山椒の剪定をする場合は、12月~3月ごろが適しています。山椒は葉を落としたあと休眠期に入ります。この時期は新芽を出すための力を蓄えているときで、枝を切っても耐えられるからです。
このコラムでご紹介する剪定方法を参考にしていただき、山椒をうまく育ててみましょう。また山椒の実の収穫時期や、活用方法についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
山椒を剪定する時間がないときや、ちゃんと剪定できるか不安だという場合は、業者に依頼することを検討しましょう。
山椒の剪定方法
山椒は樹形が乱れにくい植物ですが、手入れをせずにいると枝葉が混み合ってしまったり、病気や害虫が発生したりするおそれがあります。また育ちすぎて高さが3mほどになり管理が大変になる可能性があるのです。
それらを防ぐために、春に向けて力を蓄えている休眠期の12月~3月ごろに剪定をおこないましょう。この章では、剪定に必要な道具や方法について解説していきます。
剪定に必要な道具
山椒を剪定する前に、まずは以下の道具を準備しましょう。
- 剪定バサミ
- 厚めの手袋
- ほうきなどの掃除道具
- ゴミ袋
高くて届かない箇所がある場合は、脚立も準備しておくとよいでしょう。どれもホームセンターなどで手に入るので、あらかじめ購入しておくことをおすすめします。
剪定方法
山椒を剪定するときは必ず手袋を着用しておこなうようにしてください。山椒には、枝の部分にトゲが生えている種類もあり、素手で触ると刺さるおそれがあるからです。それでは、以下の手順で剪定してみましょう。
- 手順
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- 勢いよく伸びている枝や木の内側に向かって生えている枝などを根元から切る
- ある程度切り終えたら、山椒全体の樹形を見てはみ出している部分を表面に沿って切りそろえていく
- 剪定が終わったら枝葉を掃除して、ゴミ袋に入れて処分する
山椒は短い枝でも花を咲かせて実がつきます。そのため、短い枝だとしても切ってしまわないように注意して剪定してください。もし自分で剪定する自信がない場合は、一度弊社までご相談ください。
ご連絡いただければ、弊社に加盟している剪定業者をご紹介させていただきます。お電話受け付けは24時間年中無休ですので、いつでもお問い合わせください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
山椒をうまく栽培するコツ
山椒をうまく育てるには、育てる環境や病害虫など気をつけることがあります。以下からご紹介する育て方を参考にしていただき、山椒を健康に育ててみてください。
置き場所
山椒を育てる場合、直射日光を避け半日陰で風がよく通る場所で育てましょう。山椒は日差しが強く乾燥する場所ではうまく育つことができません。だからといって、まったく日が当たらない場所に置いても育たないので、午前中は日が当たり、午後は日陰になり西日を避けられる半日陰の場所が適しているのです。
水の与え方
山椒は乾燥を嫌う植物です。そのため、土が乾かないようにする必要があります。鉢植えの場合は土が乾いていたら、たっぷり水を与えましょう。とくに夏場は乾燥しやすいので、朝夕の2回水を与えます。
地植えの場合は、しっかり根が張っていれば水を与える必要はありません。ただし、真夏は土が乾燥しやすくなるので、土の状態を確認して乾いたら水を与えましょう。
肥料の与え方
肥料は1月~2月に与えます。与え方は、株の周辺に深さ20cmほどの溝を作り、そこに油かすなどの有機質肥料をまくだけです。その後は山椒の状態を確認し、元気がないようであれば追肥として液体肥料などを与えましょう。
白絹病とアゲハ蝶の幼虫に注意
山椒を育てる際には、白絹病という病気とアゲハ蝶の幼虫に注意しなくてはいけません。以下に発生した場合に起こる被害や対処法をご紹介しますので、参考にしていただき病気と虫から山椒を守りましょう。
◆白絹病(しらきぬびょう)
白絹病は、気温が25度以上になると発生するカビ(糸状菌)などが原因で起こる病気です。白絹病になると、木の根元や土の表面に白い糸状のものが発生し、木の根元部分を腐らせ葉が黄色に変色して枯れてしまいます。
一度白絹病になってしまうと治すことはできません。そのため、白絹病が発生した山椒の木は株ごと取り除きましょう。業者に依頼して伐採処分をし、ほかの植物への菌の繁殖を防ぐために周辺の土の消毒もしてもらうことをおすすめします。
白絹病になってしまわないように、空気の流れがよく水はけがよい土で育てることが大切です。また、連続で同じ植物を育てるのを避けて、一定期間ほかの植物を育てるようにするのも、予防対策になります。
◆アゲハ蝶の幼虫
アゲハ蝶の幼虫は無害そうに見えますが、じつは山椒の葉を食い荒らしてしまう害虫です。種類によっては体長50mmほどと大きいものもいるため、1匹いるだけで葉をすべて食べられてしまうこともありえます。
アゲハ蝶の幼虫の対処法は、殺虫剤を散布して駆除することです。その際にほかの害虫も駆除することができます。また、駆除するのがかわいそうという方は見つけ次第捕獲するという方法がありますが、捕獲後どうするか考えてない場合は殺虫剤を使った方法をおすすめします。
アゲハ蝶の幼虫の被害は、植え付け後防虫ネットを被せることで予防ができます。植物を植え付ける前に、ホームセンターやネット通販などで購入しておくとよいでしょう。
植え替えはできるだけ控える
