サボテンが予想外に伸びてしまい、「何とかして短くできないかな……」という方もいらっしゃるでしょう。
サボテンを剪定する手順そのものは単純ではありますが、剪定する際は慎重に作業しなければなりません。
なぜなら、サボテンをはじめとした多肉植物の葉肉はデリケートであるため、誤った剪定をしてしまうことで枯れる場合もあるからです。
この記事では、サボテンの正しい剪定方法をご紹介。
また、サボテンの増やし方や今後伸びすぎないようにするための予防策も紹介していますので、参考にしてみてください。
サボテンの剪定方法
伸びすぎたサボテンの剪定方法は「胴切り」とよばれる、サボテンを大きくカットする方法でおこないます。
胴切りはサボテンにとって負担が大きい方法のため、場合によっては剪定後枯れるおそれがあることは覚えておきましょう。
そこで、なるべく枯れないようにサボテンを剪定する方法についてご紹介していきます。
サボテンの剪定時期に注意!
サボテンの剪定をする時期は「春または秋」になります。
この時期はサボテンが伸びていく「生長期」とよばれる時期であるため、胴切りをしても比較的サボテンに負担がかかりにくいのです。
反対に、サボテンに体力のない夏や冬は剪定をしないでください。
また、できればサボテンを剪定する時間帯にも気を使ってあげたいところ。
晴れた日の午前中であれば気温が安定しやすいので、タイミングとしては最適です。
サボテンの剪定に必要な道具
サボテンの剪定をするための「切れ味のよい刃物」を用意しましょう。
たとえば剪定用のハサミやナイフ、ノコギリなどが挙げられます。
胴切りによる剪定の際は繊細な作業を必要とするため、なるべく扱いやすいものを選ぶとよいですね。
それに加えて、ケガ防止のために厚手の手袋を用意しておくとよいでしょう。
また、サボテンの剪定で使用する刃物は清潔な状態でないといけないため、エタノールなどの消毒液も必要になります。
刃物にさびや汚れがある状態でサボテンの剪定をおこなうと、切り口に菌が入って枯れてしまう原因となります。
刃物に汚れがあるときは、あらかじめ消毒液を使用して落としてください。
胴切りによる剪定方法
サボテンの胴切りをする手順はとても単純で、切りたい位置に刃物を入れてサボテンをカットするだけです。
ただ、これだけの単純な作業ではありますが、サボテンはデリケートな植物のため丁寧に切り落とさなければなりません。
無理に切ろうとして仕上がりが悪かったり、余計な傷をつけたりすると、サボテンが弱ってしまいます。
切るときは、サボテンをしっかりと固定してから水平になるようにカットすることがポイント。
うまく負担をかけることなくカットしてしまえば、枯れずに新しい芽が生えやすくなるのです。
なお、胴切りをしたあとの断面は、涼しくて風通しのよい場所に置き、しっかりと乾燥させてあげましょう。
ご自分での剪定に不安がある方は、お庭110番にお任せください。
植物の特性を熟知したプロが、繊細なサボテンの剪定にも丁寧に対応いたします。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
サボテンを剪定したら挿し木に挑戦してみよう
サボテンを剪定したあとに残った株は、挿し木とよばれる方法で再利用できます。
挿し木を成功させるとサボテンの株を増やせるので、サボテンをもっと楽しみたいのであればチャレンジしてみるのもよいでしょう。
ここで、サボテンの挿し木に必要な準備や手順についてご紹介していきます。
必要なものを準備する
挿し木に必要なもの | |
---|---|
カット作業~乾燥まで | 乾燥後~植え付けまで |
・消毒済みの刃物 ・新聞紙 ・植物用の消毒液 ・厚手の手袋 |
・植え替え用の鉢 ・サボテン用の土 ・鉢底石 ・鉢底ネット |
挿し木をおこなう工程別で必要になる道具が違ってきます。
挿し木をするつもりでサボテンを剪定するのであれば、胴切りをするまえにあらかじめ用意しておくと、スムーズに挿し木ができるでしょう。
また、サボテンの乾燥が終わるまで数日以上かかるため、植え付け時の道具をそろえるのは後回しにしても問題ありません。
挿し木の手順
サボテンの挿し木は、これからご紹介する4つの手順でおこなうことができます。
それぞれの工程で必要な作業や注意点について詳しく解説していきましょう。
1.サボテンをカットする
