身近な毛虫の特徴と発生時期
あたたかい季節になると緑が生いしげり気持ちよいですが、ちょうど同じ時期から虫の発生も増えてきます。とくに毛虫は草花や樹木など庭のいたるところに発生し、種類によっては強力な毒をもっているため、気を付けなければなりません。庭先などで毛虫を見つけたときには被害に遭う前に駆除しましょう。
このコラムでは、毛虫の駆除する方法や毛虫を発生させないための予防法につい説明いたしますので、毛虫でお困りの方はご活用ください。まずは、毛虫にはどんな種類があり、特徴があるのかをご紹介いたします。
人を刺す”毒毛虫”
毛虫のなかでも注意したいのが、人を刺す毒毛虫です。毒をもつイメージの強い毛虫ですが、毒を持つのは毛虫と呼ばれる虫のなかでも2パーセントほどの種類しかありません。ここでは代表的な5種類についてご紹介いたします。
ドクガ
春頃になると、日本全国にあるウメやサクラなどで発生することが多いです。黒色の体にオレンジ色の縞模様があります。毒性が強く、刺されると赤い発疹があらわれ、かゆみや痛みがでてきます。
マツカレハ
春から秋にかけて、日本全国のモミやマツで発生することが多いです。毛虫のなかでも体長が大きくなる種類で、大きいものでは7センチメートルにもなります。体色は銀色をしており、黒い毛が生えています。この毛が毒針毛になっており、刺されると大きく腫れて激痛がはしります。
イラガ
夏から秋にかけて、日本全国で発生します。主にカキやアンズといった果樹に生息していることが多いです。食欲旺盛のため、葉を食い尽くしてしまうこともある。見た目は明るい黄緑色で、体中にトゲがついていることが特徴です。トゲの先が毒針になっており、刺されるとやけどを負ったときのような激痛におそわれます。
クロシタアオイラガ
夏ごろに日本全国で発生します。イラガ同様、好物である果樹にも生息しますが、雑食でもあるためバラやサクラといった樹木でも確認されます。葉の裏にいることが多いです。イラガの仲間であるため見た目はよく似ているが、青色の縦線が入っています。トゲが毒針になっているほか、毒針毛ももっています。
チャドクガ
春と夏ごろに、北海道以外の全国で発生することが多いです。お茶の葉を好んで食べます。体色は黒で、頭と背中は黄色いです。毒針毛は体中にあり、風で飛んできた毛によって皮膚が炎症を起こすこともあります。
以上の5種類の毒毛虫は庭木でも発生します。もし見かけたとしても、不用意に近寄らないようにしましょう。以下で駆除の方法についてもご紹介いたしますので、それをぜひ参考にしていただいたうえで、対処してください。
毒のない種類
毛虫は毒がない種類だからといって、放置しておいていいものではありません。わたしたちに直接的な被害はないかもしれませんが、葉を食い散らすおそれがあるため、樹木にとっては脅威です。ここでは、毒はないけれど庭木を枯らす危険性のある毛虫について、ご紹介いたします。
アメリカシロヒトリ
春から夏にかけて、北海道以外の全国で発生することが多いです。サクラやヤナギなど、アメリカシロヒトリの好む木の種類は100を超えるといいます。何匹かまとまって生息しているため、樹木へ深刻な食害がでてしまいます。
マイマイガ
春から夏にかけて、日本全国にあるほぼすべての針葉樹や広葉樹に発生します。糸でぶら下がることからブランコ毛虫といわれることがあり、剛毛でフサフサしていることが特徴です。毒はありませんが、刺されることがあります。
クスサン
春から夏にかけて日本全国に発生します。サクラやクリなどさまざまな木の葉を食べており、数年に一度大量発生することがあります。体は黒色ですが、大きくなるにつれて白く長い毛になっていくのが特徴です。
オビカレハ
春に日本全国に発生します。サクラやウメなど多くの種類の木の葉を食べます。オスとメスによって体色が異なりますが、どちらも黄色の鮮やかな縦線が入っているのが特徴です。
毛虫が活動する時期
毛虫はあたたかい季節になってから卵が孵化し、発生します。脱皮を繰り返し、3カ月ほどで成虫になります。葉を食べて育つことから、4月あたりから冷え込む前の11月ごろまでが毛虫の活動時期です。大量に発生すると木を枯らすほど葉を食い散らします。孵化したばかりの毛虫に毒針毛は生えていませんが、親が卵に付着させた毒液は身体に残っているため見つけても必ず触らないようにしましょう。
どうして毛虫が発生するの?
