「ゴールドクレストの樹形が乱れて見栄えが悪い」
「ゴールドクレストが大きくなりすぎて手に負えない」
こんなトラブルで悩んでいませんか。
ゴールドクレストは生長が早いため、放置していると樹高が高くなりすぎて管理できなくなったり、枯れたりするおそれがあります。
だからこそ、年に数回剪定をして形を整え、樹高をコントロールしてあげることが大切です。
きちんとお手入れすれば、庭木として長く楽しむことができますよ。
今回はゴールドクレストの剪定時期や方法などの基礎知識から、お手入れ方法、ゴールドクレストをさらに楽しむ仕立て方までお伝えします。
ぜひ参考にしてくださいね。
- ゴールドクレストの剪定時期、方法、注意点
- ゴールドクレストのお手入れ方法
- ゴールドクレストの仕立て方
ゴールドクレストは剪定が欠かせない植物
冒頭で触れたように、ゴールドクレストは剪定が欠かせない植物です。
理由としては生育が早いこと以外に、暑さや湿気による蒸れに弱いことが挙げられます。
ゴールドクレストはクリスマスツリーにも使われる針葉樹の仲間です。
針葉樹は乾燥した寒い地域に分布しているため、暑さや湿気が苦手です。
さらに葉が密集しやすい特徴があるため、剪定をしないと風通しが悪くなって病害虫が発生しやすくなります。
特に日本の夏は高温多湿なため、ゴールドクレストを育てる場合は、夏前に剪定をして風通しをよくしておくことがとても大切です。
詳しい剪定時期は<ゴールドクレストの剪定時期は年2回>でご紹介します。
ゴールドクレストは3種類
ゴールドクレストは大きく分けると3種類あります。
それぞれ簡単に特徴をご紹介します。
ノーマル
ノーマルの葉は鮮やかな黄緑色をしています。
葉が茂りすぎていないため、蒸れが少なく枯れにくい特徴があり、初心者でも育てやすいです。
ウィルマ
ウィルマは鉢植えで育てる室内用の品種です。
ノーマルタイプよりも葉の量が多く密集しているため、剪定で樹形を整えやすいです。
しかし、葉が多いぶん水を吸いあげる力が強く、水枯れしやすいデメリットもあります。
水枯れすると葉先が茶色くなって枯れてしまうことがあるため、こまめに水を与えて土が乾燥しないように管理しましょう。
オーレア
オーレアは金色という意味で、その名のとおり葉は金色です。
ノーマルやウィルマに比べると生長がゆっくりで、樹高もそれほど高くなりません。
しかし、生長が遅いぶん生産に時間と手間がかかるため、日本ではあまり苗木が市販されていないようです。
ゴールドクレストの剪定時期は年2回
ゴールドクレストの剪定に適した時期は、4~5月と9~10月の年2回です。
特に4~5月の剪定をしっかりめにおこないます。
4~5月の剪定では、ゴールドクレストが夏を越せるように樹形を整え、風通しをよくしておきます。
ここでしっかりと剪定していれば、9~10月の剪定は軽く樹形を整える程度でOKです。
詳しい剪定方法は<【目的別】ゴールドクレストの剪定方法3つ>をご覧ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
ゴールドクレスト剪定前に注意点を確認!
