めたりする手法です。
時期は3月中旬~5月。または8月がおすすめです。種から育てた苗木を土台として使います。一般的にはカラタチが用いられることが多いです。剪定するときに使うような、はさみと添え木テープ、ポリ袋を用意しましょう。
- 枝の先の10センチのところ~30センチのところをまっすぐに切る。
- 幹の枝の先が角度35度くらいの三角形になるように左右を切る。
- 土台とする苗木を根元から10センチの長さでまっすぐ切る。
- その苗木の根元から5センチのところで少し斜めに切って角を落としておく。
- その苗木の皮の部分1ケ所、垂直に2センチ切り込みを入れる。
- 接ぎ木に使う枝を5で切った切り口に挿し込む。
- 差し込んだ部分に添え木テープを巻いて固定する。
- 保護のためポリ袋をかぶせて、テープを巻いて固定する。
- 2、3週間ほどで新しい芽が生えてくるので、ポリ袋を撤去し完了。
ゆずの使い道はいろいろ
ゆずを収穫したら、いろいろなことで楽しみましょう。
・ゆず風呂
ゆずを湯船に浮かべてみましょう。ゆずには、体が温まり血行をよくする効果があります。よい香りもしますので、リラックスもできます。ただし、皮膚の弱い方は、痒みや刺激を感じることもありますので、確かめてから湯ぶねに浸かりましょう。
・ジャムやはちみつ漬け
ゆずは、種や皮にも栄養があります。とくに皮には、果実の4倍近くのビタミンCが含まれています。そのため、丸ごと食べられるものとして、砂糖と柚子でできるジャムやスライスしたゆずをはちみつに漬けるだけのはちみつ漬けがおすすめです。ビタミンCには風邪の予防や疲労の回復に効果があります。
・ゆず化粧水
ゆずにはビタミンCが多く含まれているため、美肌効果もあります。化粧水をつくるにはゆずの種を使います。ゆずの種と水(種の重さの3倍の量)を保存容器に入れて、冷蔵庫で1日保存し、こして完成です。
つくったら1週間を目安に使い切ってください。皮膚の弱い方は最初に少量を腕などにつけて、身体に異常が出ないか確認してから使いましょう。
・消臭剤や芳香剤
ゆずは、そのまま置いておくだけで消臭や芳香剤としてつかえます。腐りにくいので数カ月効果はあるでしょう。
ゆずはさまざまな楽しみ方ができます。ゆずを元気に育て、毎年収穫するために、樹齢や時期に合わせて適切な剪定とお世話をしましょう。剪定やお世話など、育てるのが難しいと感じる場合は業者に依頼してみてもいいかもしれませんね。
弊社“お庭110番”では剪定や栽培など、お庭に関することを請け負う業者を多くの加盟店のなかからご紹介いたします。ご相談、お見積りも無料※で承ります。ご相談だけでもお気軽にお電話ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。