オオデマリの花を最大限楽しむためには、切るべき枝を見極めて正しく剪定をおこなうことが大切。
なぜなら、基本的にオオデマリは剪定を必要としない植物だからです。ただし、場合によっては生育の邪魔をする枝を切る必要もあるでしょう。
ここでは、オオデマリの剪定をおこなう判断基準や方法を解説。ほかにも、挿し木でオオデマリを増やす方法や基本的な栽培方法も紹介しているので、オオデマリの花を咲かせるための参考にしてみてください。
オオデマリの剪定は必要なときだけおこなおう
オオデマリはもともと花付きのよい植物なので、ほかの花のような剪定は必要としません。そのため、栽培管理をしっかりとおこなえばきれいな花を咲かせることは容易です。しかし、必須ではないものの、できれば切っておきたい枝は存在します。ここで、オオデマリの剪定でなるべく切っておきたい枝と剪定のコツについてご紹介しましょう。
剪定の基準は「枝の状態」を見ること
オオデマリの剪定をするなら、以下に該当する枝を切っておくことをおすすめします。とりあえず剪定作業を始める前に、あらかじめ切っておくべき枝について把握しておくとよいでしょう。
【オオデマリの剪定で切りたい枝】
- 古くて元気のない枝
- 花付きが悪くなっている枝
- すでに枯れている枝
- ほかの枝と絡み合った枝
また、オオデマリの剪定をおこなう時期は、開花したオオデマリの花が咲き終わる5~6月(花後)が適切。なぜなら、このタイミングに剪定をすることで、7~8月ごろにできる「来年に開花する新しい花芽」の生長をサポートすることができるからです。さらに、花後であれば花の様子を見ながらオオデマリの剪定ができるので、枝の状態の良し悪しが判断しやすいでしょう。
もちろん、剪定すべき枝が見当たらなければ、適期であっても無理に剪定をおこなわないほうがよいです。かえって剪定しないほうが、花付きがよくなるケースもありますよ。
剪定するときのコツ
オオデマリの剪定をするときは、枝の途中ではなく付け根部分からバッサリと切り落としていきます。このとき、間違えて短い枝を切らないようにご注意ください。オオデマリは、短い枝にたくさんの花芽をつける傾向があるからです。
また、オオデマリの剪定で切りすぎると花芽が付きにくくなってしまうので、どれくらいの量の枝を剪定するかをよく考えるようにしてください。もし切りすぎが不安であれば、剪定のプロに作業を代行してもらう手もあります。弊社であれば、オオデマリの剪定知識や技術を持った業者を紹介することが可能です。もしお困りであればご相談ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
オオデマリの株を増やして花を楽しもう
もっとオオデマリの花を増やしたいと考えているなら、「挿し木」や「取り木」という手段で増やすことが可能です。とくに挿し木はオオデマリの剪定で出てきた枝を再利用できるので、挑戦がしやすいでしょう。ここでは、挿し木と取り木をおこなう手順をご紹介していきます。
挿し木
挿し木とは、オオデマリの樹木から切り取った枝に発根させ、株を増やしていく方法のことをいいます。挿し木の適期は3~6月となっており、枝を以下の手順で植えることによって発根させることが可能です。
【オオデマリの挿し木手順】
- 枝の先端から10~15cmのところで切る
- 上部の葉以外を切り落とす
- 水を入れた器に、枝の切り口を1時間程度浸ける
- 挿し木用の土に枝を挿す
挿し木をうまく成功させるコツは、枝の切り方と水やりの管理。「1.」の手順で枝を切る際は、垂直ではなく斜めに切るようにしてみてください。斜めに切ると切り口の面積が大きくなるため、より多くの栄養分を吸収できるようになります。
また、土に枝を挿したら水をたっぷりと与え、その後は乾燥に気をつけつつ適度に与えることが大切です。うまく挿し木が成功すれば、1ヶ月ほどで根が出てくるのでぜひチャレンジしてみてください。
取り木
