お庭の雑草を刈ってスッキリさせたいものの、どのように草刈りしたらよいのかわからず困っていませんか?
手で抜いたり鎌で刈ったりするのは大変ですし、草刈機を買おうと思っても、自分で使えるのか心配だったりどれを選んだらいいのかわからなかったりしますよね。
そのようなときは、ぜひ当記事をお読みください!
当記事では草刈り方法だけでなく、草刈りに適した時期、草刈りに必要な道具や服装、草刈機の使い方から選び方まですべて紹介しています。
お読みいただければ、最低限の労力・時間・費用でお庭の雑草をキレイに取り除くことができます。
図や表を使いながらわかりやすく簡単に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
※本稿は雑草を短くスッキリさせる方法をメインに扱っているため、草を枯らす「除草剤」については、記事後半の「草刈りに関するよくある4つの質問|Q&A」にて解説しています。
庭をスッキリさせるなら草刈機がおすすめ
まずは一般的にどのような草刈り方法があるのかを解説します。
戸建て住宅のお庭(広さ5~20坪程度)の草刈りであれば、方法はおもに3つです。
- 草刈機で刈る
- 鎌やクワなどで刈る
- 業者に依頼する
除草剤を使う方法もありますが、草を「刈る」わけではないため、草刈り方法には含めていません。
それぞれのメリット・デメリットをこの後に詳しくお伝えしますが、先に結論をいうと、選ぶべきは「草刈機で刈る」です!
労力・時間・費用を考慮すると、どのような人にも草刈機がおすすめになります。
では、なぜそうなるのかを説明していきましょう。
草刈機で刈る
1つ目の草刈り方法は、草刈機で刈ることです。
草刈り機であれば、広範囲の草刈りを短時間でおこなうことができます。
草刈機と聞くと「自分でもできるのか?」「ケガをしないだろうか?」と心配になるかもしれませんね。
しかし、最近では初心者が扱いやすい機種も多く、ナイロンカッターという安全な刃もあります。
洋服などにも使われる素材「ナイロン」を刃の代わりにしたもの。
刃物ではないため、仮に回転中に触れてもケガをしづらい。
また、家庭用の草刈機であれば価格は1台9,000~15,000円程度とお手頃です。
安価で購入することができ、誰でも手軽に草刈りをすることができます。
草刈機の使い方や選び方、おすすめ商品については本稿の「草刈機を上手に使う5つのコツ」以降の章で詳しく紹介しますのでご安心ください!
鎌やクワなどで刈る
2つ目の草刈り方法は、鎌やクワなどの道具を使って刈ることです。
ほかにもハサミやさまざまな草刈りグッズもありますが、庭全体の草刈りをするとなると、いずれも時間がかかりますし体力的にも大変です。
この方法で草刈りをおこなう場合は、草を1本ずつ根元から刈り取っていきます。
庭のごく一部の草刈りであったり、とにかくお金をかけずになんとかしたかったりする場合にはこの方法でもよいでしょう。
しかし、草刈機が1万円前後で購入できること、草刈りは1回だけでなく今後も継続しておこなうことを考えると、この機会に草刈機を買ってしまうほうがおすすめです!
