憧れの家庭菜園を始めてみたけど、お手入れ方法のひとつ「摘芯って何?」と、聞いたことのない言葉に戸惑ってはいませんか?
摘芯とは、剪定方法のひとつで、野菜の収穫量を増やすために重要なお手入れです。植物の栽培は、水や肥料など栄養を与えるだけでなく、剪定で不要な部分を取り除くことも大切です。本記事で摘芯の目的や方法、必要な道具について見ていきましょう。
コツをつかめば難しい作業ではありません。自分で丁寧に摘芯をおこない、美味しい野菜をたくさん育てましょう。
摘芯は花付き実付きをよくする作業
摘芯とは、優先的に生長する枝の先端を剪定することです。「摘芯」「摘心」「芯止め」「ピンチ」など、さまざまな呼ばれ方をしますが、どれも同じことを意味します。
植物が大きくなりすぎないよう生長を抑えたり、脇芽の生長を促したりすることを目的としています。というのも、多くの植物には枝や茎の先端にある芽が優先的に育つ頂芽優勢という性質があるため、放っておくと先端の枝や茎にしか花や実が付かないことがあるのです。
家庭菜園で育てている植物に花や実をたくさんつけてほしい場合は、脇芽にもしっかり栄養がいき渡るよう摘芯をおこないましょう。
摘芯が必要な植物5選
花付きや実付きをよくする摘芯が必要な植物はたくさんありますが、ここでは家庭でも育てやすい5種類の野菜をご紹介します。
- トマト
- キュウリ
- ナス
- ゴーヤ
- バジル
どれもさまざま料理に使える便利な食材です。たくさん収穫できれば嬉しいですが、摘芯をしないと上にばかり生長して収穫量が減ってしまいます。
収穫量を増やすための摘芯のタイミングや方法は【植物の生長を促す摘芯の方法】でご紹介していますので、必要な道具を購入して挑戦してください。
参考サイト(最終閲覧日:2021年11月4日)
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
摘芯にはハサミを使うのがおすすめ
摘芯で取り除くのは手で折れるくらい細い枝や茎であることが多いです。しかし、手では切り口がささくれ立ってしまったり上手く折れずに植物に負担をかけてしまったりするおそれがあるので、できれば専用のハサミを使用してください。
おすすめの園芸用バサミ
園芸用のハサミは、ガーデニングショップやホームセンター、通販サイトなどで購入できますが、種類が多くて迷ってしまう方もいるでしょう。そこで、家庭菜園で使いやすい園芸用のハサミを1点ご紹介します。
【越路 摘芯鋏 S-18】価格:1375円(2021年11月2日時点の楽天市場参照)
- トマト農家の方の要望で開発された
- 野菜や周りの茎を傷つけにくいよう刃の先端が丸くなっている
- スマートフォンよりも軽量
- 摘芯だけでなく野菜の収穫にも使える
このハサミは、実際に野菜の栽培に関わる方の意見を元に開発されたもので、プロでも使える仕様になっています。また、軽いので力の弱い女性でも使いやすいのが特徴です。刃の先端に丸みをもたせて安全性を高めつつも切れ味は抜群なので、何を購入するか迷っている方はぜひこちらを使ってください。
使用するのは消毒済みの清潔なハサミ
ハサミの用意ができても、そのまますぐ使用していいわけではありません。使用前は必ず消毒をおこないましょう。「少し切るだけなら大丈夫」と思うかもしれませんが、摘芯による切り口は人間のケガと同じです。
わずかな汚れやサビであっても、切り口から菌が入り込めば、そこから植物が傷んで枯れてしまうおそれがあります。アルコールスプレーや除菌シートで汚れやサビを取り、ハサミを清潔な状態にしてから摘芯をおこないましょう。
なお、ハサミを購入せず手で摘芯をおこなう場合も消毒は必須です。手を洗って手指消毒をしてから作業してください。
植物の生長を促す摘芯の方法
