梅の木の剪定はいつどこを切るかがわかれば簡単!花付き・実付きをよくする剪定時期と方法

梅 切り戻し剪定 冬季剪定

春になるとかわいらしい花を咲かせる梅ですが、美しく健康的な梅の木を育てるためには、年に2回夏季剪定と冬季剪定をおこなう必要があります

なぜなら、梅の木の花付きや実付き、整った樹形は、定期的な剪定をおこなうかどうかに左右されるからです。

本記事では、梅の育ち方の特徴や適切な剪定時期、剪定方法をご紹介します。
自分での剪定が難しく業者に依頼した場合にかかる費用についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

梅の剪定に適した時期は夏と冬!

梅は中国原産の植物で、大きいものになると樹高10mほどまで生長する樹木です。
しだれ梅などのように花を観賞するための花梅と、南高梅などのように実を楽しむことができる実梅が存在します。

このようにさまざまな品種がある梅の木ですが、基本的に夏と冬の年に2回剪定をおこなうのが適切であることは変わりません。

失敗して梅の健康を害することがないよう、どういったタイミングで剪定をおこなうべきかよく覚えておきましょう。

夏季剪定・冬期剪定の具体的な時期と目的

夏と冬の剪定では、できることが少し異なります。
夏は勢いよく生長して枝葉がしげっていますが、冬は葉を落としているなど、季節によって樹木の姿が変わることがその理由です。

では、夏と冬の剪定はそれぞれどのような目的としておこなうべきものなのか、必要性をあらためて確認しておきましょう。

夏季剪定

7月~8月ごろの夏の間に、間引き剪定という剪定方法を中心におこないます。
夏の枝や葉が生い茂る時期に、日当たりをよくして栄養が十分にいき届かせることが目的です。

冬季剪定

11~1月ごろの落葉期~新芽が芽吹くまでの間に、間引き剪定や切り戻し剪定をおこないます。
夏季剪定同様日当たりや栄養をいき届かせるだけでなく、実の付き具合や花の付き具合を調節することも目的のひとつです。

年に2回おこなう剪定のうち、梅を育てるうえでとくに欠かせないのは冬季剪定です。
春に樹勢を取り戻す前に剪定をして枝の形を整えておくことで、美しく健康的な成長を促進できるからです。

梅の木には、古い枝には梅の実や花が付かないという特徴があります。
そのため、古い枝を剪定して新しく枝が伸びてくるように促す必要があるのです。

そのほかにも、葉が落ちたあとの木は枝の状態が見やすいので、今後も必要な枝と切り落としてもよい枝を的確に判断しながら剪定をすることができるというメリットがあります。

さらに、落葉期は樹勢がとどまっているので、木を傷めることなく安心して剪定できるという点も、梅の木にとって冬が適切な剪定時期といえる理由のひとつです。

花後の剪定は花芽に注目

先ほど夏と冬が梅の木にとってベストな剪定時期だとご紹介しましたが、「ほかの時期におこなってはいけないのか?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

じつは、適切な剪定時期を待てない場合は、ほかの時期に剪定することも可能です。
ただし、適期から外れた時期の剪定は、花付きや実付きが悪くなったり、最悪の場合枯れてしまったりすることがあるので注意しなければなりません。

特に注意が必要なのが、花後の剪定です。
梅の木は、2月~3月に開花したのち、花芽と葉芽という2種類の芽を付けます。
花芽は翌年花を咲かせるいわゆるつぼみのことで、葉芽は翌年伸びる新芽のことです。

7月~8月ごろになると翌年の花芽の数が確定し、10月ごろまで待ってようやく花芽が安定するといわれています。

しかし、夏が過ぎるまでに花芽の付いた枝を切ってしまうと、切られた分枝を伸ばそうとして花芽を葉芽に変えてしまい、春になっても花が咲かなくなるのです。

花付きが悪くなれば、そのあとに付くはずの実も少なくなってしまいます
庭に植えた梅の木を剪定するときは、花芽を落としてしまわないよう注意して作業してください。

例外として、盆栽や鉢植えであればそれほど樹勢が強くないため、花後に切ることも問題ありません。
安心してお手入れをしましょう。

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梅の木の剪定方法

「桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿」ということわざでも言い表されているとおり、梅の剪定は非常に重要です。
梅にはほかの木と同じように、さまざまな害虫がやってきます。

枝を減らして日当たりをよくし、風が通るようにしておかないと、虫が蔓延して病気や枯れの原因になってしまうのです。
また、伸びっぱなしになっている徒長枝を放置しておくと他の枝が成長しにくくなってしまうこともあります。

ここでは、剪定するうえで知っておきたい必要な道具や基本的な剪定の方法、注意点などをご紹介します。
よく確認して剪定に挑戦してみましょう。

剪定に必要な道具

夏季剪定・冬季剪定の具体的な時期

剪定には、作業中に身を守るためのものと枝を切るもの、作業後に枝を処分するものが必要です。
それぞれどういったものを用意すればよいのかご紹介します。

身を守るもの
  • 作業着(長袖長ズボン)
  • 手袋(切れにくい素材のものがおすすめ)
枝を切る道具
  • 剪定バサミ(比較的細い枝を切る)
  • 剪定のこぎり(剪定バサミで切れない太く堅い枝を切る)
枝を処分する道具
  • 掃除道具
  • ゴミ袋