取り木は枝の樹皮だけをはがして発根させる方法で、成功すると枝の先端側の根元から、新しい根が生えていきます。挿し木よりも少し難易度が高い方法ですが、挿し木以外で増やしたい場合は試してみましょう。
【オオデマリの取り木手順】
- 先端から30cmほどにある樹皮を2~3cm切り取る
- 樹皮の中身(芯)全体を覆うように水コケを当てる
- 小さなビニール袋で水コケを覆うように固定する
- 袋の上下を園芸用のモールで縛る
- 発根したら根のすぐ下を切り離し、新しい鉢で育てる
取り木で樹皮を切り取るときは、剪定用のハサミではなくカッターナイフなどの表面を薄く切れる刃物が適しています。切り取る予定の位置にあらかじめ目印をつけておき、その目印からはみ出ないように慎重に削っていくと、切り口がきれいになりやすいです。削った先に出てきた芯の部分はデリケートな状態なので、乾燥する前に手早く作業しましょう。
オオデマリの花付きをよくするための育て方
オオデマリは比較的丈夫な植物なので、栽培はそこまで大変ではありません。しかし、間違えた方法で栽培してしまっていると花付きが悪くなりますし、枯れるおそれもあるので注意が必要です。そこで、オオデマリの基本的な育て方について紹介していくので、今までの栽培管理に間違いがないか確認してみてください。
栽培環境の基本
オオデマリにとって快適な栽培環境は、適度な日当たりと風通しのよさです。ただし、午後の強い日光(西日)が当たる場所は、土が乾燥しやすいので栽培場所としてはおすすめできません。オオデマリは乾燥を嫌うため、日当たり・風通しともにほどよい環境で栽培しましょう。
また、オオデマリは寒さに弱い傾向があるので注意が必要です。鉢植えで育てる場合は暖かい場所に鉢を避難させればよいですが、問題は庭植えの場合。寒い冬の時期に庭植えのオオデマリを栽培するときは、株元が温かくなるようにワラなどを敷いたり、腐葉土を使ったりなどして寒さ対策をしましょう。
サンゴジュハムシなどの病害虫に注意!
オオデマリが被害に遭いやすい病害虫にはさまざまありますが、代表的なのはサンゴジュハムシ。幼虫はまだら模様の小さなイモムシで、成虫は黄や茶色の体でカメムシと少し似た形をしています。幼虫・成虫ともにオオデマリの葉を食害するので、対処が遅れるとオオデマリの葉がボロボロになってしまうのです。
もしサンゴジュハムシの幼虫や成虫を見つけたら、葉が食害されてしまう前に植物用の殺虫剤などを使用して駆除しましょう。できるだけ殺虫剤を使いたくない場合は、手などで捕まえてから処分する方法が有効です。幼虫であれば葉を切り取って捕獲するのも方法のひとつになります。
また、サンゴジュハムシの卵にも注意が必要です。成虫は5~6月ごろに枝に穴を開けて産卵し、その後土の塊のようなフンでフタをして卵を守ります。このころはオオデマリの剪定シーズンと被るので、枝を切るついでに卵や幼虫被害のチェックをしておくとよいですね。
湿気が多い時期はカビによる病気に気をつける
オオデマリは乾燥に弱い植物のため、ある程度湿度を保つことが必要です。しかし、湿度が高すぎるとカビが発生しやすくなり、それにより病気の発症を招くこともあるので気をつけなければなりません。
カビの病気で代表的なのはうどんこ病。これは葉が白いカビにびっしりと覆われてしまう病気で、葉の光合成が阻害されるうえに、進行するとやがて枯れてしまいます。さらに、放っておくとほかの葉へ感染することもあるため、早期発見と対策が大事です。梅雨などの時期の湿度に気をつけつつ、カビの生えた葉は速やかに摘み取りましょう。
もちろん、風通しをよくしてちょうどいい湿度を保つために、オオデマリの剪定が必要になることもあります。ただ、風通しをよくするためにはどの枝を切ればいいか迷うこともあるかもしれません。そのときは、業者に依頼して剪定をしてもらうほうが自力でおこなうより安心です。
弊社のサービスを利用すれば、栽培環境がよくなるようにオオデマリの剪定してくれる業者に依頼することができます。24時間365日いつでも受け付け可能なので、お気軽にご相談ください。