摘芯の基本は、もっとも伸びている茎の先端を切ることです。切るべきポイントは植物によって異なるので、【摘芯が必要な植物5選】でご紹介した植物を例に目安をご紹介します。
トマト
トマトの摘芯は、茎の先端に手が届くうちにおこないます。下のイラストのように、先端に近い位置の花が咲き始めたら摘芯のタイミングです。
時期が遅れると、本来実に届くはずの栄養が茎の生長に使われてしまうので、毎日様子を見てタイミングを逃さないようにしましょう。
ミニトマトは実が小さいので、たくさん花が咲くまで待ってもかまいませんが、大きいトマトは欲張るとひとつの実への栄養が減って美味しさが落ちるおそれがあります。5ヶ所くらい花が咲いたら、その先の茎は摘芯しましょう。
参考サイト(最終閲覧日:2021年11月4日)
キュウリ
キュウリの摘芯は、茎の根元近くと先端近くでやり方が変わります。5~7節では、上に伸びるメインのつる(親づる)から枝分かれして伸びるつる(子づる)をすべて取り除き、それ以降は子づるの本葉を2枚残すようにして摘芯しましょう。
サイズが小さいうちは子づるを摘芯するのがメインですが、大きくなりすぎると摘芯も実の収穫もやりづらくなります。「つるが上に伸びてすぎたな」と思ったら、親づるも摘芯して生長を抑えてください。
参考サイト(最終閲覧日:2021年11月4日)
ナス
ナスの摘芯は、横に伸びる枝におこなうのが基本です。花が咲いた部分より先を取り除いて、実に栄養をいき渡らせます。
欲張ってたくさん花が咲くまで待ってしまうと、一つ一つの実にいき渡る栄養が減ってしまいます。1本の枝につき、花の数は1~2つまでにしておきましょう。
摘芯してよく育った実を収穫したあとは、枝の根元から本葉を2つ残して枝を剪定してください。脇芽が育てばまたナスを収穫できますし、サイズが大きくなりすぎないよう調整することも可能です。
参考サイト(最終閲覧日:2021年11月4日)
ゴーヤ
ゴーヤの摘芯は、本葉が5枚生えたらおこないます。すると、切ったところから枝分かれしてまたつるが伸びるので、それを繰り返して栽培範囲を広げ、実の収穫量を増やしましょう。
摘芯を繰り返すと、つるが左右に広がって伸びるので、収穫量を増やすだけでなくグリーンカーテンを作ることも可能です。夏の強い日差しを遮る涼し気な庭になるので、興味のある方はネットを張って作ってみましょう。
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バジル
バジルの摘芯は、あまり大きくなる前におこないます。根元から数えて節が3つ残るようにして、まっすぐ上に伸びている茎の先端を切りましょう。切った部分からは枝分かれしてさらに茎が伸びるので、摘芯を繰り返すことで本葉の葉を増やすことが可能です。
バジルは切り取った葉も料理に使えるので、無駄になる部分が少ないのも嬉しいポイントです。また、切り取った部分を土に埋めると、そこからまたバジルが生長します。もっとたくさんバジルを栽培したい方は挑戦してみてください。
参考サイト(最終閲覧日:2021年11月4日)
種類が多くて手に負えないなら業者に相談
摘芯自体は難しい作業ではないため、コツがわかれば自分でもできます。しかし、複数の植物を育てている場合は、「剪定時期がバラバラで大変」「自分には難しい作業もあって手に負えない」という事態が考えられます。
パニックになってお手入れ方法を誤ると大切な植物が枯れてしまうおそれがあるので、手に負えない作業がある場合は業者に相談しましょう。
また、摘芯や剪定のことだけでなく、他にも庭造りについて相談したいことがある場合も、業者依頼がおすすめです。当サイト【お庭110番】では、摘芯を含む剪定作業はもちろん、その他にも庭造り全般に関するお悩み解決に対応できる業者をご紹介することができます。
お問い合わせは24時間365日受け付けていますので、お庭や植物の状態が気になると思ったらいつでもご相談ください。