業者に依頼する
3つ目の草刈り方法は、業者に依頼することです。
草刈り業者だけでなく、便利屋やホームセンター、シルバー人材センターなど草刈りを依頼できるところはたくさんあります。
業者に依頼すれば自分で草刈り作業をする必要がないため、3つの方法の中ではもっともラクといえます。
しかし、デメリットはやはり自分で作業するよりもお金がかかることです。
例えば、当サイト「お庭110番」では草刈り業者を多数ご紹介しておりますが、ご依頼いただいた場合の草刈り料金は390円~/㎡(1,287円~/坪)です。
10坪の草刈りであれば12,870円~となります。
草刈機の購入金額は9,000~15,000円程度ですので、少なくとも2回以上依頼すると草刈機の購入金額を超えることになります。
一般的な戸建て住宅のお庭であれば、草刈機で30分~1時間程度あれば草刈りは完了しますので、基本的には自分でやってしまうことをおすすめします。
ただし、多少お金をかけてでもとにかくラクに草刈りを完了させたい場合には業者依頼がよいです。
ほかにも、空き家状態になっている遠隔地の草刈りの場合には交通費もかかりますので、業者依頼のほうが安いパターンもあります。
草刈り業者のなかには立ち会いなしで作業してくれるところもあり便利な部分が多いため、状況次第では業者への依頼も検討してみてください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
キレイな庭を保つための最適な草刈り時期
次は草刈り時期について解説します。
常に庭をキレイな状態にしたいのであれば、理想は毎週草刈りをおこなうことです。
雑草は1年中生えてきますし、特に夏の間は成長スピードが速く、1週間でも目に見えて伸びることがあります。
実際に雑草の成長速度について研究したデータもあります。
草種 | 研究開始時の草丈 | 23日後の草丈 |
---|---|---|
ヨモギ | 10.1cm | 25.4cm |
チガヤ | 11.3cm | 67.0cm |
ミヤコグサ | 6.8cm | 28.7cm |
スギナ | 15.4cm | 19.5cm |
参考:J-STAGE 中谷・藤井:数種在来多年生雑草の器官形成に及ぼす遮光と刈り取りの影響
上表は、4種類の雑草が23日後にそれぞれどのくらいの長さになったのかを表しています。
種類によって違いはありますが、23日間で雑草が伸びた長さは3.8~55.7cmです。
これを1週間あたりに計算すると、およそ1.1~16.9cm伸びていることになります。
10cm前後も伸びれば人によっては気になる長さですので、やはり庭を常にキレイにしたい場合は毎週の草刈りが必要です。
しかし、いくら草刈機でラクに作業できるといっても、毎週草刈りするのは大変ですよね。
そこで、できるだけ少ない草刈り回数でキレイな庭を保つための草刈り時期を紹介していきます。
草刈りは5月・7月・8月の年3回がベスト!
草刈りは5月、7月、8月の年3回おこなうようにしましょう。
理由は、この時期に草刈りをすれば雑草が伸びきることを防ぎやすいからです。
雑草は6月の梅雨の時期と、夏本番の7~8月に大きく成長します。
この大きく成長する時期の前後に草刈りをすることで、雑草の背が高くなりすぎることを抑えられるわけです。
例えば、もし5月に草刈りをしなかった場合、春先にある程度伸びた雑草が6月にさらに伸び、気付いたら庭がボーボーになってしまうことがあります。
それを防ぐために、雑草が大きく成長する前に一度短く刈っておくのです。
草がボーボーだと草刈り後の処分も大変になりますので、雑草が伸びきる前に刈ることを意識しておきましょう!
草刈機を上手に使う5つのコツ
ここまで草刈りの方法と時期を紹介してきました。
ここからは草刈機に関してもっと詳しく解説していきます。
具体的には草刈機を使うときのコツ・草刈機の選び方・草刈機のおすすめ商品です。
まず草刈機を使うときのコツですが、以下の5つがあります。
- 草刈機は体の右側で持つ
- 右から左に向かって刈る
- 庭の隅から時計回りで刈る
- 地面から5~10cm上の部分を刈る
- 作業前に障害物をどかしておく
これらを知っておくことで、初心者でも安全で上手に草刈機を使えるようになります。
1つずつ説明しますので覚えておきましょう!
草刈機は体の右側で持つ
草刈機の持ち方ですが、必ず体の右側で持つようにしましょう。
理由は、キックバック発生時の危険性を下げるためです。
キックバックとは、草刈機の刃が石や木などの障害物にぶつかったときに跳ね返る現象のことです。
草刈機の刃は左回転(※反時計回り)しているため、障害物にぶつかると右側に大きく弾かれます。
このときに、草刈機を左右のどちらに持っているかで危険性が変わります。
上図のように草刈機を右側に置いておけば、万が一キックバックが発生したとしても、棹(さお)の部分が体に引っ掛かることで、刃が足元に飛んでくるのを防ぎやすくなります。
そのため、草刈機は必ず体の右側で持つようにしましょう!
