カポック(正式名称:シェフレラ)は丈夫で管理がしやすく、人気の高い観葉植物です。
しかし、カポックを育てている方のなかには「剪定は必要?」「どこをどうやって切ればいいの?」とお手入れ方法がわからずにお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
カポックは生長のスピードが速いため、必要なお手入れを怠ると理想の形から崩れた状態になってしまいます。
カポックをコンパクトな状態にキープするための剪定や日頃のお手入れなどを実践できるようになりましょう。
カポックの剪定は、理想の樹形をイメージしておこなうことが大切です。
この記事でも代表的な樹形をイラストでご紹介していますが、慣れない方は完成形がなかなかイメージできないかもしれません。
切り落とした枝はもとには戻せないため、剪定に不安がある方は失敗する前にプロに相談しましょう。
お庭110番にご相談いただければ、プロの技術で美しいカポックに仕上げます。
生長の速いカポックには剪定が必須
ガーデニング初心者にも育てやすいカポックですが、大きな特徴のひとつが生長の速さです。
鉢植えで育てるからといって、油断して剪定をせずに放置すると枝葉がどんどん伸びて見た目が悪くなります。
枝葉が混み合えば風通しも悪くなるため、内側の枝葉や幹には日光が当たりにくくなり、カポックの健康を害するおそれもあります。
樹形の整った美しく健康なカポックを置きたいのであれば、定期的な剪定は忘れずにおこないましょう。
剪定時期は春がおすすめ
カポックは丈夫な植物のため、基本的にはいつ剪定をおこなっても問題ありません。
ただし、特に剪定に適しているのはカポックが生育期を迎える5~7月です。
生育期である春~初夏はカポックの株が弱りにくいため、枝葉を減らす剪定作業をおこなうのに向いています。
カポックの剪定3ステップ
カポックの剪定は剪定バサミを使用するのが一般的です。
しかし、太い枝を切ることがないのであれば、工作などで使用する一般的なハサミで代用できます。
道具の準備ができたら、以下の手順にしたがって剪定しましょう。
丈夫なぶん少し枝を切りすぎても比較的ダメージは少ないですが、スカスカになるほど剪定しないよう注意してください。
自分の理想の樹形をイメージし、どの部分を切り落とす必要があるのか考えます。
幹の形を大きく変えることはできませんが、枝葉は調整が可能です。
全体のバランスを見ながら不要な枝葉を見極めましょう。
用意したハサミを使って、生長の妨げとなる不要な枝葉を切り落とします。
株元から伸びる枝や枯れた枝、葉が密集する部分を中心に切っていきましょう。
新しい芽が付くようにしたい場所は、枝の根元から10センチメートル程度残して切るとあとから芽が付きやすくなります。
最後に樹形を乱す長い枝や茎を切って全体のバランスを整えます。
カポックを小さくする必要がない場合は、短くするのではなく今ある枝葉のかたまりから飛び出した部分だけを切りましょう。
理想よりも大きくなっている場合は、枝を短く切る切り戻しをおこなってコンパクトにします。
カポックの場合は、15センチメートルほど長さを残せば問題ありません。
基本的な剪定は上記の方法で問題ありません。
しかし、「デザイン性のある樹形に仕上げたい!」など剪定にこだわりのある方は業者依頼がおすすめです。
お庭110番では、お電話でご要望をお聞きしたうえで、適切に対応する業者をご紹介します。
複雑な樹形にしたい方や自分の技術に自信のない方はぜひご相談ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
根腐れ防止の植え替えも必要
カポックは生長の速い植物だとご紹介しましたが、伸びるのは枝葉だけではありません。
地中の根も同じように生長していくため、放っておくとプランターのなかで根詰まりをおこすおそれがあります。
根が詰まったカポックは、栄養が隅々までうまくいきわたりません。
その結果、新芽が出なかったり枝葉に元気がなくなったりして、最後には枯れてしまうこともあります。
生長に合わせてカポックの植え替えをおこない、根詰まりを起こさないように管理してあげましょう。
カポックの植え替え方法
カポックを植え替える頻度は1~2年に1回が目安です。
時期は、カポックの原産地である熱帯~温帯の気候に近い4~9月の間におこなえばカポックへのダメージが少なくて済みます。
適した頻度や時期がわかったら、以下の5つのものを用意して作業をおこないましょう。
- 新しいプランター
- 観葉植物用の土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- ハサミ
新しいプランターは、カポックを今より大きくしたい場合は一回り大きいものを、サイズを変えたくない場合はあまり大きさの変わらないものを用意しましょう。
- 植え替えの手順
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- プランターからカポックを取り出し、古い土を落として根をほぐす
- 古くなって弱った根や腐って黒ずんだ根を切る
- 新しいプランターの底の穴をふさぐように鉢底ネットを敷き、上から鉢底石を入れる
- 土をプランターの3分の1くらいまで入れる
- カポックを植えて土をかぶせ、土の表面を整える
カポックのサイズを変えたくないまたはコンパクトにしたい場合は、手順2のタイミングで根を3分の1くらい残すイメージで小さくするのがおすすめです。
ただし、枝葉を残して根だけを小さくすると、枝葉は栄養不足に陥ります。
根を3分の1まで切るなら枝葉も3分の1の大きさになるよう剪定してバランスを整えましょう。
美しいカポックのお手入れ方法
美しく健康なカポックを育てるためには、剪定で形を整えるだけでは不十分です。
枯れる原因をつくらないよう栽培環境を整えましょう。
カポックは屋外でも屋内でも栽培可能ですが、寒さと直射日光に弱いです。
寒冷地では冬を越せないこともありますし、長時間直射日光に当たれば葉焼けをおこすおそれがあります。
