リンゴの剪定は植物のなかでも管理の難易度が比較的高いものです。そのため、剪定に慣れていない方は自力でおこなうのではなく業者に依頼してみるのがよいでしょう。
なぜなら、リンゴは剪定の出来次第で花芽の付き方が大きく変わることがあるからです。もし、剪定に失敗してしまうとリンゴの収穫できる数が減ってしまうかもしれません。
この記事では、リンゴの剪定時期や手順について解説していきます。この記事を参考にして、リンゴの剪定を自力または業者依頼どちらでおこなうか判断してみましょう。
リンゴの剪定時期や方法について解説!
さっそく、リンゴの剪定について詳しく見ていきましょう。剪定に必要な手順だけでなく、時期や作業をおこなう理由も解説しているので、参考にしてみてください。
剪定時期は夏ごろが最適
リンゴの剪定をおこなう時期は、7~8月ごろが最適となります。なぜなら、夏はリンゴにとって枝がよく伸びる季節だからです。伸びすぎた邪魔な枝が生えてきやすい時期に剪定することが大切になります。
また、必要に応じて冬にリンゴの剪定をおこなう場合もあるので注意しましょう。冬はリンゴの葉が落ちて枝の状態が分かりやすいため、邪魔になっている枝を剪定しやすいためです。
リンゴの剪定手順や切るべき枝
リンゴの剪定では、全体的な樹形のバランスに気をつけながら不要な枝を切っていくようにおこないます。たとえば、以下の枝はリンゴの生育によくないため切り取っておきましょう。
【リンゴの剪定で切るべき枝】
- 真上へ突き出して伸びている枝(徒長枝)
- 下へ伸びている枝
- ほかの枝に絡んでいる枝
- 病気が進行している枝
また、夏におこなうリンゴの剪定では「摘心(てきしん)」や「捻枝(ねんし)」とよばれる作業もします。摘心は新しい花芽の生長をうながすもので、捻枝は伸びやすい枝の生長を抑制する目的でおこなわれます。リンゴの枝の生長を確認しながら摘心や捻枝をするようにしてください。
【摘心・捻枝のポイント】
摘心:枝の葉を4枚程度残し、それより先の新梢をカットする
捻枝:新梢の根元を手で固定しながら下向きに曲げる(誘引する)
リンゴの剪定は難しいので業者に依頼するのもあり
ここまでご紹介したように、リンゴの剪定では不要な枝の見極めといった注意点があり、摘心や捻枝などおこなう必要がある作業も多いです。そのため、剪定に慣れていない方にとっては、難しさを感じてしまうかもしれません。そのときは、無理に自力でおこなわずプロの剪定業者に依頼するのもひとつの手です。
プロの剪定業者に依頼することで、栽培しているリンゴを正しく剪定してもらえるため、おいしいリンゴを収穫しやすくなります。もし、リンゴの剪定業者選びに困っている場合は、ぜひ弊社のサービスを検討してみてください。弊社のサービスを利用することによって、ご自身のリンゴの樹木に合った剪定をしてもらうことが可能です。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
リンゴの収穫を成功させる4つのコツ
おいしいリンゴを収穫するためには、リンゴの剪定以外にもおこなっておきたい作業があります。ここで、収穫するまでに必要な4つのコツについてご紹介しましょう。
1.人工授粉をおこなう
家庭菜園や庭でリンゴを育てている場合、人工受粉という作業がほぼ必須です。人工授粉とは、実を付けるために必要な受粉を人の手でおこなうことをいいます。リンゴの場合、ほかの品種がもっている花粉でないと受粉をすることができません。そのため、近くに別品種のリンゴの木があるわけではないのなら、自然に任せても実が付くことはないのです。
リンゴの花に人工授粉をさせるなら、まずは園芸店や通販サイトなどでリンゴの花粉を入手しましょう。ただし、自身の育てているリンゴの木と相性のいい花粉であるか、あらかじめ調べておく必要があります。
また、リンゴの花粉が用意できたら、筆や綿棒などの柔らかいものに花粉をつけて、雌しべへ丁寧に花粉をつけていきます。塗り忘れがないように、ひとつひとつ集中して人工授粉をおこなうとよいでしょう。