参考:HiKOKI|エンジン刈払機の正しい使い方(最終閲覧日:2023年8月29日)
右から左に向かって刈る
草刈機の動かし方ですが、必ず右から左に向かって刈るようにしましょう。
左から右に戻すときは刈り終わった位置を通って戻り、一歩前に出てまた右から左に刈っていきます。
このように草刈機を動かす理由は2つあります。
- 刈った草を散らかさないため
- キックバックによるケガを防ぐため
1つ目の理由は、刈った草を散らかさないためです。
右から左に刈っていれば、刈った草が自然と左側に集まるため、片付けがとてもラクになります。
右から左、左から右と交互に刈っていくと、左右に草が散ってしまい片付けが大変です。
ただ、「それなら左から右だけでもよいのではないか?」と思うかもしれませんが、草刈機は左から右に向かって刈ってはいけません。
なぜなら2つ目の理由があるからです。
2つ目の理由は、キックバックによるケガを防ぐためです。
先ほども話しましたが、草刈機の刃が障害物にぶつかると、刃が跳ね返る現象であるキックバックが発生します。
ここで重要なのは、刃のぶつかる位置によって跳ね返る方向が少し違うという点です。
草刈機の刃は左回転しているため、刃の左側に障害物がぶつかると奥に弾かれ、刃の右側に障害物がぶつかると作業者の方向に跳ね返ります。
左側からのキックバックであれば安全ということはありませんが、右側でキックバックが発生するよりは危険性が低いです。
左から右に草を刈っていると、障害物に気付かず右側でキックバックを起こしてしまうおそれがあるため、必ず右から左に向かって刈るようにしましょう!
参考:大分県|刈払機(草刈機)による事故に注意しましょう!(最終閲覧日:2023年8月29日)
庭の隅から時計回りで刈る
草刈機で庭の草刈りをするときの進み方ですが、庭の隅から時計回りで中心に向かうように進んでください。
時計回りで進む理由は、刈った草が次に刈る場所で邪魔にならないようにするためです。
先ほど説明したように、草刈機を使った場合は刈った草が進行方向の左側に集まります。
そのため、例えば直線上に進んで突き当りで折り返してくるような刈り方をすると、刈り終わった草が次に刈る場所に集まるため刈りづらくなってしまうのです。
しかし、時計回りに進んでいけば刈った草は常に刈り終わった場所に集まるため、次に刈るときもやりやすくなります。
そのため、庭の隅から時計回りに進むようにしましょう!
地面から5~10cm上の部分を刈る
草刈機で刈る草の高さですが、地面から5~10cm上の部分を刈るようにしてください。
地面ギリギリで刈るのがいいように思うかもしれませんが、じつはそうではありません。
理由は、背が高くなるイネ科雑草の増殖を抑えられるからです。
どういうことなのか順に説明していきます。
まず、雑草にはイネ科雑草と広葉雑草という2種類があります。
雑草の種類 | 特徴 |
---|---|
イネ科雑草 |
|
広葉雑草 |
|
イネ科雑草は50~60cmほどまで成長し、なかには1m以上になる種類もあります。
一方、広葉雑草の多くは10~30cmほどにしか成長しません。
そのため、草刈りはイネ科雑草が多いと大変ですが、広葉雑草が多いとラクだということです!
そうなると、やはりイネ科雑草はできるだけ増やさないようにしたいですよね?
そのために重要なのが雑草の成長点です。
成長点とは人間でいう心臓のようなもので、成長点を切るとその雑草の成長は止まり枯れていきます。
イネ科雑草の成長点は根元にあるのに対し、広葉雑草の成長点は茎の部分にあります。
もし地面ギリギリで草刈りをした場合、広葉雑草の成長点は切れますが、イネ科雑草の成長点は残ります。
その結果、広葉雑草は枯れてイネ科雑草がどんどん増えてしまうのです。
一方、地面から5~10cm上を刈るようにすれば、広葉雑草の成長点が残るためイネ科雑草の増殖を抑えることができます。
これは新潟県ホームページに掲載されている草刈り方法にも記載されている内容です。
畦畔の草刈りは、イネ科以外の雑草を温存するように高刈り(草刈りの高さ10cm程度)をします。この管理を継続して、イネ科以外の雑草の植被率を高め、斑点米カメムシが増殖しやすいイネ科雑草の発生を抑えることが可能です。
出典:新潟県ホームページ イネ科雑草の発生を抑える畦畔の草刈り方法
そのため、雑草は地面から5~10cm上を刈るようにしましょう!
作業前に障害物をどかしておく
草刈機を起動する前に、周囲にある障害物は必ずどかすようにしてください。
例えば子供が遊んだボールやおもちゃ、日曜大工で使った木材の残り、ペットボトルやヒモなどのゴミ。
これらが落ちていると、草刈機の刃がぶつかってキックバックしたり、つまずいて転んでしまったりします。
安全に草刈り作業ができるように、必ず事前に周囲を確認しておきましょう!