暖かい日陰に置き、ご紹介するお手入れをおこなって栄養を与えましょう。
日頃のお世話は水やりと施肥
日頃のお手入れは水と肥料を与えることです。
適量を把握していないと栄養過多や栄養不足で枯れてしまうおそれがあります。
以下の頻度と量を守って与えましょう。
- 水やり
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- 土の表面が乾燥したら水やりのタイミング
- 乾燥しやすい時期以外の水やりの目安は3日に1回
- 乾燥しやすい夏場は毎日確認が必要
- 水が乾きにくい冬は半月に1回程度
- 毎日葉に霧吹きで水やりをおこなうと害虫予防になる
- 与えすぎは根腐れの原因になる
- 肥料
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- 基本的には肥料がなくても育つ
- 4~10月に2ヵ月間隔で緩効性肥料を与えると、新芽や花芽が付きやすくなる
- 肥料は枝先から真下の地面に散布すると効果的
病害虫に気を付けよう
カポックに限ったことではありませんが、植物を育てるうえでは病害虫被害に注意しなければなりません。
最初は小さな被害でも、被害範囲が広がればカポックが枯れてしまうこともあります。
特に注意すべき病気と害虫をそれぞれひとつずつご紹介します。
被害に遭った場合の症状から対処法まで、まとめて覚えておきましょう。
- 害虫
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- 名称
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ハダニ
- 症状
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- カポックが乾燥すると発生しやすく、葉に寄生して栄養を吸い取られる
- 葉や枝の生育が悪くなり、最悪の場合は枯れてしまう
- 対処法
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- ハダニは水に弱いため、葉に水をかけることで駆除・予防できる
- 葉の広範囲が白くなるなど、被害がひどい場合は葉を取り除く
- 病気
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- 名称
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うどん粉病
- 症状
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- 枝葉が混み合って風通しが悪くなるとかかりやすく、葉に白い斑点があらわれる
- うまく光合成ができなくなり、生育が悪くなる
- 対処法
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- 白い斑点があらわれた葉はすべて取り除く
- 定期的に剪定をおこなって風通しのいい状態をキープする
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
カポックを増やす挿し木と水差し2種類の方法
カポックは家のなかでも楽しめる観葉植物です。
初心者向きの丈夫な植物のため、よほどカポックに合わない環境で育てない限り、簡単に枯れることはありません。
家に緑を増やしたいと思った方はカポックを増やしてみましょう。
カポックを増やす方法は挿し木と水差しの2種類あります。
どちらの方法も剪定で切り落とした枝や茎を活用できるため、剪定のついでにおこなえば、別途時間を取る必要もありません。
詳しいやり方は以下を参考にしてください。
- 挿し木
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- 剪定で落とした枝を10cmほどに切る
- 葉は2枚だけ残して残りを取り除く
- 片方の枝先を斜めにカットし、2時間ほど水に浸す
- 植え替えの3~5と同じ手順で、小さなプランターに植え付ける
- 水差し
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- 剪定で落とした枝を水の入ったコップなどに浸して毎日水を交換する
- 枝先から根が伸びてきたら観葉植物用の土を入れたプランターに移す
品種を変えれば雰囲気も変わる
同じ品種のカポックを増やす場合は挿し木や水差しをおこなえばいいですが、雰囲気を変えたい場合は葉の色や柄の異なる品種を購入するのもおすすめです。
カポックにはさまざまな品種が存在しますが、今回はなかでも人気の高い品種を3種類ご紹介します。
シェフレラ・アルボリコラ
葉の色はスタンダードな緑色が一般的で、丸みが少なく細長い形をしています。
細かく枝わかれするため、広がりのある樹形を好む方におすすめです。
ホンコンカポック
葉の色はさまざまで、丸みのある肉厚な質感の葉が特徴的な品種です。
盆栽のように仕立てて楽しむ方もおり、和風の庭や室内にもよく合います。
シェフレラ・トリネッティ
葉に白色や黄色の斑が入っている品種です。
よく流通しているのは黄色っぽい斑入りのもので、白い斑入りの品種はとても珍しくなかなか見られません。
カポックのお手入れは【お庭110番】にお任せください
お庭110番は、樹木の剪定や植え替え、施肥や消毒など、庭木や観葉植物に関するお困りごとに幅広く対応しています。
「カポックが元気に育つように植え替えをしてほしい」
「幹が太く立派なカポックに育てるにはどうしたらいい?」
など、カポックのお手入れにお困りの際は、お庭110番にご相談ください。
カポックの状態に合わせて、プロが最適なお手入れをおこないます。
お見積りは無料※でおこなっていますので、「とりあえず料金だけ知りたい」という方もお気軽にお問い合わせください。
※対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。