「はじめて防草シートを敷くけど、失敗はしたくない……」
手間やお金をかけて防草シートを敷くからには、雑草を半永久的に防ぎたいですよね。
しかし防草シートを自力で敷くときには、失敗するケースもあります。
自力で防草シートを敷いた経験のある人24人にアンケート調査をしたところ、「特に失敗なし」が3人、あとの21人は何かしらの失敗があったとの回答でした。
実際に失敗したと感じているのは、次のような内容です。
- ひとりではキレイにできない
- 手間がかかって大変だった
- 草が飛び出てきた
- ピンが外れた
調査対象:防草シートを使ったことがある24名
集計期間:2023年6月16日~2023年6月19日
調査方法:インターネット調査
防草シートは、敷き方が適切であれば長持ちします。
また、高品質な防草シートならば半永久的に雑草を抑えることも可能です。
ここでご紹介する手順やコツを参考にすれば初心者でも失敗なく施工できるので、ぜひ最後までお読みください。
- 防草シートの適切な敷き方
- 防草機能を長持ちさせるコツ
基本的な防草シートの敷き方
防草シートの敷き方は次のとおりです。
防草シートの敷き方は除草→整地→防草シート張りの流れでおこないます。
シートはピンを打ち込んで固定し、シートのつなぎ目は専用テープを貼ってスキマをなくします。
とてもシンプルで簡単なDIYですので、道具さえそろえば自力でチャレンジ可能です。
ただし防草シートの施工では、思ったようにならないこともあるので油断できません。
はじめてチャレンジするときには、キレイに敷けない、シートがめくれる、スキマから草が生えるなどの失敗も多いです。
次章で手順やコツをくわしく解説しますので、参考にしてください。
施工手順1:事前の準備を計画的におこなう
防草シートを敷くときには、事前の準備が欠かせません。
準備不足は失敗につながることが多いからです。
まず、施工場所を確認し、適切な道具をそろえてください。
防草シートを敷くのに適したタイミングもあるため、作業は計画的におこないましょう。
防草シートを敷く場所を確認する
まず、防草シートを敷く場所の確認をします。
防草シートは雑草を予防する目的で敷くものですが、どこでも敷けばよいわけではありません。
以下のような場所では、防草シートを敷くときに注意が必要です。
- 強い雑草のある場所
- 植栽の周り
- 人がよく通る場所
- 水はけの悪い場所
強い雑草のある場所
スギナやチガヤなど貫通力の強い雑草があったら、油断禁物です。
雑草が防草シートを突き破って、あっという間に伸びることでしょう。
突き破ったスキマからもどんどん雑草が増えるため、補修や施工し直しが必要になります。
■ スギナ
■ チガヤ
耐久性の高い防草シートを選ぶことが重要です。
繊維にスキマがなく、遮蔽率が高ければ防草シートの下へ日光が届くことはありません。
また雑草に押し上げられても破れることなく長持ちします。
植栽の周り
庭の一部に花や野菜、ハーブなどを植える予定がある場合は注意してください。
防草シートでさえぎられて、水や肥料が行き渡らないことがあるからです。
また傾斜のある場合は、防草シートの上を水が滑り落ち、周辺が水不足になるおそれがあります。
植物を育てる場合、透水性の高い防草シートを選ぶのがおすすめです。
織布タイプは水はけがよいため、周辺の植物が水不足で生育不良になることがありません。
人が頻繁に通る場所
人がよく通る場所に防草シートを敷く場合は注意が必要です。
防草シートは濡れると滑りやすくなるからです。
雨の日に防草シートの上を歩いて転倒する危険があります。
防草シートがむき出しにならないよう、上に人工芝や砂利を敷きます。
砂利が流れて防草シートが露出したら、砂利を追加しましょう。
砂利を厚く敷くと、足を取られて歩きにくくなるので注意してください。
水はけの悪い場所
水はけが悪い場所に防草シートを敷くのも注意が必要です。
ぬかるみ予防に防草シートを敷くケースもありますが、根本解決にはなりません。
防草シートを敷いても水はけの悪さは改善せず、シート周辺に虫や苔が発生する心配があります。
水はけの悪い場所は、土の入れ替えをしてから防草シートを敷くのが最善策です。
また周辺より土地が低いために水が溜まってしまう場合は、暗渠排水工事をおこなうという手もあります。
庭の土の入れ替えや暗渠(あんきょ)排水工事は、造園業者や外構リフォーム業者に依頼すれば請け負ってもらえます。
お庭110番では、お住まいエリアに対応できる業者をご紹介しておりますのでお気軽にご相談ください。
ぬかるみでは植物がまともに育ちません。
また安全面や衛生面から見ても、水はけの悪い庭にはデメリットしかありません。
水はけの悪い場所は、はやめの改善工事をおすすめします。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
適切な防草シート・道具をそろえる
