沈丁花はゆっくり生長するため樹形を保ちやすい木ですが、剪定は必要です。沈丁花は枝がよく茂る分、剪定をしないと風通しが悪くなり、生育不良や病害虫の原因にもなります。こうなってしまうと、花が咲かなくなってしまうこともあるため注意が必要です。
当記事では、沈丁花の剪定方法や時期を解説します。育て方や病害虫の対処法についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。
沈丁花の剪定方法
沈丁花の剪定は、間引き剪定という方法でおこないます。間引き剪定とは、不要な枝を切り取って枝の数を減らす剪定です。そうすることで、風通しや日当たりがよくなります。透かし剪定で切ったほうがよい枝はおもに次のような枝です。
- 幹や主枝から伸びていて勢いのある枝
- 幹から伸びている枝に対して交差している枝
- 下を向いている枝
- 木の根元から生えている枝
- ほかの枝に対して逆の方向に向かって生えている枝
これらの枝を、途中ではなく根元から切るようにします。枝の途中で切るとそこから新しい枝が伸びてきてしまったり、残った先端部分が枯れたりすることがあるからです。枝を切ったあとの切り口はそのままにしておくと雑菌が入り込むことがありますので、癒合剤を塗っておきましょう。
沈丁花の剪定時期
沈丁花は3月~4月にかけて花が咲きます。沈丁花の剪定時期は、花が終わった4月上旬~5月中旬ごろがよいでしょう。6月に翌年の花芽ができるため、その前におこなっておく必要があるからです。それ以降に剪定すると花芽も切ってしまうことになり、翌年の花が咲かないので注意しましょう。
剪定は清潔なハサミで
沈丁花の剪定は、必ず剪定用のハサミでおこなってください。ホームセンターや園芸用品店などで購入することができます。
また、ハサミは清潔なものを使いましょう。ハサミに汚れなどがついていると、そこにある菌が沈丁花にもうつり病気になってしまうおそれがあります。ハサミを使用したあとも、必ず水で洗って消毒をしておきましょう。
また、さびたような切りにくいハサミだと、枝が切りにくく木に傷をつけてしまうかもしれません。そうならないためにも、オイルをつけるなどハサミの手入れをしておくとよいです。
自分で剪定をするのが不安というときは、業者に依頼してみてはいかがでしょうか。プロに依頼すれば、適切な方法で剪定してもらうことができます。道具を用意したり手入れをしたりする手間もかかりません。
弊社では、剪定に対応している業者をご紹介しています。24時間受け付けていますので、ご都合のよいときにお問い合わせください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
沈丁花の育て方
沈丁花は丈夫で樹高も低めであることから、木を育てるのが初めての方にもおすすめです。ただし春に甘い香りの美しい花を咲かせるためには、育てる時期や場所を選ぶことが大切です。ほかにも水やりや肥料のあたえ方など、沈丁花の育て方を解説していきます。
育てる時期・場所
沈丁花の植え付け時期は、3月下旬~4月下旬がよいでしょう。植える場所は、日なた~半日陰が適しています。とくに西日には当たらないようにしましょう。しかし、日がまったく当たらないと花が育たないため注意してください。
沈丁花は乾燥には弱いため、植える場所は水はけ・水もちのよい土壌が適しています。弱酸性の有機質の土を使いましょう。
寒さにも弱いので、寒冷地では鉢植えで育てることをおすすめします。地植えの場合は根元を腐葉土で覆うということも可能です。
水やりや肥料について
沈丁花は乾燥に弱いため、土が乾いていたら水をたっぷりあげてください。とくに成長期である春や土が乾きやすい夏は、たくさんの水分が必要です。水やりは午前中の早い時間帯におこないましょう。真夏は夕方にも水やりをするとよいでしょう。
ただし、水をあたえすぎると根が腐ってしまうことがあります。土がしっかり乾いているか確認してから水やりをしてください。
沈丁花に肥料はとくに必要ありませんが、花が終わった4~5月や株が生長する9月に緩効性の肥料をあたえてもよいです。また生長がよくない場合は、寒肥として2月に有機肥料をあたえると、花の時期に株が弱るのを防ぐこともできます。
沈丁花を病気・害虫から守る方法
沈丁花は病気や害虫におかされることがあります。その結果、木が枯れてしまうと、当然花を楽しむこともできません。おもな病害虫は次のとおりです。
沈丁花がかかりやすい病気
沈丁花がかかりやすい病気に、白紋羽(しろもんぱ)病があります。樹木に発生しますが、この菌がついた木は葉が黄色くなり、しおれて落葉してしまうのです。また根も腐ってしまいます。
薬剤などで撃退することはできないため、もしこの病気になってしまったら根から抜き取り焼却しなければいけなくなります。
予防方法は、苗を植える前に根を殺菌剤で消毒することや、清潔な土を使うことです。また、土がずっと湿っていると発生しやすいため、水をやりすぎないようにしましょう。
沈丁花につきやすい害虫
沈丁花につきやすい害虫は、アブラムシやハマキムシです。
アブラムシは沈丁花の新芽や葉の裏について栄養を吸い取り、木の生長を妨げます。アブラムシを見つけたら手袋をつけてつぶすか、ガムテープなどで貼り付けて木から取れば除去することができます。たくさん発生してしまったときは、殺虫剤で駆除しましょう。
ハマキムシは、葉を食害する害虫です。2cm~4cmほどの幼虫が糸を出し、葉を丸めたりくっつけたりしてその中で生活するのです。そのままにしておくと、ほかの葉に被害が広がるので注意が必要です。ハマキムシに食害されたら、葉ごと除去しましょう。
このような病害虫から沈丁花を守るためにも、剪定は効果的です。剪定で木の内側や根本の日当たりや風通しをよくし、病害虫が発生しやすい多湿の環境を予防することができます。また、病害虫の早期発見にもつながります。
病害虫でお困りの方や剪定をして予防したい方は、業者に相談してみてはいかがでしょうか。プロの業者なら、剪定から沈丁花につく病害虫の予防までしっかりと対応してくれます。
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