デコポンは剪定をして、幹にしっかりと日光が当たるようにしましょう。幹にまで日光を当てることが、おいしい実を収穫するポイントです。
この記事では、デコポンの剪定方法や収穫についてもご紹介していきます。ぜひ参考にして、甘くておいしい実を収穫してください。
デコポンの剪定方法
「デコポン」とは熊本県果実農業共同組合連合会がもつ登録商標で、品種名は「不知火(しらぬい)」といいます。「みかん科みかん属」に分類されるみかんの仲間ですが、一般的なみかんの剪定とは少し違うところがあります。
それは3年目までの若木の剪定についてです。一般的に3年目までの若木のみかんは、切り返し剪定をおこなうことが多いです。切り返し剪定とは、伸びた枝を短くするために途中で切る剪定をいいます。しかし、3年目までのデコポンは剪定が不要となっています。
4年目以降になるとデコポンも大きく成長していることでしょうから、剪定が必要になってきます。3月に剪定をして、幹に日光が当たるようにしてください。幹に日光を当てると、健康的にデコポンを成長させることができます。
このとき、切り返し剪定ではなく、間引く剪定をするようにしましょう。間引く剪定は枝を根本から切り落とし、枝数を減らしていく方法です。
剪定する枝
剪定をおこなうとき、次のような枝があれば優先的に切り落とすようにしましょう。
- 枯れている枝
- 細い枝
- 混みあった枝
- 徒長枝(上に向かって勢いよく伸びた枝)
- 下向きの枝
- 内向きの枝
トゲに注意
デコポンにはトゲがあります。剪定や、次に紹介する摘果・収穫などの際にも注意が必要です。作業をするときは軍手などを用意して、ケガに気をつけておこないましょう。
また、剪定を自分でやるのではなく、業者に任せればケガの心配もありません。弊社では剪定を依頼できる業者を紹介しておりますので、業者をお探しの際はぜひご連絡ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
摘果と収穫|それぞれの時期や方法について解説!
デコポンの剪定以外にも、おいしい実を収穫するポイントがあります。それは摘果です。摘果とは、でき始めた実をいくつか摘み取って、実の数を調節する作業のことです。
摘果をしないまますべての実を育て続けると、たくさんの栄養が必要になるので、株が体力を消耗してしまいます。そうすると、翌年は実がならない可能性が高くなってしまいます。そのため、毎年の収穫を維持するためには、摘果をすることが大切なのです。
摘果の方法
摘果は7~8月ごろにおこないます。摘果する量の目安としては、葉の量が80~100枚に対して実が1個の割合になるようにといわれています。傷のある実・上向きの実・小さい実などがあれば、優先的に摘むようにしてください。デコがしっかりとしている実のほうがおいしくなるので、残すようにしましょう。
収穫方法
1~2月になると収穫の時期です。収穫が早すぎると甘くなっていないので注意してください。収穫するときはハサミを使い、デコの上で切り落とします。収穫したら3~4月まで追熟させましょう。追熟は、収穫した果物をそのまま寝かせておくことをいいます。甘みが増して、酸味が減るので、よりおいしいデコポンが食べられます。
デコポンの栽培方法
これまでデコポンの剪定・摘果・収穫についてご紹介してきましたが、普段のお手入れももちろん大切です。基本的な育て方をご紹介しますので、元気なデコポンを育ててください。
水やり
鉢植えのデコポンは、土が乾いたら水をたっぷりと与えましょう。地植えの場合は、水やりは植え付けしたばかりのときと、夏場で乾燥が続くときのみで大丈夫です。
肥料
肥料を与えることによって、根の張りをしっかりとさせましょう。実がなるためにも大切なことです。
油かすなどをはじめとした有機質肥料を3月に1回、速効性化成肥料を6~8月と10~11月の2回与えます。また、葉が黄ばんできたなどの場合は液体肥料を併用して与えてください。
害虫
デコポンの大敵はアゲハチョウの幼虫です。幼虫は葉を食害するので、早めに見つけて対処しないと、あっという間に葉がなくなってしまいます。幼虫が発生する時期は7~9月ごろなので、その時期は注意して観察してみてください。見つけたら一匹ずつ取り除いていきましょう。
苗木の植え付け
もしデコポンを増やすときは3~4月に植え付けをおこないましょう。鉢植えでも地植えでも、日当たりのよい場所を選んであげてください。
植え付けのポイントは、土をしっかり目に固めることです。鉢植えはスコップなどを使って、しっかりと押し固めましょう。地植えなら足で踏み固めるのがよいです。また、植え付けた苗は50~60cmの高さで切り戻してください。仕上げに、水をたっぷりと与えて終了です。
デコポンは根がとても細いため、鉢植えは根詰まりをおこしやすいです。デコポンが大きく育って鉢が小さくなったら、植え付けと同じ時期に大きい鉢へと植え替えてあげましょう。
弊社では植え付けや植え替え、施肥や害虫への対処などを依頼できる業者もご紹介しております。業者に任せれば大変な作業をすることなく、適切に植物の管理ができるので、ぜひご利用ください。