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
絶対に失敗しない草刈機の選び方
次は草刈機の選び方を紹介します。
一口に草刈機といっても、さまざまな種類があり目的ごとに適した機種があります。
価格や口コミだけで選んでしまうと、購入してから「失敗したなぁ……」と後悔してしまうこともあるんです。
そうならないためには、やはり選び方を知っておくことが大切になります!
じつは、家庭用の草刈機を選ぶときに見るべきポイントはたった3つだけなんです。
- 動力は「電動充電式」を選ぶ
- ハンドルは「ループハンドル」を選ぶ
- 刃は「ナイロンカッター」を選ぶ
これさえ押さえておけば、初心者でも安全で使いやすい草刈機が選べるので覚えておきましょう!
それぞれがどのような特徴なのか解説していきます。
動力は「電動充電式」を選ぶ
草刈機の動力は、電動充電式を選んでください。
理由は、安全で使い勝手がいいからです。
草刈機の動力は全部で3種類ありますが、それぞれの特徴は以下のとおりです。
- 動力の種類1.電動充電式
-
- 特徴
-
充電したバッテリーを動力として稼働する※使用時間は10~60分程度
- メリット
-
- エンジン式に比べて音が小さい
- コードレスのためどこでも使用できる
- デメリット
-
充電が切れると再充電するまで使用できない※充電時間は30~90分程度
- 動力の種類2.電動コード式
-
- 特徴
-
コードをコンセントに挿して、流れてくる電流を動力として稼働する
- メリット
-
- エンジン式に比べて音が小さい
- 充電が不要であり長時間使用できる
- デメリット
-
コードが届く位置でしか使用できない
- コガタスズメバチ
-
- 特徴
-
ガソリンを動力として稼働する
- メリット
-
- コードレスのためどこでも使用できる
- ガソリンさえあれば長時間使用できる
- デメリット
-
- 電動式に比べて音が大きい
- ガソリンがないと使用できない
- 電動式に比べてメンテナンスの手間が多くかかる
電動式には充電式のほかにコード式もありますが、おもな違いはコードの有無です。
延長コードを使って庭でも問題なく草刈機が使える人には、時間無制限で使用できるコード式のほうがいいように思うかもしれません。
しかし、草刈り中にコードが絡まったり、誤ってコードを刃で切断してしまったりすることも考えられます。
不慣れな場合はなおさらそのようなトラブルが発生するおそれがあるため、やはり初心者には充電式がおすすめです。
電動式のほかにはエンジン式もあります。
エンジン式はコードレスですし、燃料であるガソリンさえあれば長時間使用することが可能です。
そのため、農業などで広範囲の草刈りをしなければいけない場合には重宝します。
しかし、エンジンの音が大きいため住宅地での使用はおすすめできません。
草刈機メーカーであるマキタのホームページにも、草刈機の音については以下のように記載してあります。
Q音の静かな草刈機を探しています。
出典:makita よくあるご質問
A充電式草刈機はエンジン式に比べ、圧倒的に低騒音です。
音が気になる場所でも騒音を気にせずご使用いただけます。
ご近所への騒音が気になるのであれば、庭でエンジン式の草刈機を使用するのは避けたほうがよいです。
また、エンジン式の草刈機はメンテナンスの手間も意外とかかります。
マキタの草刈機の取扱説明書を参考にして、エンジン式と電動式それぞれのメンテナンス内容を比較してみました。
- エンジンオイルの交換
- キャブレタの調整
- エアクリーナの清掃
- スパークプラグの点検
- ギヤケースへの給油
- 各部の清掃
- 燃料フィルタの清掃
- 燃料パイプの点検
- バッテリーの取り外し
- 各部の清掃
参考:makita『エンジン草刈機 取扱説明書』『充電式草刈機 取扱説明書』
エンジン式ではさまざまな部品に対してこまめに点検をして、必要に応じて交換や清掃をしなければいけません。
一方、電動式では草刈り作業が終わったらバッテリーは外しておくことと、定期的に乾いた布で草刈機を拭いて汚れを落とすことのみとなっています。
メンテナンスにかかる手間を考えても、やはり初心者には電動式の草刈機がおすすめです!
