ハナカイドウの花を楽しむためには、忌み枝(いみえだ)とよばれる不必要な枝を剪定することが大切。忌み枝は、見た目が悪くなるだけでなく、風通しや日当たりの邪魔になってしまうのです。
この記事では、ハナカイドウを剪定するための方法や時期について解説していきます。また、基本的な栽培方法についても解説しているため、きれいなハナカイドウの花を咲かせたい方はぜひ参考にしてみてください。
ハナカイドウを剪定するために必要な知識
ハナカイドウの剪定では、時期と切るべき枝(忌み枝)の見極めが重要です。忌み枝とは、樹形や日当たりなどを邪魔してしまう不要な枝のことをいいます。忌み枝をしっかりと剪定することで、ハナカイドウの最適な栽培環境をつくることができるでしょう。誤った剪定をしないためにも、この章の内容を確認してみてください。
ハナカイドウの剪定時期に注意!
ハナカイドウの剪定時期は12~3月という、植物としては珍しい時期におこないます。その理由は、花芽を増やして花をたくさん咲かせるためです。ハナカイドウは7月ごろから花芽をつけていくため、早めの剪定が必要になってきます。
また、必須というわけではありませんが、“徒長枝(とちょうし)”とよばれる、真上に伸びた枝が出てきた場合は7月ごろにも剪定をおこないます。これらの剪定をおこない、ハナカイドウの花芽の生長をサポートすることで、翌年4月ごろにきれいな花を咲かせやすくなるのです。
切るべき枝を見極めて剪定しよう
ハナカイドウを剪定するための道具は、剪定用のハサミがあれば十分です。地植えで育てている場合は、枝に近づくために脚立も必要になる場合もあるでしょう。必要な道具を準備したら、生育の邪魔となる以下の忌み枝を探して剪定をしていきます。
【剪定で切っておくべき忌み枝】
- まっすぐ上に伸びた枝(徒長枝)
- 枝同士で絡みあっている枝
- 水平方向に伸びている枝
- 縦にまっすぐ伸びている枝
- 下方向を向いている枝
基本的に忌み枝を剪定するときは、根元を狙ってバッサリと切り落とします。ただ、7月ごろに剪定をする場合、切りすぎてしまうと花芽の数が減るので注意が必要です。夏の剪定は気になる箇所を少し切っておくだけにとどめておきましょう。
ハナカイドウの花を楽しむためには、剪定方法と時期をしっかりと把握したうえで不要な枝を切ることが大切。剪定すべき枝がわからない、剪定に自信がないという方はぜひ弊社にご相談ください。弊社では、ハナカイドウの花を十分に楽しむための最適な剪定をおこなえるプロの業者をご紹介するサービスをおこなっています。
ハナカイドウの花を咲かせるための手入れ方法
きれいな花を咲かせたいなら、ハナカイドウの剪定以外に普段の栽培管理も重要な要素となります。ここで、ハナカイドウのお手入れ方法について解説していきます。
栽培環境と適した土
ハナカイドウは日当たりがよい環境を好む植物です。冬の気候にも強いため比較的丈夫ではありますが、乾燥した環境が苦手でもあるので夏場の栽培管理には十分注意しておいたほうがよいでしょう。
また栽培するための土は、水はけがよいものを選ぶ必要がありますが、乾燥が早い土は少し相性が悪いです。そのため、ある程度保湿性が保ちやすい土がハナカイドウにとって最適といえます。
たとえば、腐葉土と黒土をまぜて作った赤玉土。赤玉土がメインとなるようにやや多めに配合して、腐葉土と黒土を1:1の割合で入れておくとよいでしょう。
庭植え・鉢植えで育てる場合の水やり
ハナカイドウを庭植え(地植え)で育てている場合は、夏の乾燥しやすい季節以外で基本的に水やりの必要がありません。しかし、鉢植えの場合は日々の水やり管理をしっかりとおこなう必要があります。
ハナカイドウの鉢植えの土の色が変わるほど乾燥してきたタイミングで、土全体に行きわたるようにたっぷりと水やりをしてあげてください。ただし、水のやりすぎは枯れる原因となるので、水やり頻度には十分に注意しましょう。