2.摘蕾と摘果による間引き
リンゴの花が開花したときにおこなう作業は、人工受粉だけではありません。摘蕾(てきらい)という、生長の悪くて実付きに期待できない花を間引きする作業をおこなう必要があります。摘蕾は開花から3週間後を目安におこない、1つの房に複数咲いている花のなかから、状態のよい1つを残してそれ以外を間引きするようにしてください。
また、リンゴの実が大きくなってきたタイミングで、状態の悪い実を取り除く摘果(てきか)もおこなっていきます。あまり大きくならなかったもの、病気や病害虫被害に遭ったもの、形の悪いものなどを間引きすることで、ほかの実に栄養を回すことができるのです。
摘蕾・摘果によって収穫するリンゴの実を選ぶことは、おいしくて大きいリンゴを育てるために重要なポイントとなります。摘み取るのは少しもったいないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、できるだけおこなうようにしましょう。
3.袋かけで病気・害虫対策をする
リンゴはもともと病害虫の被害に遭いやすい植物のため、枝や葉を狙って養分を奪ってくる病害虫を早期発見して駆除することが大切。とくに「シンクイムシ」とばれる虫は、育ったリンゴの実を食害してくるため注意すべき病害虫です。そのため、収穫をするまでは害虫がリンゴの実を食べないように「袋かけ」をして対策をしましょう。
リンゴに袋かけをおこなう場合は、まずリンゴ専用の袋を通販サイトなどから購入します。ただ、こちらも花粉のときと同じく品種によって相性のよい袋が異なるため、購入するまえによく調べておくことが重要です。たとえば「ふじやつがる」などの代表的な品種であれば、二重袋とよばれるタイプの袋が適しています。
その後、購入した袋の使い方にしたがって、丁寧に袋がけをすることで作業が完了です。このとき、袋の口に虫が入る隙間ができていないか確認しながら作業をおこなうのがよいでしょう。また、リンゴ特有の赤色を強めたいときは、収穫時期の1ヶ月前を目安に袋を外して日光に当てて栽培していきます。
4.順番通りに収穫していく
リンゴの実がうまく成って、食べごろの時期になってきたら収穫をしていきます。このとき、手あたり次第収穫するのではなく、収穫する順番にも気をつけておくのがおいしい実を収穫するコツ。基本的にリンゴは日当たりのよい実ほど赤みがつきやすいので、実の状態を確認しながら日当たりのよい順に収穫しておくのがよいのです。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
植え方で違うリンゴの栽培方法
リンゴの剪定、収穫までのコツの2点を見てきましたが、おいしいリンゴを収穫するために、正しく栽培をすることも大切です。しかし、地植え(庭植え)と鉢植えで育てる場合では、正しい栽培方法が異なるので注意しましょう。そこで、植え方別で栽培方法を解説していきます。
水やり
リンゴを地植えで育てている場合の水やりは基本的に必要ありません。鉢植えの場合は、土を確認して表面が乾いてきたタイミングでたっぷりと与えましょう。ただし、どちらの植え方も夏の暑い日や雨がほとんど降らない時期に注意が必要です。これらの乾燥しやすい時期では、水やりの頻度を増やすようにしましょう。
用土・肥料
リンゴの栽培に使用する用土は、地植え・鉢植えどちらも水はけのよいものを選ぶ必要があります。基本的には、市販されている果樹用の用土を使用しても問題ありません。それ以外の土を使う場合は、以下の配分を目安にして混ぜた土を使用します。
【用土の目安】
地植え:庭の土5割をベースとして腐葉土や赤玉土を混ぜる
鉢植え:赤玉土8割に腐葉土を2割混ぜる
また、地植えでは11~2月と9月のタイミング、鉢植えでは2月~9月の間に年3回程度緩効性の肥料を撒いていきます。緩効性肥料の代用として、油かすなどの有機肥料を撒くのもよいでしょう。
【記載情報はコンテンツ作成時の情報です】