ハンドルは「ループハンドル」を選ぶ
草刈機の持ち手部分をハンドルといいますが、これはループハンドルを選びましょう。
理由は、安定して草刈り作業ができるからです。
ハンドルは全部で3種類ありますが、それぞれの特徴は以下のようになっています。
U字ハンドル | ループハンドル | ツーグリップハンドル | |
---|---|---|---|
広範囲の草刈り | 適している | 普通 | 適していない |
小回りのしやすさ | しづらい | 普通 | しやすい |
体への負担 (※振動の大きさ) | 小さい | 普通 | 大きい |
重量 | 重い | 普通 | 軽い |
U字ハンドルは左右に振りやすいため、農地のような広範囲の草刈りに適しています。
しかし、小回りが利きづらいため狭い場所での使用には適していません。
また、ハンドルが大きい分、重量が重くなるため体力が必要になります。
反対に、狭い場所に適しているのはツーグリップハンドルです。
刃を装着する棹(さお)を直接持って操作するため、細かい動きをすることができます。
重量が軽いことから疲れずに草刈りできると思われがちですが、棹を直接持つために振動が伝わりやすく、体への負担は大きいです。
そして、U字ハンドルとツーグリップハンドルの弱点を補ったようなハンドルがループハンドルになります。
半円形の持ち手があることで、左右に振りやすく、振動もある程度防ぐことが可能です。
狭い場所でも使用できますし、重量もU字ハンドルより軽くなっています。
どのような場所でも安定して草刈りができるため、初心者にはループハンドルがおすすめです。
刃は「ナイロンカッター」を選ぶ
草刈機の刃はナイロンカッターを選んでください。
ナイロンカッターとは、合成繊維で作られたナイロンをひも状にして、草刈機の先端に装着することで刃に見立てたものです。
ナイロンカッターを選ぶ理由は、キックバックが起こらず安全性がとても高いからです。
キックバックとは、石や建物などにぶつかったときに刃が跳ね返る現象のことをいいます。
草刈り作業ではキックバックが起こらないように細心の注意を払わなければいけませんが、そもそもキックバックが起こらないナイロンカッターは初心者に特におすすめです!
草刈機の刃はおもに3種類あり、それぞれの特徴は以下のようになっています。
刃の種類 | 特徴 |
---|---|
金属刃 |
|
チップソー |
|
ナイロンカッター |
|
金属刃は、研磨などのメンテナンスをしっかりとおこなえば、するどい切れ味を長期間維持できるため、低コストで使用することができます。
しかし、キックバックによる反動が大きく危険性が高いです。
そのため、農家などの日常的に草刈りをおこなう方にはおすすめですが、一般家庭での使用には向いていません。
チップソーは、研磨する必要がないためメンテナンスの手間がかからず、とにかくラクに草刈りができます。
しかし、チップが取れると交換が必要なため、コスト面では3種類のなかでもっとも高いです。
刃の数が多いことからキックバックの反動は小さいものの、キックバック自体は起こるので十分に気をつけなければいけません。
上記2種類に対して、ナイロンカッターはメンテナンスが不要、予備のコードがあることで低コスト、キックバックが起こらないというメリットがあります。
一方、デメリットとしては金属刃やチップソーに比べて切れ味が劣る点です。
硬い雑草や太い雑草はどうしてもナイロンカッターでは刈りづらくなっています。
しかし、草刈機メーカーの1つである株式会社丸山製作所のホームページでは、刃の適応範囲が以下のように表されており、庭先であればナイロンカッターが推奨されています。
出典:株式会社丸山製作所|FAQ(最終閲覧日:2023年8月30日)
仮にナイロンカッターでは切れない太い雑草があった場合には、手で抜いたり鎌で刈ったりして対応することもできるため、安全性を優先して初心者にはナイロンカッターがおすすめです。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
初心者でも扱いやすいおすすめの草刈機3選
次はおすすめの草刈機の商品を3つ紹介します。
- ONE STEP充電式草刈機「9,280円」
- KT-505AL「12,078円」
- JGT230充電式グラストリマー「14,209円」
※価格は通販サイト楽天市場での最安値です(2022年6月時点)
上記は先ほど紹介した電動充電式・ループハンドル・ナイロンカッターという3つの選び方をすべて満たしています。
そのうえで、3つの通販サイト(楽天市場・Amazon・yahooショッピング)のユーザー評価の合計値が高い商品を上から3つ選んでいます。
つまり、カタログスペックとしては問題なく、実際に多くのユーザーにも評価されている商品となります。