また、夏の水やりはいつもより水やり頻度を上げるようにしてください。具体的には、朝と夕方に分けて1日2回水を与えていきます。
定期的に新しい鉢植えへ植え替える
鉢植えでハナカイドウを栽培している場合、根が大きくなることで今まで使用していた鉢に合わなくなってしまいます。いつまでも小さな鉢でいると鉢全体に根が詰まり、水はけが悪くなることで根腐れをおこすおそれがあるのです。そのため、大体2~3年に1回のペースで鉢植えを植え替えしましょう。
【植え替え手順】
- 新しい鉢を用意して鉢底ネットと鉢底石を敷く
- 水はけのよい土を適量で新しい鉢に入れる
- 前の鉢からハナカイドウを外し、根についた土をほぐす
- 新しい鉢にハナカイドウを植え、土を使って整えていく
なお、植え替えで使用する新しい鉢は、根が生長してもある程度余裕が持てるサイズを選ぶのがおすすめ。元の鉢のサイズから一回り大きいサイズであれば、植え替え用の鉢として十分です。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
ハナカイドウの病気や害虫を対策しよう
せっかくハナカイドウの剪定や手入れをしっかりおこなっても、病気や害虫の発生によりハナカイドウの花つきが悪くなってしまうこともあります。そうならないために、ハナカイドウの剪定やお手入れ時に病気や害虫が発生していないか確認し、対処していくことが大切です。ここでは、ハナカイドウで気をつけたい病気や害虫をご紹介します。
ハナカイドウで気をつけたい病気
ハナカイドウでとくに気をつけたい病気は「赤星病」と「うどんこ病」の2種類です。どちらも湿度が溜まりやすい梅雨を中心として発生しやすい病気で、赤星病はオレンジ色の斑点、うどんこ病は粉をまぶしたような白い斑点が症状としてみられます。これらの病気を気づかぬまま放置すると、被害が広がりハナカイドウが枯れてしまうかもしれません。
もし赤星病やうどんこ病の被害が発生している葉があったら、被害拡大を防ぐために葉ごと切り取っておきましょう。また、病気を予防するためには湿度が高まり過ぎないような環境を整えることが大切。栽培場所を変えたり、ハナカイドウを剪定したりして、日当たりと風通しのよい状態で栽培できるようにしましょう。
ハナカイドウで気をつけたい害虫
病気だけでなく病害虫もハナカイドウにとっては天敵です。病害虫は葉や養分を食い荒らすだけでなく、うどんこ病などの病気が発生する引き金になってしまうことも。ここでは、ハナカイドウで気をつけたい病害虫についてご紹介していきます。
グンバイムシ
葉の裏側に透明な羽の生えた小さな虫がいて、黒い小さな粒のようなものが周りについていたら、グンバイムシである可能性が高いでしょう。葉の裏側から養分を吸汁し、黒い排泄物を出して葉を汚染する病害虫です。グンバイムシを見かけたら、その葉を摘み取って処分しましょう。また、周りに生えた雑草を抜いておくのも予防策になります。
アブラムシ、カイガラムシ
アブラムシやカイガラムシは葉や茎に集まって養分を吸汁してきます。吸汁された葉は元気がなくなり生長が阻害されるほか、排泄物によりアリなどの虫が寄ってくるので早めに対処しておきたいところです。
対処法としては、アブラムシは粘着テープで取り除く、カイガラムシは歯ブラシなどでそぎ落とす方法がおすすめ。なお、植物用の殺虫剤を使う手もありますが、カイガラムシには効果が薄いので注意しましょう。こちらも病気と同じく、日当たり・風通しのよい環境が予防になります。
害虫が発生しても、早めの対処を心がければハナカイドウを守ることができます。しかし、虫が苦手なため駆除をしたくないという方もいらっしゃるかもしれません。そんなときは、業者に依頼するのもひとつの手です。弊社では、ハナカイドウの剪定だけでなくグンバイムシやアブラムシなどの害虫駆除 もおこなっています。剪定をしてほしい、代わりに害虫を駆除してもらいたい、というときはぜひご相談ください。