防草シートの施工場所を確認できたら、作業に必要な道具をそろえましょう。
防草シートをDIYで敷く場合に使うものは以下のとおりです。
- カマ
- スコップ
- 除草剤
除草剤は、「枯らす」と「発生を抑制する」の2つの効果をもつハイブリッドタイプがおすすめです。
- レーキまたはトンボ
- 転圧用タンパー
- 防草シート
- 固定ピン
- 金づち
- メジャー
- ハサミ
- カッターナイフ
- 防草シート用補修テープ
- 防草シート用接着剤
防草シート選びに迷ったら、こちらがおすすめです。
遮光性が高く、雑草をシャットアウトする効果が長持ちします。
また透水性もあるので、水や肥料を浸透させやすい特徴もあります。
商品名 | ザバーン350グリーン(強力・高耐久タイプ) |
参考価格 | Amazon:20,300円 楽天:19,800円 Y!ショッピング:19,700円 |
メーカー | デュポン社 ※日本の総販売元は株式会社グリーンフィールド |
種類 | 不織布 |
遮光率 | 99.7%以上 |
耐久性 | 曝露状態で10〜15年 |
参考:株式会社グリーンフィールド(最終閲覧日:2023年8月18日)
※参考価格は2023年8月7日時点のAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでの価格(税込み・東京都への送料込み)です。(最終閲覧日:2023年8月24日)
雑草の少ない時期に作業日を決める
防草シートを敷く時期に決まりはありませんが、おすすめのタイミングはあります。
それは11~3月の雑草の少ない時期です。
11~3月になり、草が勢いをなくして枯れたころは除草作業が楽にできるからです。
ただし雪の多い地域では、雪が降り始めるまでに作業するのがよいでしょう。
どうしても夏の時期に防草シートを敷いて庭づくりをしたい場合は、プロの手を借りるという手もあります。
業者は一年中仕事を請け負っていますので、お気軽にご相談ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
施工手順2:下地の整地を丁寧にする
続いて下地の整地をおこないます。
下地の整地とは、地面を固めて水平に仕上げることです。
防草シートを敷くにあたり、成功のカギを握るのが整地作業です。
下地の整地をしないと、凸凹ができて水たまりができたり歩きづらくなったりするので重要な工程です。
整地をていねいにおこなえば、見栄えよく仕上がりますし、防草シートの効果も長持ちしますよ。
下地の整地作業は、次の方法でおこなってください。
除草剤は、パッケージに書かれている説明に従って使ってください。
手作業で草を抜く場合は、カマやスコップで根から掘り起こします。
草の残骸を根から取り除きます。
さらに石やゴミなどの異物も全部拾います。
レーキやトンボを使って地面をならします。
ならしたら転圧用タンパーで地面を固めます。
施工手順3:防草シートをスキマなく敷く
地面を水平にしてしっかり固めたら、防草シートを敷いていきましょう。
防草シートを敷くときの成功ポイントは、とにかくスキマをつくらないことです。
具体的な方法は、次で解説しますので確認しておきましょう。
防草シートのつなぎ目は10cm以上重ねる
防草シートを広げるときは、つなぎ目を10cm以上重ねます。
重ねる幅が短いと、シートのつなぎ目から雑草が出てきやすくなるからです。
防草シートは、地面に置いて転がしながら広げれば自然に表面が上になるように巻いてあるので、裏表を気にする必要はありません。
いちどに転がすと風でズレたりシワが寄ったりするので、少しずつ転がしながら広げると失敗がありません。
広げたシートは、上に石などを置いてズレないように固定してください。
壁際は10cm余らせる
壁際は、防草シートを角から10cm以上余らせてカットします。
雑草は少しでも光が差し込む方向へ伸びてくるため、防草シートと壁は密着させるのが効果的です。
防草シートと壁を密着させる方法は、接着剤または粘着テープがあります。
防草シートが風でめくれるのを防止したいときは、接着剤がおすすめです。
砂利を厚めに敷く場合は、粘着テープで固定してもよいです。
壁際の立ち上がり部分に粘着テープを使うときには、砂利を多めに敷くなどしてテープ部を覆い隠し、むき出しにならないようにしましょう。
粘着テープが風雨にさらされると、はがれてしまいます。
木の周辺はギリギリまで敷く
木の周辺では、防草シートを根元のギリギリまで敷きます。
木の根元に防草シートを敷いておけば、雑草に栄養分を吸い取られるのを防御できます。
ちなみに防草シートはある程度水を通すため、木が水不足になることはありません。
なるべくスキマができないよう、防草シートをピッタリ敷いておきましょう。
マンホール周辺の敷き方にはコツがある
マンホールがあるときは、まずマンホールの上に防草シートを敷きます。
