ローズマリーは観葉植物としてはもちろんのこと、ハーブとしても活用されている植物です。手軽に育てられるイメージをもたれるかもしれませんが、ローズマリーを剪定するには時期に気をつける必要があります。
適切な時期以外に剪定をおこなうと、枯れてしまうおそれがあるからです。そこで今回は、ローズマリーの剪定時期や方法についてご紹介していきます。より多く収穫するために、挿し木の手順についてもお伝えしていきますのでぜひご覧ください。
ローズマリーの剪定時期は6月ごろまで
ローズマリーは常緑樹のため、成長期である春から初夏ごろが剪定に最適な時期です。この時期に剪定しておくことで、枝葉のボリュームを抑えた状態で夏を迎えることができるのです。
剪定をおこなっていけない時期
ローズマリーは暑さを苦手とするため、真夏や残暑の厳しい7月~9月ごろに剪定をおこなうと枯れてしまうおそれがあります。また秋以降に剪定をおこなうと、花が咲きづらくなります。花を楽しみたい場合は、4月~6月ごろまでに剪定をおこないましょう。
ローズマリーは木質化対策で剪定が必要
ローズマリーは、剪定をしないと徐々に枝が茶色に変色して硬くなってきます。この現象を木質化といいます。木質化した部分には、葉が付かなくなってしまうのです。
また、枝葉が伸びると混みあって見栄えが悪くなってしまいます。さらに害虫が過ごしやすい環境となり、枯れる原因にもなるのです。そのため、収穫する枝以外にもきちんと剪定をおこないましょう。剪定をして新しい枝を生やしていくことで、老化・木質化を遅らせることができるのです。
ローズマリーの剪定方法
ローズマリーの剪定時期がきたら、さっそく剪定をおこなっていきましょう。ローズマリーには立ち性や匍匐(ほふく)性、半匍匐性などさまざまな種類があります。そのなかでもここでは、もっとも一般的な立ち性のローズマリーを剪定する方法をお伝えしていきます。
ローズマリーの枝は硬いため、剪定ばさみは切れ味のよい消毒済みのものを使用してください。
剪定のコツ
まずは、枯れている枝や内向きな枝などの不要枝を枝元から切り落とします。それから、花がらが残っている部分の下のほうで切り詰めます。ローズマリーは、枝の途中で切るとそこからさらに枝分かれしてボリュームが増えていきます。
そうすると次第に枝が混み入ってしまい、見栄えが悪くなったり害虫がつきやすくなったりしてしまうのです。そのため、ある程度小さく整えられるように間引く剪定をおこなうとよいでしょう。
枝を間引くには、二手に枝分かれてしている長いほうの枝を付け根から切っていきます。さらに、外側の枝を切ることで横に広がるのを抑えることができるのです。
最後に全体的なバランスを見つつ、樹形を乱している枝は付け根から切り落としていきましょう。
剪定や収穫時の注意点
剪定の際は、必ず葉を残した位置で切るようにすることが重要です。枝から葉がすべてなくなると木質化して、枯れこむ原因となってしまいます。
また収穫する際は、長さが15センチメートル以上の枝を選びましょう。10センチメートルほどの長さで切って、枝をある程度残しておきます。あまりにも短い枝は、枯れてしまうことがあるからです。
このように、ローズマリーは決まった時期に適切な方法で剪定をおこなわなければ木質化したり枯れたりすることがあります。剪定が大変そうだと思ったら、業者に依頼してみるのもひとつの手です。
弊社では、剪定に対応した業者を紹介しております。日本全国に提携業者がありますので、お気軽にご相談ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
もっとたくさん収穫したいなら挿し木がおすすめ
ローズマリーをより多く収穫したい場合や観賞用と収穫用に分けたいといった場合は、新しく育ててみてはいかがでしょうか。5~6月ごろに剪定をすれば、枝を使って挿し木がおこなえます。
続いては、挿し木に必要なものや手順についてお伝えしていきます。
挿し木に必要なもの
挿し木をするには下記のものを準備してください。
- 挿し穂(剪定した枝)
- 用土(無菌の新しい土)
- 水揚げ用の器
- 挿し穂用の鉢
挿し穂として使う枝は、10~15センチメートルで切ったあと、下のほうの葉を取り除いておきましょう。用土は、肥料の入っていないバーミキュライトがおすすめです。赤玉土と混ぜて使用します。また、挿し穂を挿すための用土が入った土には、あらかじめ水を与えておきましょう。
挿し木の手順
- 挿し穂を1時間ほど水に浸ける(水揚げする)
- 用土に穴を開けて、挿し穂を挿す(葉が土にかぶるようなら取り除く)
- 鉢は日陰に置いて、土が乾いたらたっぷりと水を与える
成功すれば3週間~1ヶ月ほどで根が出てくるため、新しい鉢に植え替えましょう。
ローズマリーの育成方法や注意したい病害虫
ローズマリーを枯らさないためには、適切な育成方法を知っておくことが大切です。最後は、ローズマリーの育成に適した環境やお手入れ方法、病害虫対策についてお伝えしていきます。
育てる場所や日当たり
ローズマリーは、日当たりがよい場所で育てましょう。また湿気を嫌う傾向にあるため、できるだけ乾燥した場所がおすすめです。鉢植えの場合、降雨時にはできるだけ濡らさないように屋根のある場所に移してあげましょう。
水やり
ローズマリーは前述の通り乾燥気味の状態を好みます。しかし、水が切れると葉を落とす原因となります。土が乾ききっているようなら水を与えるようにしましょう。
肥料
肥料は、植え付け時と植え替え時に緩効性の化成肥料を与える以外、基本的には必要ありません。生育不良だと感じたら、成長期の春と秋に液体肥料を与えます。あまり与えすぎるとかえって弱る原因となるため、取扱説明書の用法を守るようにしましょう。
病害虫
ローズマリーは病害虫に強いほうですが、ベニフキノメイガなど、蛾の幼虫に食害されることがあります。ベニフキノメイガはハーブ系の植物に取りつきやすい害虫で、葉を食害します。
葉に黒いものが付着していたら、ベニフキノメイガの糞かもしれません。幼虫は、ピンセットなどでつまんで取り除いて駆除しましょう。とくに5月ごろから発生することが増えてきます。剪定をきちんとおこなって枝葉が混みあわないようにしつつ、害虫がついていないかこまめにチェックしましょう。
見知らぬ害虫に悩まされていたり、枯らさずに育てたりするのが難しいと感じたら業者に相談するのもひとつの手です。弊社はローズマリーはもちろんのこと、あらゆる庭木・生垣の剪定や害虫駆除もおこなっている業者をご紹介しています。
お庭周りのお手入れ全般に対応していますので、何かお困りごとがございましたらお気軽にご相談お待ちしています。