ゴールドクレストを剪定する前に、2つの注意点を確認しておきましょう。
ひとつめは、できるかぎり手で形を整えることです。
ハサミで大胆に葉を切り落としてしまうと、バランスのよい剪定ができないだけでなく、木そのものに大きな負担がかかってしまいます。
手で少しずつ葉を取り除くようにしましょう。
ふたつめは、金属製のハサミを使用しないことです。
ゴールドクレストは金属を嫌うといわれており、金属のハサミで切ったところが赤く変色してしまうおそれがあります。
必ずチタン製のハサミを使用し、ゴールドクレストのストレスを減らしてあげましょう。
【目的別】ゴールドクレストの剪定方法3つ
ゴールドクレストを剪定するときは、目的によって【芽摘み・切り戻し・芯止め】の3つの方法を使い分ける必要があります。
3つの方法を詳しく解説するので、手順を参考に挑戦してみてください。
剪定で使う道具は以下のとおりです。
■ 軍手
■ 脚立
■ チタン製の剪定バサミ(太さが15~20ミリメートル程度の枝用)
■ ゴミ袋
脚立が必要なゴールドクレストの剪定をするときは、万が一の事故やケガに備えて、ふたり以上で作業するようにしましょう。
芽摘み:形を整えたいとき
形を整えたいときは、4~5月頃に芽摘みをしましょう。
木全体を見ながら飛び出している新芽を選んで、先端を1センチメートルほど摘み取ります。
生長の早い芽を摘むことで全体の生長スピードが均一になり、樹形がきれいに整いますよ。
ゴールドクレストがすでに大きく生長していて、手で摘み取るだけでは追い付かない場合は、チタン製の剪定バサミを使って切り落としていきましょう。
切り戻し:風通しをよくしたいとき
枝が伸びすぎている場合は、切り戻し剪定をおこないましょう。
切り戻し剪定は、不要な枝を途中で切って取り除く方法です。
新芽がついていない枝は根元から切っても問題ありません。
切る枝はイラストを参考にしてください。
完成後の樹形をイメージしながら剪定していきましょう。
変色していたり、枯れたりしている枝葉も丁寧に取り除いてください。
内部で枝や葉が混みあっている場合は透かし剪定をおこない、風通しをよくしてあげましょう。
芯止め:大きくしたくないとき
ゴールドクレストをコンパクトに育てたい場合は、芯止めをおこないましょう。
芯止めは、木の頂点を止めたい高さで切って生長を止めることです。
ただし、芯止めすると先端が丸くなってしまうので、周りの枝葉を切って調節してください。
背の高いゴールドクレストに芯止めをおこなう際は、脚立に登って作業する必要があるため、事故やケガに十分注意しましょう。
ゴールドクレスト剪定の費用相場
「自分で剪定できるか不安」
「かなり大きくなっていて自分ひとりで剪定するのは大変」
そんな場合は剪定業者にお任せしてみてはいかがでしょうか。
高い技術をもった剪定業者に依頼すれば、自分でやるよりも早く美しく仕上げてくれます。
さらに、道具を準備する手間もないので楽ちんですね。
植物の剪定費用は高さごとに価格が決められている場合が多いです。
今回は、弊社がランダムに選んだ3社の平均価格(1本あたり)をご紹介します。
※価格は税込みです
- 低木(高さ3メートル未満):4,300円/1本あたり
- 中木(高さ5メートル未満):8,600円/1本あたり
- 高木(高さ7メートル未満):18,000円/1本あたり
※高さ7メートル以上は別途見積りになるケースが多い
上記価格は剪定作業のみの価格です。
高所での作業が必要になったり、ゴミ処理もあわせて依頼したりした場合は、作業のぶんだけ費用が上乗せになるおそれがあります。
剪定費用に予算がある場合は、事前に見積りをとり確認しておきましょう。
お庭110番では相見積りのご相談も承っております。
「どのくらい費用がかかるか知りたい」
「他の業者に見積りをとったけどこの金額ってどうなんだろう」
そんなお悩みをおもちでしたら、ぜひお庭110番にお電話ください。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
ゴールドクレストのお手入れ方法
ゴールドクレストを健康的に育てるためには、毎日のお手入れも欠かせません。
ここで、お手入れのポイントを確認しておきましょう。
水やりの頻度
鉢植えの場合は乾燥しやすいため、土が乾いたタイミングでたっぷりと水をあげましょう。
水やりのタイミングは涼しい早朝から午前中です。
室内で育てている場合は、特に乾燥に注意しましょう。
冬場の室内はエアコンやストーブで極度に乾燥した状態になっているので、こまめに葉や土の乾燥具合を見ておくと安心です。
なお、水受け皿に水がたまっていたらこまめに捨ててください。
そのままにしていると鉢の中に湿気がたまり、根腐れするおそれがあります。
地植えで育てている場合は、降雨だけで十分です。
しかし、日差しの強い夏場は乾燥しやすくなるので、乾ききってしまう前に水を与えましょう。
肥料を与える頻度
鉢植えの場合は、新芽が出始める3月と生育が最も盛んになる6月に与えましょう。
化成肥料と緩効性肥料を根元に撒いておきます。
地植えの場合は、3月に油かすなどの窒素分が多い肥料や緩効性肥料を与えましょう。
根元に撒いておくと生育が促進されて元気に育ちますよ。
病害虫対策
ゴールドクレストがかかりやすい病気は、赤錆病(あかさびびょう)です。
赤錆病にかかると葉先が錆ついたように赤くなり、ひどくなると枯れてしまいます。
赤錆病の原因は菌なので、放置していると次々に伝染して被害が拡大してしまいます。
葉の様子がおかしいのに気付いたら早めに該当部分を取り除き、殺菌剤を撒いて対処しましょう。
ちなみに菌が侵入する原因は、雨で跳ねた泥などです。
水やりの際にも泥が跳ねることがあるため、根元にウッドチップなどを敷いておくと安心です。
ハダニやアブラムシ、カイガラムシなどの害虫にも注意しましょう。
病気の原因になるので、見つけたら割りばしなどでこすって落とすか、害虫駆除剤を撒いて対処してください。
害虫は葉が密集して風通しが悪くなっていると発生しやすくなるため、こまめに剪定して風通しをよくしておきましょう。
こまめな芽摘み
新芽は出始めがいちばんやわらかいです。
やわらかいうちに手で摘み取ると、木に負担をかけずにきれいな樹形をつくることができますよ。
こまめに芽摘みをすることで、適度な大きさを保ったまま育てることもできます。
鉢植えは数年にいちど植え替えを!
