キュウリは生長に応じて『摘心』と呼ばれる剪定をおこなうことが重要です。摘心とは、生長を促進させるために茎や新芽、つるを摘み取ることをいいます。
摘心をおこなわないと株全体に栄養が行きわたらず、収穫量が減ったり、形の悪いキュウリが育ってしまったりと、上手にキュウリを収穫できないことがあるのです。
このコラムでは、キュウリの剪定(摘心)方法についてご紹介しています。ほかにも、家庭菜園でキュウリを栽培する方法や気をつけてほしい病害虫についてもご紹介しているので、参考にしてみてください。
キュウリの剪定は摘心がポイント!
キュウリの剪定でもっとも重要なのは『摘心』であるといえます。摘心で不要なつるやつぼみなどを摘み取ることでキュウリの実に十分な栄養が行きわたりやすくなり、収穫率をよくすることができるのです。ここでは、摘心の時期や方法についてご紹介していきましょう。
摘心の時期
キュウリは生長スピードに個体差があります。そのため、摘心はキュウリの生長スピードにあわせて適宜おこなっていくようにします。キュウリはつるを上へ上へと伸ばして成長していくので、摘心のタイミングについては、土からの高さを目安にするとわかりやすいでしょう。そこで、次は高さに応じた摘心の方法について解説していきます。
摘心の方法
キュウリを摘心する際は、以下の生長段階に応じた方法でおこなうとよいでしょう。
・高さ30cmになるまで
わきから伸びるつるやつぼみはすべて摘心しておきます。手で簡単に摘み取れるはずです。
・高さ30cm~60cm
つぼみは摘心しますが、子づる(最初に伸びる親づるから伸びたつる)が伸びていたら残すようにしましょう。子づるから出てくる葉は1枚残してその先は切り落としておきます。つるが太い場合は剪定バサミで切り取っても構いません。ただし、傷口から菌が入りこまないように、ハサミは熱湯消毒してから使用するようにしましょう。
・高さ60cm~120cm
子づるを2節分伸ばし、出てきた葉を2枚残してその先は切り落としておきます。このとき、つぼみは摘心せず実を育てていきましょう。
・高さ120cm以上
背丈が高くなりすぎると管理が難しくなるため、支柱の高さ以上に伸びないように、親づるをカットしておくとよいでしょう。子づるから孫づる(子づるから伸びたつる)が伸びてきても、そのまま伸ばして大丈夫です。
枯れ葉や古葉は摘み取っておこう
枯れ葉や古葉を摘み取る葉かきをすることで風通しと日当たりがよくなり、病害虫予防に効果的です。また、日当たりがよくなると、品質のよいキュウリができやすいというメリットもあります。
きゅうりの剪定や栽培に行き詰まったら……?
キュウリはコツさえおさえれば、家庭菜園でも育てることができます。ただし、キュウリはつるやわき芽が生え出してからの生長スピードが早いため、ちょっとでもお世話をサボってしまうと、上手にキュウリが育たないことがあるかもしれません。
まずはご紹介した方法で、キュウリを剪定してみましょう。それでも上手く育てられない場合は、剪定のプロからアドバイスをもらってもよいでしょう。弊社では、お近くの剪定業者をご紹介していますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
キュウリの栽培方法
自宅でキュウリを手軽に育てたい場合は、プランターでの栽培がおすすめです。プランターならスペースに限りがあるベランダでも育てることが可能です。ここでは、キュウリをプランターで栽培する方法についてご紹介しています。
準備するもの
キュウリをプランターで栽培するなら、以下のものを準備しておきましょう。
・土
赤玉土、腐葉土、バーミキュライトを7:2:1で混ぜた配合土か、市販の野菜用の培養土を使用します。
※バーミキュライトとはマグネシウムやカリウムなどを含んだ土壌改良材のこと
・支柱と麻ひも
支柱は3本ほど用意するとよいでしょう。最初は1本でも大丈夫ですが、生長するにつれて支えが弱くなるため、支柱の数を増やして先端を束ねると安定がよくなります。
・プランター
直径30cmほどの深型タイプのプランターがおすすめです。
苗の植えつけ方法
プランターで育てる場合は、5月上旬ごろに本葉(最初に出てくる子葉の次に出てくる葉)が2~3枚出てきた苗を植え付けます。プランターの底に鉢底石を敷いてから土を入れ、鉢に十分に水やりをしてから植え付けましょう。
苗のまわりを少しへこませておくと水が浸透しやすくなります。株は1つの鉢に最大2株までにしておきましょう。
植え付けたら、風の抵抗に耐えられるように支柱を立てて、麻ひもで八の字になるように結んで誘引しておきます。植え付けた後は苗が土によくなじむように、1週間程度は水をたっぷり与えておきましょう。
水やりは毎日おこなう
夏に栽培するキュウリは毎日の水やりが重要です。水が足りないと、すぐにしおれてしまうからです。朝や夕方の涼しい時間帯に水やりをおこないましょう。
形のよいキュウリにするには追肥が大切
キュウリは肥料が足りなくなると、つるが伸び悩んだり、葉の色が薄くなったり、花が落ちやすくなったりとさまざまなトラブルが発生してしまいます。ただし、量を考えずにやみくもに肥料を与えてしまうとかえって逆効果になるため、規定値に薄めた液体肥料を与えるようにしてください。3~4日に1回程度は与えるようにしましょう。
キュウリに発生しやすい病害虫って?
キュウリは以下のような病害虫に注意が必要です。ここでは、それぞれの症状や対策法について紹介しています。
うどんこ病
葉がうどん粉をまぶしたように真っ白になる病気です。うどんこ病の正体はカビ。被害が拡大すると葉が黄色く変色して枯れてしまうことがあります。蒸れや日照不足が原因で発生することが多いため、風通しがよく日光のよく当たる場所で育てるようしましょう。
へど病
葉に淡褐色の小さな斑点ができていたら、へど病の疑いがあります。被害が広がると、葉全体が枯れていってしまいます。高温多湿の環境下で発生しやすいため、風通しと水はけをよくしておくことが重要です。
ウリハムシ
キュウリの葉が穴だらけになっていたら、ウリハムシがいるのかもしれません。ウリハムシは体長が7~8mmほどの茶色をした甲虫です。見つけたらその都度1匹ずつ駆除していくしかありません。
アブラムシ
葉の上に黒や黄色の小さい虫がたくさんついていたら、アブラムシの可能性が高いでしょう。アブラムシがつくとキュウリの栄養が吸汁され、弱ってしまう原因になります。またアブラムシの排泄物から、まっ黒なカビに覆われるすす病を発症してしまうこともあります。薬剤を散布したくない場合は、防虫ネットを被せて対策しておくのがおすすめです。
病害虫の駆除・消毒は業者にお任せ!
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