アボカドの剪定はおもに「摘芯」と「透かし剪定」という方法でおこないます。摘芯は大きくなり過ぎるのを抑える剪定、透かし剪定は枝の量を減らしてスッキリとさせる剪定です。これらを適切におこなうことで、アボカドの管理しやすい大きさを保ち、健康も維持することができます。
この記事ではアボカドの剪定方法や育て方について紹介していきます。アボカドを育てている人も、これから育てる人も、ぜひ参考にしてみてください。
アボカドの剪定について
アボカドはとても成長力の強い果樹です。放置しておけばあっという間に大きくなってしまい、剪定作業の難易度が上がってしまいます。また、放置しておけば枝葉もどんどんと増えていくので、アボカドの風通しが悪くなります。そうなると湿気がたまった状態が続き、炭そ病にかかりやすくなってしまうのです。
炭そ病はカビによる病気で、葉に黒い斑点が広がっていきます。炭そ病は治す方法がないので、症状があらわれた部分を切り落としていくしかありません。そのため、炭そ病にかからないよう、風通しをよくしておくことが大切です。これから紹介する方法を参考に剪定をおこない、炭そ病を予防しましょう。
時期
アボカドの剪定に適した時期は3~5月です。これから暖かくなり、アボカドも成長期に入るので、剪定によるダメージの回復も早いでしょう。
アボカドは寒さに弱い植物です。冬に剪定をおこなうと、回復しないまま枯れてしまうことも考えられます。冬の剪定は避けましょう。
摘芯と透かし剪定
アボカドはまず育てたい高さで摘芯をおこないます。摘芯とは、植物の頂点を摘み取る作業です。
基本的にアボカドは上に向かって伸びる性質がありますが、摘芯をおこなうことによって上に伸びるのを強制的に止めさせます。そうするとアボカドは横に枝を伸ばそうとするので、高くなり過ぎるのを防ぐことができます。
作業をするときは清潔なハサミを使ってください。幹の頂点を、育てたい高さのところで切り落としましょう。
透かし剪定は、混みあっている枝や葉をつけ根から切り落として、風通しをよくしていく剪定方法です。枯れている枝や細い枝などを優先的に切るとよいでしょう。また、幹に日が当たるようにすることを意識して、内向きや下向きの枝も剪定するとよいです。
剪定した枝で挿し木に
剪定した枝を使って挿し木することもできます。挿し木するのであれば、しばらく枝を水につけておきましょう。しばらくすると枝の水につかっている部分から根が生えてきます。発根したら土に植えてあげてください。しっかりと根を張るまでは水切れに注意して、たっぷりと水やりをおこないましょう。
もしアボカドを剪定したいけど、自分でするのは難しそうという方は業者に依頼しましょう。業者ならお客様の希望に合った剪定をしてくれます。弊社では剪定業者のご紹介をしているので、ぜひお問い合わせください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
基本のアボカドの栽培方法
アボカドには剪定以外にも大切なお手入れのポイントがあります。ここでは基本の栽培方法についてご紹介していきます。
水やり
成長力の強いアボカドは、水もたくさん必要とします。そのため、夏場は水切れを起こしやすいので、注意してください。土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
一方、休眠期となる冬はあまり水を必要としません。水やりは控えめに、地植えの場合は必要ないくらいです。
肥料
肥料は春から秋の成長期に与えます。緩効性化成肥料を与えましょう。また、開花が多い場合は肥料もたくさん必要としますので、液体肥料も追加で与えるとよいです。
植え替え
鉢植えで育てている場合は、根詰まりを起こしてしまいやすいです。そのため、1年に1回を目安に植え替えをおこなうとよいでしょう。
植え替えは5~6月ごろにおこないます。新しい土を入れた鉢を用意し、根についた古い土は3割ほど取り除いてから植え替えます。ただこのとき、根を傷つけないようやさしくおこなってください。アボカドの根はデリケートなのです。
越冬
暖かい地域なら越冬することもできますが、寒さには弱いので、冬でも日当たりがよい場所に植えてあげましょう。鉢植えの場合は、室内に取り込んでしまったほうが安心です。
また、幼木は越冬する力がまだないので、ある程度大きく育つまでは鉢植えで育てて、室内で越冬することをおすすめします。大きくなってきてから地植えを検討しましょう。
