マンゴーは苗を植えてすぐに切り戻すことで丈夫に育てることができます。
マンゴーの苗はそのまま放置するとまっすぐ上に伸びて、ヒョロヒョロとした細い木に生長してしまいます。そこで、いちど切り戻して新しい枝を出させることで、横に広がったバランスのよい樹形を作ることができるのです。
当記事ではマンゴーの剪定方法や育て方のポイント、実の受粉から収穫までの流れなどを解説します。美味しい実を収穫するための参考になれば幸いです。
【年数別】マンゴーの剪定方法
まずはマンゴーの剪定方法を確認しましょう。マンゴーは植え付けてからの年数によって剪定方法が異なります。適切に剪定をすれば、苗を植えてから3年程度でおいしい実を収穫できるようになりますよ。
植え付け後すぐ:切り戻し
まず、マンゴーの苗が50cm程度まで育ったらいちど切り戻しましょう。切り戻した場所から新しい枝が複数伸びて、さらにそこから枝葉が伸びていきます。このように全体が横に広がっていくことで、コンパクトで安定した樹形が作られます。
最初にお伝えしましたが、ここで切り戻さないとヒョロヒョロと細長く生長してしまうので、思い切って切り戻しましょう。
1~2年目:摘心と芽かき
切り戻した場所から出た複数の枝が2~3cmほどに伸びたら、全体のバランスを見ながら3本に間引きましょう。選んだ3本が今後の生長の軸となる主枝になります。やがてその3本それぞれから芽が出てきたら、すべての芽の先端を摘み取っておきましょう。これは摘心といって、芽の先端を摘み取って脇芽を伸ばし、樹形を横に広げるためにおこないます。
さらに、摘心によって伸びた脇芽の中から、よい芽を2本残してほかを取り除きましょう。これを芽かきといいます。
2年目以降:摘心と花芽の管理
芽かきをして残した2本から新たに芽が出たら、また摘心をしましょう。そして脇芽が出てきたら再び芽かきをおこない、よい芽を2本残して間引きます。ここまでで、最初に選んだ3本の枝を軸に計12本の枝が伸びています。さらに時間がたつとこの12本からもそれぞれ芽が出てくるのでまた摘心をおこない、それぞれよい芽を2本ずつ残しましょう。
この段階で枝の数は24本となり、基本的な樹形づくりは完了です。そして植え付けから約3年目の2月ごろになると枝先に花芽がつき始めます。しかし実をつけるためには温度が20℃以上ないといけないので、この段階でついた花芽はいちどすべて摘心してしまいましょう。
そして4~5月ごろに新たに花芽がついたら、これらを伸ばして開花・受粉をさせます。24本すべてに実がなってしまうと木に負担がかかるため、全体のバランスを見ながら花芽を間引いて調節しておきましょう。
剪定のことならプロにお任せ!
果実をならせる木は、剪定方法を間違ってしまうと実がならなくなるおそれがあります。「一生懸命育てたのに実がならなかった……」というようなことを防ぐためにも、プロに正しく剪定してもらい、元気に育てましょう。剪定業者のお探しのさいは弊社にご相談ください。加盟店の中からお客様に最適な業者をご紹介いたします。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
美味しいマンゴーを育てるコツ
おいしいマンゴーは、剪定と毎日のお手入れをしっかりおこなうことで作られます。ここからはマンゴーの育て方を見ていきましょう。
育てる場所
トロピカルフルーツの一種であるマンゴーに最適な生育温度は20~30℃といわれています。よって、春から秋は日光がよく当たる暖かい場所で育てましょう。冬場は室内の日当たりのよい場所で育ててください。
水と肥料
マンゴーの生育期である3~10月の間は土が乾いていたらたっぷり水をあげましょう。冬場は少し乾かしぎみで、2~3日おきに水を与えます。肥料については、3月、5月、8月の年3回、緩効性化成肥料や油かすなどの固形肥料を与えましょう。
植え替え
マンゴーは1~2年に1回、ひと回り大きな鉢植えに植え替えてあげましょう。植え替えるときは根をほぐさず、根についた土も落とさないように注意してください。根が傷つくと生育に悪影響が出るおそれがあるからです。
病害虫対策
マンゴーにはカイガラムシやハダニなどがつきやすいです。しかしハダニは水に弱い性質があるので、こまめに葉の裏に水をかけておくことで予防することができます。カイガラムシについては、見つけたら割りばしなどでこすり落として駆除しましょう。
また、マンゴーがかかりやすい病気として炭そ病があります。炭そ病にかかると葉の表面に黒い斑点ができて、最終的に落葉してしまいます。この病気は広がってしまうと対処が難しいので、こまめに葉の状態をチェックして早期発見を心がけましょう。
マンゴーの実の受粉から収穫まで
マンゴーには自家結実性という性質があり、自分自身の花粉で受粉をして実をならせることができます。マンゴー農家などではマンゴーの花のにおいに引き寄せられたハエなどが花粉を運び自然に受粉がおこわなれます。しかしご家庭の栽培ではなかなか難しいため、人工授粉をおこなうのが確実です。
マンゴーはひとつの花の中に雄しべと雌しべの両方があります。綿棒で雄しべの花粉を取って、雌しべの柱頭につければ受粉は完了です。
実の数が増えてきたら摘果をしよう
摘果は形の悪い実や生育の悪い実を間引いて、残りの実に栄養を集中させる作業です。実の数が増えてきたら摘果をおこない、実の数を減らしましょう。ひとつの鉢に3~5個なっているのが理想的です。
実が熟す前に袋かけを!
マンゴーの実が手のひらくらいまで大きくなったらそろそろ収穫時期です。マンゴーは熟すと自然に落下するので、熟す前に袋をかけて実を保護しておきましょう。また袋かけには、実が日焼けしたり、鳥につつかれて実が傷ついたりするのを防ぐ役割もあります。
おいしい実をならせるための第一歩は正しい剪定をすることです。自分で挑戦してみてうまくいかなかったり、困ったりしたときはプロに相談してみましょう。きっと的確なアドバイスがもらえるはずです。弊社ではさまざまな剪定業者をご紹介しておりますので、お困りのさいはぜひご相談ください。