それから防草シートに切り込みを入れて穴を開け、マンホールを露出させてください。
マンホール用の穴は、マンホールより少し小さめに開けるのがコツです。
穴が小さいとマンホールと防草シートがピッタリ密着して、スキマを少なくできます。
施工手順4:ピン止めで草の押し上げを防ぐ
最後にピン止めをします。
草の押し上げを防ぐため、次のポイントに気をつけましょう。
ピン止めの間隔は50cm
ピンは50㎝間隔で止めます。
ピン同士の間隔が広いと、シートが浮いて風が入り込み、めくれることがあります。
ちょっとしたスキマからでも雑草は出てくるので、間隔を空けすぎないよう気をつけてください。
シート端に平行にピンを打つ
ピンを打つときは、シート端に対してピンが平行になるようにします。
シート端に対して直角にピンを打ち込むと、スキマが多くなるからです。
ピンの上にテープを貼る
防草シートを敷いたあと、雑草がピンの周辺から出てくることは多いです。
ピン周辺から雑草が生えないようにするため、ピンの上からテープを張っておきましょう。
テープは防草シート用を使ってください。
ピンの上に貼るテープはガムテープや養生テープで代用できません。
粘着力が弱く、風雨があたれば劣化しやすいからです。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
防草シートの施工は業者に任せたほうがよいケースもある
防草シートの施工は、業者に任せたほうがよいケースもあります。
自力では手に負えない場合や、より見栄えよく仕上げたい場合、防草効果を長持ちさせたい場合などです。
次のようなシーンでは、業者に任せることをおすすめします。
例1:シートの上に人工芝を張る場合
最終的に人工芝を敷く場合、下地の整地や防草シート張りを業者に任せると圧倒的に見栄えよく仕上がります。
下地をしっかり整地していないと、凸凹ができたり雑草が出てきてしまったりします。
特に凸凹ができてしまうと、水たまりができたり歩きにくくなったりします。
人が歩くところに凸凹があると危険ですし、水たまりは不衛生で、人工芝の劣化を早めやすいです。
- 美しく仕上がる
- 長持ちする
- メンテナンスが楽になる
例2:施工面積が広い場合
施工面積が広い場合は、業者に任せるのがよいです。
自力で広大な敷地に防草シートを敷く場合、次のような挫折ポイントがあります。
- 作業量が多くて終わらない
- 材料の運搬に困る
- 道具・材料が足りない
防草シートを自力で敷く人は多いですが、「とにかく大変だった」との感想は多いです。
特に施工面積が広い場合、途中で手に負えなくなる可能性は高いでしょう。
また作業の途中で材料の不足に気づいたり、広い土地を整地するための道具が必要になったりします。
そのため、はじめからプロに任せることをおすすめします。
例3:地面が固い場合
地面が固くてピンが刺さらない場合は、防草シートの施工を業者に任せたほうがよいです。
ピンは1m×25mあたり、130本ほど打ち込む必要があります。
うまく刺さらないまま施工を終えると、シートのずれやめくれにつながり、防草効果が半減するでしょう。
業者に依頼する場合、土が固すぎるからといって、追加料金が発生するわけではありません。
防草シートの施工費用は、施工内容と施工面積によって決まります。
そのためピンが刺さらないほど地面が固い場合、業者に任せたほうが効率がよいです。
防草シート施工費用は1㎡あたり3,340円
防草シートの施工を業者に依頼する費用は、1㎡あたり3,340円です。
※当サイト調べ(防草シート費用:6商品、作業費用:10業者を対象に算出した平均)
ただし、これはあくまでも施工例の平均であり、さまざまな要因で施工費用は変わるのが一般的です。
実際にかかる費用を正確に知りたい場合は、現地調査をしたうえで見積りを出してもらう必要があります。
お庭110番では、お住まいエリアに対応できる業者をご紹介しております。
24時間365日オペレーターが受付対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
防草シートの敷き方はそれほどむずかしくありませんので、DIYでチャレンジしてもよいでしょう。
ただし失敗例も多いので、適切な施工方法を確認しておく必要があります。
防草シートの敷き方は次の手順でおこなってください。
手順1:事前の準備を計画的におこなう
手順2:下地の整地を丁寧にする
手順3:防草シートをスキマなく敷く
手順4:ピン止めで草の押し上げを防ぐ
防草シートは、それぞれの工程をていねいにおこなうことで、雑草の発生を長く防ぐことができます。
逆に、適切に施工できないと短期間で雑草が防草シートを突き破り、どうにも手に負えなくなるでしょう。
「防草シートを長く持たせたい」「自力ではうまく敷けそうにない」という場合は、無理せずプロの業者に任せるのがおすすめです。