これから1つずつ特徴を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ONE STEP充電式草刈機
商品名 | ONE STEP 充電式草刈機 |
価格 | 9,280円(税込) |
動力 | 電動充電式 |
ハンドル | ループハンドル |
刃 | ナイロン スチール チップソー ※3種類の刃が付属しており付け替え可 |
回転数 | 18,000回/分 |
連続運転時間 | 約45分 |
充電時間 | 約90分 |
重量 | 2.4kg |
楽天市場のユーザー評価/ レビュー数 | 4.38/1.214件 |
Amazonのユーザー評価/ レビュー数 | 4/1,197件 |
Yahooショッピングの ユーザー評価/レビュー数 | 5/1件 |
※価格は通販サイト楽天市場での最安値です(2022年6月時点)
※通販サイトの評価・レビュー数は2022年6月時点のものです。
1つ目の商品は、ONE STEP 充電式草刈機です。
刃が3種類付属されているため、普段はナイロンを使用して、硬い草があるときはチップソーに切り替えるなどの使い方ができてとても便利です。
連続運転時間も45分と長く、一般家庭の庭であれば十分な稼働時間があります。
楽天市場で購入すると特典としてバッテリーがもう1個もらえるため、稼働時間はさらに伸びますし、万が一バッテリーが故障してしまってももう1個のバッテリーで稼働することが可能です。
※2022年6月時点の情報です。今後変更される可能性がございます。
ほかにも刃部分の角度が調節できたり、棹を折りたたんでコンパクトに収納できたりと、便利な機能がついています。
KT-505AL
商品名 | KT-505AL |
価格 | 12,078円(税込) |
動力 | 電動充電式 |
ハンドル | ループハンドル |
刃 | スチール ※ナイロン刃別売り:10枚セット792円 |
回転数 | 13,000回/分 |
連続運転時間 | 40~60分 |
充電時間 | 不明 |
重量 | 1kg |
楽天市場のユーザー評価/ レビュー数 | 4.31/512件 |
Amazonのユーザー評価/ レビュー数 | 3.1/67件 |
Yahooショッピングの ユーザー評価/レビュー数 | 4/5件 |
※価格は通販サイト楽天市場での最安値です(2022年6月時点)
※通販サイトの評価・レビュー数は2022年6月時点のものです。
2つ目の商品は、KT-505ALです。
元からついている刃はスチールですが、ナイロン刃が792円で別売りされており付け替えることができます。
ナイロンのほうが安全に使用できますので、できればナイロン刃もセットで購入することがおすすめです。
連続運転時間は40~60分と一般家庭の庭の草刈りであれば十分な稼働時間があります。
充電時間は公式情報には記載がないため不明ですが、ユーザーレビューによると1~2時間程度のようです。
そして、大きな特徴としては1kgという軽さです。
女性や年配の方でも手軽に使うことができ、ユーザーレビューでも重量についての満足度が高いように見受けられました。
JGT230充電式グラストリマー
商品名 | JGT230充電式グラストリマー |
価格 | 14,209円(税込) |
動力 | 電動充電式 |
ハンドル | ループハンドル |
刃 | ナイロン |
回転数 | 8,000回/分 |
連続運転時間 | 約40分 |
充電時間 | 約60分 |
重量 | 2kg |
楽天市場のユーザー評価/ レビュー数 | 4.38/501件 |
Amazonのユーザー評価/ レビュー数 | 3.7/765件 |
Yahooショッピングの ユーザー評価/レビュー数 | 4.25/73件 |
※価格は通販サイト楽天市場での最安値です(2022年6月時点)
※通販サイトの評価・レビュー数は2022年6月時点のものです。
3つ目の商品は、JGT230充電式グラストリマーです。
JGT230充電式グラストリマーは、製造元がアイリスオーヤマと大手メーカーですので安心感があります。
性能も連続運転時間40分、充電時間60分、重量2kgと申し分ないスペックであり、先にあげた2つの商品に引けを取りません。
購入すると替え刃が10枚ついてくるので、もし刃が劣化してしまってもすぐに付け替えて再使用することができます。
また、草刈りに必須なゴーグル(保護メガネ)もセットになっているので、まだ保護メガネを用意できていない方にはお得です。
おすすめの草刈機の紹介は以上になります。
3つのうちどれを選んでも、お庭をスッキリさせるには十分な機種ですので、あとは予算と相談しながら好みのものを選んでみてください!