このように、アボカドには気をつけなければならないお手入れがたくさんあります。もしアボカドのことでお困りのことがあったら弊社までご相談ください。植栽や移植、施肥など、お客様のご相談内容に対応できる業者をご紹介させていただきます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
簡単!種から育てる方法
ここまでアボカドの剪定や育て方についてご紹介してきましたが、次は種から育てる方法についてご紹介します。普段食べているアボカドの中にある種を使えば、簡単に育てることができます。種はアボカドから取り出したばかりのものを用意してください。
水耕栽培の仕方
種から育てる方法は2通りありますが、まずは誰でも気軽に始められる水耕栽培からご紹介しましょう。ある程度大きくなるまで、鉢や土がなくても育てることができます。
・手順
- 種をよく洗って付着している果肉を落とす
- 発芽抑制成分の含まれる薄皮をはがす
- 水の入った容器を準備する
- 種のとがったほうを上にして、半分ほど水につかるように容器に置く
容器は球根の水耕栽培用のものがあると使いやすいですが、なければ空きビンやカップなどでもよいです。そのかわり、そのままの状態では種が水に沈んでしまうため、爪楊枝を使います。
爪楊枝を3~4本、種の側面にぐるっと等間隔になるよう刺していきます。そして爪楊枝を容器のふちに引っかけるよう置くことで種を固定し、水に沈まないようにできます。あとは水の量を調節して、種の半分がつかるようにしてください。
また、種は根がでる向きと、芽がでる向きが決まっています。向きを間違えると、うまく育たないので注意してください。必ずとがったほうが上です。
これで毎日水を交換しながら育てていくと、根や芽がでてきます。大きくなったら土に植え替えてあげてください。
鉢植えで発芽させる方法
こちらは初めから鉢植えで育てる方法です。
・手順
- 種をよく洗って付着している果肉を落とす
- 発芽抑制成分の含まれる薄皮をはがす
- 赤玉土を入れた鉢を用意する
- 種のとがったほうを上にして、半分ほど土に埋める
ここでも種を埋めるのは半分だけです。種が見えないほど埋めてしまうと発芽しません。しばらくは水切れに注意しながら、室内で管理してください。大きくなったら、暖かい時期は少しずつ外へ出していきましょう。アボカドのサイズに合う鉢へ植え替えることも忘れないでください。
アボカドの実は収穫できるのか?
アボカドを種から育てるのは比較的簡単ですが、一般家庭で実を収穫するのはじつのところ難しいでしょう。
アボカドは1本の木に雄花も雌花も両方咲かせますが、このふたつは花が開く時間帯が違うのです。同時に咲くことはないので、受粉する確立がかなり低くなります。そのため、もともとアボカドは結実が難しい果樹なのです。
家庭ではあくまで観葉植物として育てるか、実をならせたいのであればそれなりの工夫をする必要があります。
結実させたいのであれば
実をつける確率を高める方法は人工授粉か、もう1本違う品種のアボカドを用意するかです。これらの方法も確実ではありませんが、なにもしないよりも確率が上がるでしょう。
人工授粉
あらかじめ雄花が咲いたタイミングで花粉を採取しておきます。採取した花粉は冷蔵庫に入れて保管してください。雌花が咲いたら、綿棒などを使って花粉を雌しべに付着させます。
もう1本違う品種のアボカドを用意する
アボカドはどの品種でも、雄花と雌花が別々に咲くことに変わりありません。しかし品種によって、先に雄花・あとから雌花を咲かせるものと、先に雌花・あとから雄花を咲かせるものがあります。
この違いを利用して、別の品種のアボカドを用意し、2本のアボカドの雄花と雌花が咲くタイミングを合わせます。こうすることによって受粉の確立を上げるのです。
成長力が強いので一見して育てやすそうに見えますが、アボカドは剪定はもちろん年間を通してのお手入れが必要ですし、実を収穫したいとなるとさらに難易度が上がります。育てていくのにプロの力を借りたいという方は弊社までご連絡ください。多くの加盟店の中からお客様のご要望に沿った業者をご紹介させていただきます。
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