このほかに、上部の枝などをカットするために脚立が必要になる場合があります。
作業中に脚立から落ちてケガをすることがないよう、平らで安定した場所に脚立を置いて作業しましょう。

また、枝葉は小さくカットできれば燃えるゴミとして処分することも可能ですが、大きな枝葉は処理業者に依頼しなければならない可能性があります。

お住まいの地域の自治体のホームページなどを確認して、適切な方法で枝葉の処分をおこなってください。

剪定道具の詳細はこちらもご覧ください。

剪定すべき不要な枝

梅の木を剪定するといっても、適当に枝を切ってよいわけではありません。
不要な木が残っていたら見た目が悪く生長の妨げとなるでしょう。

まずは以下のような枝を探して、優先的に落とすようにしてください。

  • 枯れてしまっている枝
  • 内側に伸びてしまっている枝
  • 根元に生えてくる若い芽(ひこばえ)
  • 真上に勢いよく伸びた徒長枝など
  • ほかの枝と交差している枝

また、梅は何年も伸ばし続けた古く長い枝には花をつけません。
10cm以下の短く新しい枝に花をつけるのです。

生長している方向は悪くない、枯れているわけでもないという枝があっても、古い枝は積極的にカットして、翌年伸びる新しい枝の生長を促しましょう

剪定の手順

夏と冬の梅の木は、葉が付いているかいないか、花芽が安定しているかいないかなど、異なる点がいくつもあります。

そういった違いに合わせて適した剪定方法も異なるので、間違って枝を切り過ぎることがないように夏と冬それぞれの剪定方法を覚えておきましょう。

夏季剪定

夏は樹勢が強く、花芽の数が決まる重要な時期です。
安定しない花芽を落とさないよう、不要な枝を切る間引き剪定をおこないましょう。

間引き剪定とは、先述した不要な枝を中心として、密集して伸びている枝をカットして枝同士や枝と幹にすき間を作るようにおこなう方法です。
枝を根元から切り落とすのがポイントです。

すき間ができることで、梅の木全体に日光が当たり、風が通るようになるので、生長を促進して害虫の発生を防ぐことができます。

冬季剪定

冬は梅の木が葉をおとして枝の様子が見やすくなります。
花芽も安定しているので、サイズを調整して樹形を整えましょう

ただし、今後梅の木を大きくするか、小さくしたり大きさを維持したりするかによって切り方が変わるので注意してください。

サイズを大きくしたい場合

伸びた枝の先端5分の1もしくは4分の1くらいをカットします。
このとき、外側に出ている芽の少し上あたりで切るのがポイントです。

サイズを小さくしたい、維持したい場合

細い枝が分岐して伸びている部分があるので、その分岐点から先の枝が落ちるようにカットするか、伸びた枝を3分の2程度の長さにカットします。
ポイントは花芽が5つほど枝に残るようにすることです。

後者の剪定のように、木を小さくしたり大きくなりすぎないようにしたりするためにおこなう方法を、切り戻し剪定といいます。
枝の根元ではなく途中からカットするのがポイントです。

ただし、全体を同じように剪定するとバランスが悪くなることもあります。
枝の少ない部分は控えるなどして調整しながら切ってください。

そして、切り戻し剪定で樹形を整えてもまだ枝が多いという場合は、夏季剪定と同じように間引き剪定をおこないましょう。

剪定をおこなううえでの注意点

不要な枝と残すべき枝を見分けるだけでも苦労しそうな剪定作業ですが、梅の木にはそれ以外にも気をつけなければならないポイントが2点あります。

1~3年目は剪定方法が異なる

ある程度成長した梅の木であれば、前章でご紹介した方法で剪定すればよいのですが、植え付けてから1年目~3年目までは剪定する時期も方法も異なります。

1年目

1年目は苗木の生長を促すことが目的です。
9~11月に地面から30~60cmの高さになるように切ります。

2年目

2年目からは少しずつ枝が伸びてくる時期です。
枝ごとに伸びている方向や生長具合が異なるので、幹から上に向かって伸びている状態のよい枝を残すように剪定しましょう。

剪定時期は12~1月で、残す枝の本数は3本程度です。
残した枝からさらに細い枝が伸びている可能性があるので、これも3本だけ残すようにして剪定しましょう。

3年目

3年目からはより枝葉も生長して、樹形を整えるための剪定が必要になります。12~1月に前章でご紹介した間引き剪定をおこないましょう。

強剪定は冬におこなう

強剪定とは、切り戻し剪定のように木をコンパクトな状態に整える剪定方法のことをいいます。
強度のある太めの枝までカットすることがあるので、木へのダメージが大きいのです。