草刈りを安全で快適におこなうための服装
次は草刈りするときの服装について解説します。
基本的にはどのような服装でも草刈りはできますが、暑い屋外での作業ですので、やはりできるだけ快適におこないたいところですよね。
しかし、快適性だけを追求するとケガにつながることもあるため、安全性もしっかりと考慮しなければいけません。
安全性と快適性を兼ね備えた理想の服装が以下になります。
- 帽子
-
熱中症にならないように、必ず帽子を着用しましょう。
ツバは広いほうが日を防ぎやすく快適性が高まります。 - 保護メガネ
-
飛んできた草や石から目を守るために、保護メガネを着用しましょう。
保護メガネは普通のメガネよりもレンズやフレームの強度が高く作られています。
普通のメガネでは飛んできた石などで割れてしまうおそれがあるため、必ず保護用のメガネやゴーグルを用意してください。 - 手袋
-
ケガや汚れから手を守るために手袋を着用しましょう。
滑り止めのゴムがついているものだとより安全です。 - 長袖、長ズボン
-
ケガを防ぐために長袖長ズボンを着用しましょう。
ただし、生地が厚いと熱中症になりやすく危険ですので、できるだけ通気性のよいものを用意してください。
吸汗性に優れているスポーツ用のインナーがおすすめです。 - 安全靴
-
滑りにくい運動靴や長靴が適しています。
草刈り作業中に脱げてしまうことがないように、サイズが合ったものを履き、靴紐もしっかりと締めておきましょう。
初めての草刈りに必要な3つの道具
次は草刈りに使用する道具を紹介します。
必要な道具は草刈機・熊手・ゴミ袋の3つだけです。
いずれもホームセンターや通販などで簡単に購入できるので、事前に揃えておきましょう!
- 草刈機
-
草を刈るために使用します。
草刈機を使用しない場合は鎌やクワ、ハサミなどが必要になりますが、草刈機がある場合はそれらの道具は不要です。 - 熊手
-
刈った草を集めるために使用します。
熊手とよく似た道具にレーキがありますが、レーキでも代用可能です。
ホウキでも草を集められると思うかもしれませんが、ホウキだと土や砂利なども集めてしまうためあまり草集めには適していません。 - 可燃ゴミ用のゴミ袋
-
刈った草を処分するために使用します。
雑草は基本的には可燃ゴミに分類されるため、燃えるゴミとして処分するのが一般的です。
しかし、地域によっては特定の処理場まで持ち込むなどの特殊なケースもあるため、お住まいの自治体HPなどで事前に処分方法を確認しておきましょう。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
草刈りに関するよくある4つの質問|Q&A
ここからは草刈りに関するよくある4つの質問に答えていきます。
とくに、除草剤を使った草刈りや雑草対策、草刈り業者に依頼する場合についての内容です。
今後お庭の手入れを続けていくにあたって、知っておくと役に立ちますので、お時間がある方は続きを読んでみてください!
Q1.除草剤は草刈りに使える?
使えます。
しかし除草剤は草を「刈る」ものではなく「枯らせる」ものであることに注意!
草刈り作業がめんどうに感じる方は、除草剤で手っ取り早く草を取り払おうと考えるかもしれません。
しかし、除草剤をまいても草は枯れるだけであり、なくなるわけではないのでご注意ください。
庭をスッキリさせるのが目的であれば、除草剤で枯らせた草を刈る作業が必要です。
草は枯れると水分がなくなって茎が硬くなるため、草刈機では刈りづらくなります。
つまり、最終的に草刈機で刈るのであれば、除草剤は使わずに生きている草をそのまま刈るほうが効率的です。
手で抜いたり鎌で刈ったりする場合には枯れているほうがやりやすいので、どのように刈るのかを考えたうえで、除草剤を使うかどうかを決めるようにしましょう。
Q2.除草剤にはどのような種類がある?
今生えている雑草を枯らせる「茎葉処理型」と、今後雑草を生えなくする「土壌処理型」があります。
除草剤には大きく2種類があります。
1つ目は「葉茎処理型」といって、現在生えている雑草を枯らせる効果があるものです。
液体状の除草剤であることが多く、商品によって差はありますが、散布してから数日~2週間程度で大体の雑草は枯れていきます。
しかし、しばらくすると新しい雑草が生えてくるため、茎葉処理型をまいただけでは時間の経過とともに元の状態へと戻ってしまいます。
2つ目は「土壌処理型」といって、今後雑草を生えなくする効果があるものです。
粒状の除草剤であることが多く、商品によって差はありますが、散布してから6ヵ月程度は雑草が生えなくなります。
また、20cm程度の短い草であれば、土壌処理型の除草剤だけでも枯れてしまうことが多いです。
詳しくは除草剤の使い方をまとめた記事をご覧ください。
Q3.雑草を生えなくする方法は?