剪定で切り落としたサボテンを乾燥させるまえに、不必要な部分をカットしておきましょう。
サボテンの株元部分に子株や葉があれば、邪魔になってしまうので取り除きます。
また、株元は刃物で尖らせるようにカットすることが挿し木のコツ。
鉛筆の先をイメージして丁寧にカットしてみてください。
2.サボテンを消毒する
次に、植物用の消毒液でサボテンを消毒してから、30分程度日光に当てます。
日光に当てすぎるサボテンが傷んでしまうので、時間をはかりながら日光に当てていくとよいでしょう。
3.新聞紙で包んで乾燥させる
日光に当てたあとは菌が入らないように切り口を新聞紙で包み、じっくりと乾燥させてください。
乾燥させる目安としては1~2週間程度ですが、株の大きいサボテンの場合は1ヶ月以上の乾燥期間が必要になるでしょう。
なお、新聞紙で包む際は切り口を傷めないよう、優しく包むようにするのがコツです。
4.鉢植えの土の上に置いて発根を待つ
乾燥が終わったら、鉢植えを準備して植え付けをしていきましょう。
まず鉢植えの準備として、鉢にネットと鉢底石を敷いてからサボテン用の土を入れていきます。
その後、サボテンの切り口を下にして鉢植えに軽く乗せる形で植え付けることで、挿し木の準備は完了です。
あとは根が出てくるまで待ちましょう。
なお、根が出てから1週間ほどたつまで水やりは必要ありません。
葉挿しでもサボテンを増やせる
サボテンから取り除いた葉を再利用することでも、サボテンの株を増やすことができます。
サボテンの葉を用意したら、乾いた土を敷いた鉢植えを用意して、葉の表面が上になるように土の上に起きましょう。
こうすることで、生育旺盛なサボテンの葉は、生き延びるために新しい根を生やしてくれることがあるのです。
葉挿しを成功させたいのであれば、根が生えてくるまで水を与えないようにしてください。
新しい根が生えてきたら、新しい鉢を用意して根を植えていき、日当たりのよい場所で育てていきます。
なお、新しい根が生長したあとに役目を終えたサボテンの葉が枯れていきますが、枯れ切った葉はそのまま取り除いても問題ありません。
伸びすぎの原因は育て方にあり!サボテンの栽培方法
そもそもなぜ、サボテンが想像以上に伸びてしまったのか気になる方もいることでしょう。
じつは、サボテンが伸びる理由の多くは「栽培環境の悪さ」にあるといわれています。
サボテンの正しい育て方を紹介しますので、サボテンの剪定がうまくできたあとで、今までの栽培環境を見直してみてください。
日がよく当たる環境で栽培する
今まで日当たりの悪い場所でサボテンを育てていた場合は、明るい場所へ移動させてあげましょう。
サボテンを日当たりが悪い場所で育てていると、サボテンが日光を求めて光のある方角へ伸びてしまうのです。
このような、環境などの要因で不必要な生長をしてしまった状態のことを「徒長(とちょう)」といいます。
また、風通しのよい場所を選ぶことも、日光と同じく重要です。
そのため、サボテンの健康を考えるなら日当たりのよい庭やベランダ、窓の近くなどで栽培するのがよいでしょう。
水や肥料を与えすぎない
次にサボテンの徒長する原因として考えられるのが、適切な量の水や肥料を与えていないことです。
水や肥料はサボテンの栄養分になりますが、与えすぎてしまうと栄養分が過剰となり徒長してしまう場合もあります。
サボテンをはじめとした多肉植物は、砂漠などの過酷な環境で生きている植物であるため、ほかの植物ほど水や肥料を必要としないからです。
そのため、水は生長期(春、秋)で1~2週間に1度、休眠期(夏、冬)で1ヶ月に1度のペースで与えるのがちょうどよいでしょう。
また、サボテンは肥料がなくとも十分に生きられるため、徒長していたなら肥料を与えるのを止めてみてもよいかもしれません。
このように、サボテンの栽培方法を見直すことで、今後サボテンがなるべく徒長しないように育てることができるのです。
サボテンの剪定はサボテン自身に大きな負担をかけるので、剪定が不要になるように徒長の予防をしておくことの意味は大きいでしょう。
また、徒長しすぎたサボテンを剪定するのであれば、植物剪定のプロに依頼することをおすすめします。
剪定業者であれば、仕上がりもよくサボテンの負担を抑えて剪定してもらうことが可能だからです。
もし、剪定業者をお探しであればぜひお庭10番のサービスをご利用ください。
お庭110番では、サボテンなどの剪定が得意な業者を紹介することが可能です。