春~夏の樹勢の強い時期は、切り口ができると修復のために大切な栄養を使ってしまうため、強剪定をおこなうと栄養不足で生長の妨げになってしまうおそれがあります。

しかし、冬は梅の木が休眠期に入っているため、傷口の修復に栄養を使うことがありません
こういった理由から、強剪定は冬におこなうのがよいとされているのです。

枯れた枝に今後花や実は見込めませんし、内側に伸びている枝や徒長枝は美しい樹形の妨げになります。
コンパクトなサイズで梅を育てていきたいという方は、蕾がある場所や量を確認しながら、冬の強剪定で余分な枝を剪定していきましょう。

梅の木の剪定は、梅を植えてからの年数、時期やその地域の気候など、さまざまな面を考慮しなければなりません。
初めて梅を育てる方、自分での剪定が不安な方は剪定のプロにおまかせしてみてはいかがでしょうか。

失敗を恐れる必要も手間をかける必要もありません。
業者を探したい場合は、お庭110番にお電話いただければ全国各地の加盟店から、お住まいの地域に対応できる業者をご紹介いたします。

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梅の剪定を業者に依頼する際の2つのポイント

「梅を自分で上手に剪定する自信がない」「冬季剪定が大事なのはわかるけど寒いし面倒だ」と感じれば、やはり業者への依頼を考えることでしょう。

しかし、費用が気になってしまう方も少なくないのではないでしょうか。
また、安心してまかせられるか、というのも重要なポイントです。

ここでは、業者が費用を決めるときの基準と業者の選び方をご紹介します。
業者選びが仕上がりや費用を大きく左右することもありますので、しっかりと見極めてご自身にぴったりの業者を選びましょう。

梅の剪定を依頼したときの料金

費用相場

梅を業者に剪定してもらうときは当然費用がかかりますが、多くの業者は以下の2つを基準にして費用を決めています。

  • 樹木1本に対していくら
  • 職人の人件費

1つ目の基準では、剪定する木の本数や高さによって料金が決まります
おもに3m未満の低木と3~5mの中木、5~7mの高木という3つに分けて料金が設定されている場合が多いです。

低木中木高木
2,988円6,860円15,624円

※掲載金額は剪定を請け負っている業者9社のホームページなどに記載されている料金の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)

上記の金額はあくまでも目安ですし、梅の木が7mを超えている場合は、別途見積りになります。
正確な費用は、業者に現地調査を依頼するなどして見積りを出してもらいましょう。

2つ目の基準は、剪定にかかわる職人さんの人数や、作業時間が費用を左右します
職人の腕次第で作業時間が変わるので、業者探しは難しいかもしれませんが、複数本の梅の木を剪定する場合はおすすめです。

職人さんの人件費を基準としている場合は、「1日いくら」で料金を決める日当制と、「1時間いくら」で料金を決める時間制があります。
それぞれ目安となる料金をご紹介しますので参考にしてください。

職人1人1日当たりの料金20,987円
職人1人1時間当たりの料金1,595円

※掲載金額は剪定を請け負っている業者5社のホームページなどに記載されている料金の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)

このように業者によって費用の決め方が違うので、状況が同じであっても依頼先によって剪定費用が大きく変わることがあります
他にも、剪定した枝の処分を依頼して処分費、遠方の業者に依頼して出張費など、オプション料金が発生することもあるでしょう。

細かい料金が知りたいという方は、業者に見積りを依頼して実際にかかる費用を計算してもらうことをおすすめします。

庭木の梅剪定はどこに依頼すると安心?信頼できる業者の選び方

いくら費用が気になるといっても、料金設定の安さだけで選ぶのは得策とはいえません。

業者を選ぶときは、以下の4つの点をチェックして数ある業者のなかからベストな選択をしましょう。

過去に梅剪定で実績がある

梅の木の剪定を数多くこなしているということは、それだけ多くの種類、樹形の異なる梅に対する剪定のノウハウを持っていえます。

価格が適切に設定されている

料金は安ければよいというものではありません。
職人さんの持つ技術や剪定にかかる時間、庭木のある場所などさまざまなことを考慮して、高すぎず安すぎない料金の業者に依頼しましょう。

剪定に納得がいかなければ剪定し直してくれる

剪定業者には、依頼者の理想を叶える剪定をおこなうことが求められます。
技術やサービスに自信と責任を持っている業者ならば、納得がいかないときにはやり直してくれるでしょう。

庭木に詳しく、気軽に相談できる

依頼者に寄り添って親身に相談に乗ってくれるような態度も、よい業者の特徴です。
庭木のことはもちろん、見積りなどについても気になる点があれば積極的に質問して、疑問や不安のない状態で作業を依頼しましょう。

業者選びは複数の業者に相談して見積りをとり比較検討するというのがおすすめです。
そして、弊社の加盟店は見積り無料の業者が多数あります。

※対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。

「とりあえず料金だけ知りたい」「いくつか見積りをとって比較したい」という方も安心してご利用いただけるでしょう。

「見積り後に追加料金が発生しない業者がよい」などのご要望もお聞きしますので、まずは一度無料相談窓口までお電話ください。

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