土壌処理型の除草剤を定期的にまくか、砂利やウッドチップなどを施工する方法があります。
今後雑草を生えなくしたい場合、手軽な方法としては土壌処理型の除草剤を定期的に散布することです。
土壌処理型の除草剤は約6ヵ月のあいだ雑草を生えなくする効果があるため、6ヵ月に1回まくようにすれば雑草の出現を抑えられます。
その他の方法としては、初期費用が多く必要にはなりますが本格的に施工してしまうことです。
具体的には以下の6つがあります。
- 砂利を敷く
- ウッドチップを敷く
- 芝を敷く
- グランドカバーを植える
- タイルを敷く
- コンクリートで埋める
砂利やウッドチップ、芝を敷く場合は防草シートと併せて設置することもあります。
これらの施工をすると庭の見栄えがもっとよくなりますので、よりキレイにしたい方は草刈りだけでなく上記の方法も検討してみてください。
また、別記事にて草刈りから解放されるための雑草対策を詳しく解説していますので、そちらもご覧ください。
Q4.草刈り業者の選び方は?
ホームページと口コミを参考にしましょう。
草刈り業者を選ぶときは、ホームページに記載されている情報と口コミの評価が大事な判断材料になります。
ホームページは業者名で検索することで大半の業者はすぐに見つかるため、気になった業者は一度検索してみましょう。
口コミを見たいときは「〇〇 口コミ」と業者名×口コミのワードで検索することで調べられます。
ホームページや口コミを見るときに、とくに注目したいことは以下の3つです。
- 料金設定が明確か
-
草刈りの料金は平米単価か坪単価で表されることが多いですが、なかには時間単価で計算する業者もいます。
どちらがいいということはありませんが、明確になっていることが重要です。
また、上記は作業料金ですが業者によっては別の費用が加算される場合もあります。
例えばゴミ処分代・出張料・駐車料金・消費税など。
これらを含めて合計でいくらになるのかを確認しましょう。
ホームページや口コミだけで把握できない場合は、直接問い合わせたときに聞いてみてください。 - 会社情報が明確か
-
ホームページに会社名や住所、事業内容、対応エリアなど詳しい情報が記載されているかを確認しましょう。
実績ある会社や誠実な会社ほど、会社情報は充実している傾向にあります。
ほかにも、今までの施工事例や利用者の声、よくある質問などの情報が載っていることも重要です。
これらは長くサービスを提供してきたり、多くの方にサービスを提供してきたりした会社でないと記載するのが難しい内容のため、実績があることの1つの根拠にもなります。 - スタッフの対応がいいか
-
電話をかけたときや実際に現地に来てもらったときの対応にも注目してみましょう。
言葉遣いや態度、対応スピードなどは、気持ちよく依頼ができるかどうかに深く関わってきます。
これらは口コミにも書かれていることが多い情報ですので、口コミも参考にしてみてください。
草刈り業者の選び方を紹介しましたが、実際にこれらを自分で調べるのはなかなか大変ですし、時間もかかりますよね。
お仕事や家事、育児などで忙しい方としては、できるだけ業者探しは早く済ませたいところだと思います。
ですので、業者に草刈りを頼もうかなと思ったときは、ぜひ当サイト【お庭110番】にご連絡ください!
お庭110番では日本全国の優良な業者をご紹介しているサービスですので、自分で調べなくてもすぐに信頼できる業者に依頼することができます。
24時間365日いつでも受付対応していますので、いつでもお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は一般家庭の庭の草刈りについて解説しました。
5~20坪程度のお庭の草刈りであれば、1万円前後の家庭用草刈機でおこなうことがおすすめです。
業者に依頼するよりも低コストですし、鎌やクワなどを使う場合に比べて遥かに早く作業ができます。
できるだけ草刈りの頻度を減らしたい場合には、雑草が伸びきらないように5月・7月・8月の年3回だけおこなうようにしましょう。
また、草刈りをするときには服装にも注意して、長袖長ズボン・帽子・保護メガネ・手袋は忘れずに着用してください。
最低限の労力・時間・費用だけでお庭をスッキリさせて、あなたが気持ちよく過ごせるようになることを願っています。
参考文献
農文協『農家が教える 草刈り・草取り コツと裏ワザ』農山漁村文化協会、2021