カリンの木を剪定するには、適切な時期におこなうことが大切です。適した時期に剪定をしないと、花芽を誤って切ってしまうことがあるからです。また、剪定をおこなわないと枝葉が混みあってしまうため、害虫が発生しやすくなるといったリスクもあります。
そのため、きちんと剪定をして花や実を楽しみましょう。こちらの記事では、カリンの剪定時期や方法のほかに栽培環境や注意したい害虫についてもご紹介しています。
カリンの剪定時期
カリンは落葉樹のため、冬になると休眠期に入ります。その間に剪定をおこないましょう。ただしカリンは芽吹き出すのも早いため、1月下旬から2月上旬ごろが最適な時期となります。
また、枝が伸びすぎている場合には冬剪定だけでは翌年実がつかないことがあるため、7月ごろにも剪定が必要です。
カリンの剪定方法
カリンの剪定をするときには、下記のものをご用意ください。
【剪定に必要なもの】
- 剪定ばさみ
- 園芸用のこぎり(太い枝を切るときに使用)
- 癒合剤
- 脚立
太い枝を切ったあとに癒合剤を切り口に塗っておきましょう。切り口の面積が広いほどダメージを受けやすく、木が弱る原因となります。地植えで育てている場合、手が届かない位置の剪定をするために脚立も用意しておくとよいかもしれません。
カリンを育てる際には、風通しがよくなるように不要とされる枝を優先的に剪定し収穫しやすい形作りをすることが大切になります。株元から生えてくるひこばえや下向きに伸びている枝などがあれば、切り落としましょう。また、長く伸びた枝は2分の1から3分の1ほどの位置で切り戻せば、そこから花芽のついた枝を伸ばすことができます。
全体的に横方向に広がることを意識した剪定をおこなっていくと樹形が整います。夏ごろには冬剪定と同様に、伸びた枝を切り戻して軽く整えましょう。
摘果
カリンを庭植えで育てている場合、生育不良の実や形が整っていない実のみ摘果します。シンクイムシなどの害虫被害に遭うおそれがあるため、5月~6月ごろになったら実に袋かけをして保護しておくとよいでしょう。
また、カリンの木を鉢植えや盆栽として育てているなら、実を4~5つほどまでに摘果しておくと木全体の負担が減って弱りづらくなります。
カリンの栽培方法や注意したい病害虫
カリンが花や実をつけるためには、剪定はもちろん栽培環境も大事です。害虫対策もしっかりとおこなって育てていきましょう。
日当たり
カリンは日当たりを好みます。育てる環境は、庭植えでも鉢植えでも日当たりや風通しのよい場所にしましょう。
水やり
地植えで育てているなら、根付いてからは自然の降雨だけで構いません。何日も雨が降っていないようなら水を与えましょう。鉢植えで育てている場合は、表面が乾いたら鉢の底まで水が届くぐらいたっぷりと水を与えます。
肥料
開花前の2月と収穫後の10月ごろに有機肥料を与えます。鉢植えの場合は、さらに5月の花後にも肥料を与えておくとよいでしょう。
病害虫
カリンは病気に対しては比較的強いほうですが、実がつくことから害虫被害を受けやすいです。発生しやすい害虫について紹介していきます。
シンクイムシ
シンクイムシとは特定の虫ではなく、果樹につく虫全般をさします。とくに蛾の幼虫が多いです。いずれも果実に取りつき穴を開けたり食害したりします。シンクイムシの被害に遭わないためには、前述でもお伝えしましたとおり実がついたら袋かけをしておくことが重要です。
アブラムシ
アブラムシは、柔らかく新しい芽や葉に取りついて、栄養分を吸い取る害虫です。それだけではなくウィルスを保有しているため、アブラムシが発生することが病気の原因にもなるのです。さらにアブラムシは繁殖力が高いため、見つけたら早めに対処する必要があります。
アブラムシは、植物用の殺虫剤で駆除が可能です。数が少なければ、テープに貼り付けて取り除くといった方法もよいでしょう。アブラムシは、風通しの悪い植物に取りつきやすいため、しっかりと剪定をして対策をしましょう。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
カリンの実や花がつかないなら業者に剪定を依頼するのがおすすめ
カリンは地植えで育てると2メートル以上、場所によってはそれ以上成長することがあります。高所作業での剪定は、慣れていないときちんと樹形を整えるのは難しいうえに危険を伴います。
また、切ってはいけない枝を切ると花や実付きにも影響が出てきます。さらに、前述の害虫対策も必要です。業者に依頼すれば、剪定や消毒などにも対応してもらえるのです。
業者の選び方
剪定業者は、剪定費用のほかに出張費や切った枝葉の処分費用がかかることがほとんどです。木1本から受け付けてくれるところもあれば、時間や1日あたりの費用で算出するところもあります。そのため、剪定依頼をする前に見積りをとって費用を確認するようにしましょう。
また、業者によっては自社のウェブサイトをもっていることがあります。剪定の事例や口コミなどが掲載されているようなら、参考にしてみるとよいでしょう。
剪定の費用相場
剪定にかかる費用は、木1本あたりのものから日当制、時給制それぞれの相場についてお伝えしていきます。
【日給制・時給制の費用相場】
- 日給制……1人あたり約1万5千円~
- 時給制……1人あたり約2,000~3,000円
【樹高による1本あたりの費用相場】
- 3メートル未満……約3,000円~6,000円前後
- 3~5メートル未満……約6,000円~1万4千円前後
- 5~7メートル未満……約1万5千円~2万円前後
7メートル以上の木は、事前に見積りが必要な場合がほとんどです。
ちなみに、弊社では木1本あたりからの費用で提携業者をご紹介しております。剪定や施肥、消毒、芝生のお手入れなどにも対応している業者の紹介も可能です。お庭周りでお困りごとやお悩みごとがございましたら、お気軽にご連絡ください。