山椒は植え替えに向いていない植物です。根が弱いため、環境の変化に耐えらず枯れてしまうからです。どうしても植え替えたい場合は、休眠期である12月~3月に土を落とさずそっと作業すれば、枯れる可能性は減るでしょう。植え替え方法は以下のとおりになります。
- 準備するもの
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- ひと回り大きな鉢
- 土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 植え替え方法
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- 準備した鉢に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石も敷く
- 鉢に土を入れる
- 現在山椒を植えている鉢から、土をできるだけ落とさないようにして山椒を抜く
- 新しい鉢に山椒を植える
- 半日陰になる場所へ置き、土が乾燥しないように水を与える
挿し木と種まきで山椒を増やせる
山椒を増やす場合は、「挿し木」と「種まき」2つの方法があります。以下からそれぞれの方法をご紹介しますので、増やしたい方はぜひ参考にしてみてください。
挿し木で増やす
山椒を挿し木で増やす場合は、6月ごろにおこなうのが適しています。梅雨の時期である6月は、発根しやすくいため早く根付いてくれます。では、以下の流れで挿し木をしていきましょう。
- 必要なもの
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- 挿し木用の土
(小粒の赤玉土やバーミキュライトなど水はけがよく保水力があるもの) - 鉢またはプランター
- 発根剤
- ハサミ(またはカッター)
- 挿し木用の土
- 手順
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- 挿し木用の枝(挿し穂)は前年に伸びた若い枝を選び、10cmほど切る
- 枝の上部にある葉を3枚ほど残しすべて取り除く
- 枝の切り口を斜めに切り、発根剤入りの水に1時間ほどつけておく
- 準備した鉢やプランターに土を用意する
- 挿し穂を土に挿す
- 土の乾燥を防ぐために日差しを避けられる場所に置く
- 新芽が出てきたら大きめの鉢(5~6号の鉢)に植え替えする
種まきで増やす
山椒は挿し木以外にも、種をまくことで増やすことができます。種まきは3月ごろにおこなえば、4月ごろに芽を出してくれるでしょう。
- 必要なもの
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- 鉢
- 土(培養土)
- 手袋
- 山椒の種
- 手順
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- 鉢に土を入れる
- 土の真ん中に種が入る大きさにくぼみを作り、種を植える
- 種を覆い隠すように土を薄く被せる
- 水を与えて半日くらい日が当たる程度の場所で育てる
- 発芽し葉が3枚ほどになったら、鉢植えまたは地植えする
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
山椒の収穫と活用法
ここまで山椒の剪定や育て方についてご紹介してきました。健康的に育った山椒は実をつけ、6月~7月ごろに収穫することができます。この章では、山椒の実の収穫方法と活用方法についてご紹介していきます。
収穫時期と注意点
前述したように、山椒の実を収穫できる時期は6月~7月ごろです。山椒の実は時間がたつと皮が固くなるため、早めに収穫しましょう。ただし、収穫の際は枝にあるトゲが刺さらないよう注意しなければいけません。また実を素手で触ると痺れることがあるため、手袋をして収穫するようにしましょう。
収穫後は料理に使おう
収穫した山椒の実はさまざまな料理に活用することが可能です。また山椒は実だけではなく、葉や花も料理に使うことができます。いくつか例をご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
- 山椒の実
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早めに収穫した柔らかい山椒の実を醤油、酒、みりんなどで煮詰めて佃煮にする。
- 粉山椒
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硬くなった山椒の実を乾燥させ、粉状にしたもの。唐揚げやうなぎの蒲焼などにかける。
- 山椒の葉
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そのままでお吸い物や炊き込みご飯などに飾りとして盛り付ける。
- 山椒の花
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佃煮にしてお肉料理や麺料理に薬味として添える。
山椒をうまく育てると上記のような料理に活用することができます。そのためには、山椒の手入れをきちんとおこない枯らしてしまわないようにしましょう。もし山椒がうまく育たなかったり、病害虫の対処や予防で困ったりしたときは、一度業者に相談することをおすすめします。
さまざまな植物を剪定してきた業者であれば、植物に関する知識が豊富なので適切なアドバイスをしてもらえることでしょう。もし相談する業者で悩んだ場合は、弊社までご連絡ください。
弊社では、お客様のご希望に沿った業者を弊社加盟店からご紹介するサービスをおこなっています。まずは相談からという方でも利用できますので、お気軽にお問い合わせください。