コウヤマキが大きくなってきたら、枝分かれした幹を間引く剪定と勢いよく伸びた枝を間引く剪定をおこまいましょう。この2種類の剪定をおこなうことで、美しいコウヤマキの樹形を保つことができるのです。
この記事ではコウヤマキの剪定についてご紹介します。剪定するときの参考にしてみてください。
コウヤマキの剪定方法について
コウヤマキは「世界三大美樹」に選ばれているほど、自然に美しい樹形に育ってくれる樹木です。そのため剪定はあまり必要ないとされていますが、自然界では40mほどの高さに生長することもある木です。一般住宅で育てる場合は年に一度程度は剪定をおこなって、大きさと樹形をほどよく整えておくのがよいでしょう。
コウヤマキの剪定時期は3~4月です。この時期はまだ芽が出たばかりなので、大きくなってから剪定するより作業が楽になります。それでも伸びてしまった枝があれば、秋に軽く剪定をおこまいましょう。詳しい剪定方法についてご紹介していきます。
枝分かれした幹を間引く剪定
コウヤマキは、1本の主幹がまっすぐに伸び、その主幹を芯にした円錐形の樹形が魅力的です。しかし、ときに主幹が枝分かれをしてしまうことがあります。これは若木の時期にとくに起こりやすく、枝分かれした幹がそのまま伸びると木の芯が複数になってしまい、きれいな円錐形の樹形になりません。
そのため、主幹が先端部分で分岐をしている場合は太いほうを1本だけ残して、分岐したほうの枝を根元から切り落として間引きしましょう。
勢いよく伸びた枝を間引く剪定
勢いよく伸びた枝が、全体のシルエットから突き出してしまうことがあります。こちらもそのままですと樹形が崩れてしまいますので、枝のつけ根から切り落としましょう。
もし自分で剪定するのが難しいようであれば、業者に依頼するという手もあります。業者なら適切な剪定をしてくれるので安心です。弊社にご連絡いただければ、業者をご紹介させていただきます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
コウヤマキの特徴とお手入れ
コウヤマキは「コウヤマキ科コウヤマキ属」に分類されますが、これに分類されるのはコウヤマキ1種類のみです。そのため貴重な樹木ともいえます。和歌山県の高野山に自生していたことから、コウヤマキという名がつけられました。別名に「ホンマキ」という名ももっています。
先の章ではコウヤマキを剪定することが美しい樹形を保つために必要なことだと述べました。しかしコウヤマキのお手入れは剪定だけではありません。ここでは普段のお手入れについてご紹介していきます。
水やり
コウヤマキは基本的に水やりする必要はありません。真夏に何日も雨が降らないことが続くなどして、よほど土壌が乾燥しているようなら与えましょう。ただし、真夏の水やりは朝か夕方のどちらかにしてください。昼間ですと気温が高いため、与えた水も温まってしまいます。そうすると、コウヤマキの根を傷めてしまいますので、できるだけ避けてください。
日当たり
コウヤマキはなるべく日当たりのよい場所で育てましょう。しかし、長時間の直射日光や真夏の西日のような強い日差しを浴びることはあまり得意ではありません。そういったときはコウヤマキの株元にワラを敷き、土の乾燥を防ぎましょう。
肥料
2月になったら少量の肥料を与えましょう。コウヤマキは肥料を与えすぎると根を傷めてしまうので、肥料の量に気をつけてください。与える肥料は堆肥か化成肥料がよいです。もし、鉢植えで育てているという場合は、3・6・11月の年3回、少量の緩効性化成を与えましょう。
害虫
害虫はあまり心配ありません。ときどき根にカナブンの幼虫がいることはありますが、枯れるようなことはないでしょう。
種まき
コウヤマキは松ぼっくりにそっくりな実をつけます。この実の傘と傘のあいだに種があるので、これを採取して種まきすることもできます。
種は細い棒などを使ってやさしく取り出しましょう。取り出した種は密閉容器に入れて、種まきの時期まで保管してください。
種まきに適するのは3月です。種まきする1~2ヶ月前から、密閉容器のまま冷蔵庫に入れましょう。コウヤマキは種まきの前に低温処理をして温度差の刺激を与えることで、発芽率を上げることができます。
発芽したら8月までは油かすを与えてください。9~10月になったら植え付けすることができます。植え付けは難しい作業ですが、次の章の「植え付け・植え替えが苦手」を参考におこなってみてください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
コウヤマキはとってもデリケート
ここまでのご紹介で、コウヤマキは育てやすそうという印象をもたれた方が多いのではないでしょうか。ただ、育てやすい反面、実はとてもデリケートで気をつけなければならないこともあるのです。
近くにほかの木があると枯れる
原因は判明していませんが、コウヤマキは近くにほかの木があることを嫌います。枯れてしまうこともあるほどなので、コウヤマキのまわりにはしっかりとスペースを確保してあげてください。
植え付け・植え替えが苦手
コウヤマキは植え付けと植え替えも苦手です。適期は10~11月と3月ですが、ちゃんと作業する時期を守っても難しいです。それでも植え付けに挑戦してみようというのであれば、乾燥を防ぐために株元にワラを敷いてあげましょう。また、根が張るのにかなり時間がかかるため、倒れないように支柱を用意してあげるとよいでしょう。
植え替えするのであれば、半年以上も前から根回しという、植え替えするための準備作業が必要になってきます。
植え替えをするとき、どうしても今ある長い根をいくぶんか切ることになってしまいます。そうすると植え替えても根のダメージが大きく、枯れてしまうのです。そこで植え替え前に今ある根を先に切っておくことで、新しい根の発根を促します。その新しい根が出たころに植え替えすることによって、ダメージを軽減させるのです。
また、成木の植え替えはとくに難しく、なかなか根を張ってくれません。なるべく植え替えをしなくてもよいように、地植えするときは最初の場所選びを慎重におこないましょう。
挿し木は難易度が高い
挿し木をしてコウヤマキを増やすこともできるのですが、かなり難易度が高い方法となります。それはなぜかというと、コウヤマキは成長が遅いため、発根させるまでに時間がかかるからです。半年もかかることもあります。発根するまでの管理に根気がいりますし、結局発根しないまま失敗に終わってしまうことも少なくありません。
また、先ほども述べたとおり、コウヤマキは植え付けが苦手です。せっかく発根に成功しても、植え付けで失敗してしまうということもあります。もし挿し木をやってようということでしたら、次の流れでおこなってみてください。挿し木に適した時期は、4月ごろです。
- コウヤマキの枝のなかから、太く勢いよく伸びた若い枝を10cm程度の長さに切り取る
- 切り取った枝を発根促進剤を入れた水に1日浸す
- 鹿沼土7割、バーミキュライト3割で配合した挿し床を用意する
- 発根促進剤に浸し終わった枝を挿し床に挿し、日当たりと風通しのよい場所に置く
- 発根するまでこまめに水をやり、肥料を調節しながら管理する
上手く発根させることができたら、先述の方法で植え付けをおこなってみてください。
コウヤマキの剪定はもちろん、弊社では植え付けや植え替えなどの作業を任せられる業者の紹介もさせていただいております。まずは一度お客様のお悩みを弊社までご相談ください。ご連絡お待ちしております。