毛虫にとってハチと鳥は天敵です。そのため、ハチや鳥がいない地域では、毛虫が大量発生するおそれがあります。ただし、ハチや鳥がいる地域であっても、毛虫は葉の裏側に発生します。それはハチや鳥から見つからないように、葉の裏側にできるだけ多くの卵が産みつけられているからです。
孵化したばかりの毛虫は集団行動をおこない、成長するにしたがって離れていきます。一時的に毛虫は大量発生しますが、早く動くことができないためハチや鳥に食べられ、成虫になるのはほんの一握りです。
実はこわーい毛虫、見つけても絶対に触らないで!
毛虫の毒は皮膚炎を起こし、完治には数週間かかることがあります。さらに、毛虫の毒によってアレルギー症状があらわれ、アナフィラキシーショックが起きるおそれがあります。アナフィラキシーショックは最悪の場合には死にいたることもあるため、大変危険です。
毛虫がもつ毒をおそろしいものです。庭木に毛虫がいたらお子さんが誤って触ってしまうことも考えられますし、毒のついた毛が飛んできて目に入ってしまう危険性もあります。このような事態を防ぐためにも、庭で毛虫を見かけたら早めに対処しましょう。
弊社では庭木の毛虫駆除をおこなっています。毛虫にお困りでしたら、24時間365日稼働しているコールセンターにてご相談を年中無休で受け付けておりますので、ご活用ください。お電話お待ちしております。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
毛虫を自分で駆除する4つの方法
毛虫をもし庭木で発見したら、ただちに駆除したほうがよいです。毒をもっている毛虫であれば大切な家族の健康が害されてしまうおそれがありますし、毒を持っていない毛虫であっても庭木への食害のおそれがあります。ここでは毛虫の駆除に関して4つの方法をご紹介いたしますので、ぜひ試してみてください。
毛虫を駆除する前に準備しよう
まず毛虫の駆除を始める前に、駆除に適した格好をしましょう。毒針毛は大変危険であるため、直接肌に触れないように長袖・長ズボンを着用してください。ほかにも、帽子(虫よけ付き)、首に巻くタオル(手ぬぐいでも可)、ゴーグル(水中メガネでも可)、マスク、ビニール手袋、長靴を身につけましょう。毒針毛は目に見えません。気付かないうちに付着してしまうこともあるため、可能な限り何かで体を覆うようにしてください。
次に、駆除道具を揃えましょう。園芸用はさみ、毛虫用駆除剤、ピンセットが必要です。毛虫用の駆除剤でなければ効果がないことがあるため、専用のものを用意することをおすすめします。どの駆除剤がよいか判断できなければ、園芸用品店やホームセンターで店員さんに選んでもらうのもよいと思います。
身支度が整い、駆除に必要な道具を揃えたら作業を始めます。この際、なるべく無風の日を選びましょう。風がある日は毒針毛が飛び散りやすいからです。
【駆除方法1】樹木用の殺虫スプレーを使う
直接毛虫に噴射することができるのが樹木用の殺虫スプレーです。延長ノズルがついているものもあり、手の届かない高い場所にいる毛虫であっても駆除することができます。
使用する時は頭上に向けて噴射しないようにしましょう。頭上に向けて使えば、薬剤が自分に降りかかってしまうからです。また、チャドクガの場合にはスプレーの勢いで毒針毛が飛び散ってしまうおそれがあります。殺虫スプレーのなかにはチャドクガ向けのタイプもあるため、毛虫の種類を見極めて使用するとよいでしょう。
【駆除方法2】毛虫がついた枝ごと伐採する
園芸用はさみで毛虫がついている枝ごと切って駆除する方法もあります。孵化したばかりの毛虫は集団で行動するため、複数の毛虫がいる場合は、薬剤を使って1匹ずつ駆除するよりも、枝ごと毛虫をまとめて駆除することが可能です。
枝ごと駆除する方法には、ほかにもメリットがあります。まず、枝ごと駆除すれば毛虫だけでなく卵も一緒に駆除することが可能なことです。さらに、ある程度成長した毛虫は殺虫剤に耐性をもってしまうため殺虫スプレーが効かない場合があるのですが、この方法であれば殺虫スプレーが効かない毛虫も駆除できます。
【駆除方法3】葉の裏にも殺虫スプレーをかける
毛虫は葉を裏側から食べることが多いため、今はいなくても葉の裏側に殺虫スプレーをかけておくとよいでしょう。毛虫が近寄りにくくなったり、その葉を食べた毛虫に殺虫成分が作用して駆除することができたりといった効果が期待できます。
【駆除方法4】お酢、木酢液などを吹きかける
毛虫の駆除方法には、お酢や木酢液を吹きかける方法もあります。農薬や殺虫剤の使用について、自分やこどもの健康のことを考えると心配という人や、庭木が弱ってしまうのではないかと不安な人におすすめです。
毛虫はお酢や木酢液の香りを嫌うため、使用することで庭木から離れるのを期待できます。ただし、ただ嫌いな香りというだけなので、完全な駆除は難しいです。毛虫が発生する前のシーズンに、木全体に吹きかけておくとよいでしょう。
駆除した後の後処理方法
木から落ちた毛虫はピンセットで拾いましょう。毛虫が死んでも、その毛虫がもつ毒の効果は消えません。直接触らないように処分してください。
駆除したときに着用していた衣服は、60度以上のお湯につけるか、スチームアイロンにあてましょう。毒針毛の毒は50度以上の熱を加えると効果がなくなります。熱で消毒してから洗濯してください。使用した園芸はさみやピンセットもお湯をかけて消毒しましょう。
厄介な毛虫の駆除はプロに任せることもできる!