鉢植えの場合、植え付けから1~2年後を目安に、ひとまわり大きな鉢植えに植え替えましょう。
小さな鉢植えのままだと、生長した根が鉢底で詰まって木そのものが弱ってしまうおそれがあります。
以下にゴールドクレストの植え替えに必要なもの、植え替え時期と手順をまとめたので参考にしてください。
- ひとまわり大きい鉢植え
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 新しい土(なるべく植え替え前と同じ種類を選ぶ)
- じょうろ
- 移植ゴテ
- 軍手
- 3~4月または9~10月
- 元々の鉢植えから古い株を抜き取る
- 根についた土を振るい落とす(枯れた根があれば切り取る)
- 鉢植えに鉢底ネットと鉢底石を敷き、新しい土を入れる
- 植え替える株を中心に置く
- 隙間がないように土を寄せて株を安定させる
- 鉢底からあふれるくらい水をやる
植え替え後のゴールドクレストは体力を消耗しているため、植え替え直後は風の当たらない場所に移動させて管理しましょう。
お庭110番なら剪定に限らず、植物やお庭に関することならなんでも相談可能です。
植え替え、お手入れ、害虫駆除などでお困りでしたら、お気軽にお電話ください。
お庭110番の加盟業者のなかから、お客様に最適な業者をご紹介いたします。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
ゴールドクレストは増やすこともできる
ゴールドクレストをもっと増やしたいと思ったら、ぜひ剪定枝を使った挿し木に挑戦してみてください。
挿し木に必要なものと手順をまとめました。
- 挿し穂
- 水を入れた容器
- 口が広い鉢植え
- 肥料分が少ない新しい土
- 剪定バサミ
- 細い棒(土に挿し穂を挿す穴を開ける用)
- 霧吹き
- 若い枝を10センチメートルほど切り取る (葉が付いていたら取っておく)
- 1の枝を水が入った容器に入れて1~2時間放置する
- 鉢植えに新しい土を入れ、霧吹きなどで湿らせておく
- 細い棒で土の表面に穴を開け、水からあげた枝を挿す
- 挿した枝に土を寄せて隙間をなくす
- 鉢植えを直射日光が当たらない明るい日陰に移動させて、発根するまで管理する
挿し木をしてから1ヵ月ほどで発根します。
発根するまでは土が乾かないように注意しながら管理しましょう。
ゴールドクレストは自由に仕立てられるのも魅力
ゴールドクレストは、育てている人のアイデア次第でさまざまな形に仕立てることができます。
今回は代表的な3つの仕立て方をご紹介します。
ぜひお好みの形に整えて楽しんでみてください。
スタンダード仕立て
軸になる太い幹を伸ばして、上部に葉を茂らせる仕立て方です。
最も一般的な仕立て方ですが、下枝が枯れていてもきれいに見せることができるため、人気があります。
トピアリー仕立て
動物や鳥などの形に樹形を整えて楽しむ仕立て方です。
テーマパークや遊園地などで見たことある方も多いのではないでしょうか。
スタンダード仕立てより難易度はあがりますが、他と差をつけたい方はぜひ挑戦してみてください。
スパイラル仕立て
全体をらせん状に整えて楽しむ仕立て方です。
こんもりとしながらもインパクトのある大胆な見た目を楽しむことができますよ。
挑戦してみたい方は、生育が活発になる3月頃におこなうのがおすすめです。
ゴールドクレストを仕上げたい高さまで育てたら、厚めのトイレットペーパーを下部かららせん状に巻き付けて、洗濯バサミで固定します。
そしてトイレットペーパーを巻き付けていない部分の枝を抜いて剪定し、調節すれば完成です。
お庭110番には、豊富な知識と経験をもつプロが多数在籍しています。
お客様のご要望に合わせて、丁寧かつ美しいゴールドクレストに仕上げます。
難しいカットや細かい部分の剪定も、お気軽にご相談ください。