毛虫は大量発生してしまうと駆除が大変です。特に高いところにいると自分で駆除をおこなうことは難しく、無理に駆除をおこなってしまうとケガにつながるおそれもあります。そのため、自分で駆除することが少しでも不安な方は、業者への依頼がおすすめです。駆除をプロに依頼すれば、薬剤を使用した駆除方法や樹木の強剪定をおこなうことによって日当たりをよくし、毛虫が寄り付かない環境をつくることができます。
弊社にご依頼いただければ、豊富な加盟店業者のうち、お客様のご要望を実現するのに最も相応しい業者を手配させていただくことが可能です。まずは一度ご連絡ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
毛虫の発生を防ぐための予防法
毛虫は気が付いたときには大量発生しています。毛虫を放置していると思わぬ被害に遭ってしまうおそれがあり、大変危険です。そのため、見つけ次第すぐに駆除することが重要なのですが、それ以上に日ごろから毛虫が発生しないように予防しておくことが肝心といえます。ここからは、毛虫の発生を防ぐための予防方法についてご説明していくので、ぜひ参考にしてください。
毛虫の発生を予防するには?
毛虫が木につかないようにするには、殺虫剤が有効です。殺虫剤を土にまくことによって木に成分がしみ込んでいき、虫の寄りつきにくい木に育てることができます。果樹にも使える殺虫剤もあるので、種類にあった殺虫剤を選びましょう。
毛虫を寄せ付けないためには、毛虫の嫌う環境をつくることも有効です。毛虫はジメっとした環境を好むため、木全体がそうした環境にならないように枝を切りましょう。枝の本数を減らし、風通しと日当たりをよくすることによって、虫の発生を防ぐことができます。
また、剪定をすることによって枝の本数が減れば、樹木に潜んでいた毛虫が天敵であるハチや鳥に見つかりやすくなります。その結果、ハチや鳥が毛虫を食べてくれる可能性があるのです。剪定は木を健康的に育てるためにも大切なことなので、こまめにおこないましょう。
毛虫を放置するリスク
毛虫の被害は、木に近寄らないようにすれば防げるものではありません。チャドクガのように、直接本体に触らなくても、飛び散った毒針毛によって被害を受けるおそれもあります。
どういった病気やケガにもいえることですが、毛虫の毒によって負傷した場合も、症状が重くなってしまうおそれもあります。毛虫が発生しやすい夏場は、バーベキューをしたり庭で水遊びをしたりする機会も増えるため、毛虫によって負傷する危険性が高いです。
毛虫は見つけたらすぐに駆除するのが大切!
毛虫の毒は軽くみていると大変なことになってしまうおそれがあります。皮膚の炎症だけでなく、アナフィラキシーショックといった、最悪の場合は死にいたるおそろしい症状があらわれる危険性もあるのです。毒がない毛虫だから大丈夫ということもありません。毛虫は食欲旺盛のため、木を枯らすまで葉を食べつくしてしまうおそれもあります。
毛虫を見つけたらしっかりと駆除をおこなうことが大切です。しかし、知識や経験が少ない人では、完全に駆除することは難しいものです。そのため、毛虫を徹底的に駆除したいときは、駆除のプロに依頼することをおすすめします。駆除のプロであれば、専門的な知識と豊富な経験によって、毛虫本体だけでなく卵もしっかり駆除をおこなってくれるでしょう。
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※対応エリア・加盟店・現場状況等により記載内容の通りには対応できない場合がございます。