抜根とは、木を伐採したあとの根を地面から抜いて撤去することです。
木を伐採するのなら一緒に抜根もしてきれいさっぱり撤去したいところですが、地面の下に張った根を掘り起こして抜くのは大変そうで、一体どのくらいの費用がかかるのか気になりますよね。
お庭110番に加盟する伐採業者にアンケートをとった結果、抜根の費用相場は約5万円とわかりました。
「高い!」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、費用を抑える方法もこの記事で紹介していますのでご安心ください。
この記事では抜根の費用に関して、業者に依頼した場合の費用目安や自力で抜根して費用を抑える方法などを解説しています。
最後まで読んでいただければ、費用を抑えて抜根する方法がわかります。
業者に抜根を依頼する場合の費用
抜根の費用は、切り株の状態や立地などによって大きく変動します。
通常、抜根費用は木の幹の太さで計算されますが、現地の状況をふまえた正確な費用を算出するには、業者に現地調査で見積りを出してもらう必要があります。
目安として、お庭110番が加盟店に対しておこなったアンケートでは、抜根費用の相場は以下のようになりました。
一般的な庭木の太さなら5万円前後に収まるようです。
基本的に作業難易度が上がるほど抜根の費用は高くなります。
抜根作業費以外にかかる費用としては、次のようなものがあります。
- 重機使用費
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重機を使用して作業する費用
- 伐採費
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木を伐採し、切り株の状態にする費用
- 整地費
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抜根したあとの地面の穴を埋めて整地する費用
- 処分費
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抜根した切り株を処分する費用
業者に見積りを出してもらう際は、抜根以外にどのようなことを依頼したいのか具体的に伝え、詳しい作業内容と費用内訳を確認しましょう。
次に、費用が高くなるケースについてご紹介します。
抜根費用が高くなるケース
抜根費用が高くなる代表的なケースには、次の2つがあります。
先ほどご紹介した相場から大きくずれる可能性もあるので、事前の見積りが重要です。
- 重機を使う必要がある
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人力で抜根できない切り株は、ショベルカー(ユンボ)などの重機を使って抜根します。
重機を使えば一気に土を掘り起こして抜根ができますが、作業現場まで輸送する手間もあり、費用が高額になります。
重機の種類や使用期間によって、かかる費用は変わってきます。 - 根が建物の基礎部分や配管に接触している
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建物や設備の近くにある切り株は、根が基礎部分や配管に接触している場合があります。
そうした場合は、抜根作業によって基礎部分や配管を傷つけてしまわないよう、慎重に抜根をおこなう必要があり、作業の難易度が上がります。
竹の抜根費用は高額になる
抜根作業のなかでも、特に難易度が高く大変だとされているのが竹の抜根です。
抜根費用を算出するのに、他の樹木では通常木の幹の直径(木の太さ)で換算されますが、竹の場合は範囲(作業する面積)で換算されます。
理由としては、竹の根のようなものである地下茎が地中深く広範囲に伸びていく性質を持つためです。
地上の竹の成長の早さ同様、地下茎も放っておくとどんどん範囲を広げていってしまううえに生命力も強く、竹を撤去した際に少しでも地下茎が残っているとそこからまた竹が伸びてきます。
竹を完全に撤去するには、広範囲の地面を掘り返して地下茎をすべて取り除く必要があり、竹の抜根には一般的に重機が使われます。
広範囲に重機を使用する大変な作業になる場合が多いため、竹の抜根費用は高額になるのです。
抜根を断られるケース
費用が高額になるケースだけでなく、抜根作業自体を断られてしまうケースもあります。
抜根作業によって建物や設備に被害が出るおそれがあるケースです。
例えば、コンクリートの下にまで伸び広がっている木の根を抜根すると、その分地面に空洞ができてしまい、コンクリートやその上の建物・設備に倒壊や破損の可能性があります。
こうした建物や設備への被害が事前に想定される状況では、ただ抜根すればいいというわけにはいかないため作業自体が難しくなります。
実際に弊社加盟店におこなったアンケート結果でも、「抜根は対応できない」「特定の場所や太さの根は抜けない場合もある」という回答がありました。
伐採業者の選び方
伐採業者を選ぶうえで重要なポイントには、以下のようなものがあります。
- 明朗会計かどうか
- 1本からの抜根でも対応してくれるか
- 事前に明瞭な見積りをしてくれるか
- 追加料金の有無
- 実績や口コミの内容
要望をしっかりと聞いて、作業内容と各料金の内訳を明確にした見積りを出してくれる業者を選びましょう。
さらに、不明点などに納得できるよう丁寧に説明してくれる業者であれば、信頼して作業を任せられますよね。
詳しい伐採業者の選び方や地域別のおすすめ業者については、こちらの記事をご覧ください。
納得のいく費用で抜根作業を業者に依頼するためには、事前の見積りが重要です。
業者によって費用設定の仕方が異なるため、複数の伐採業者に見積りを依頼して比較・検討しましょう。
お庭110番にご相談いただければ、お客様に代わってご要望を満たす業者をお探しいたします。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
自力で抜根すれば費用を抑えられる
撤去したいのが細い木の根の場合は、自力で抜根することも可能です。
時間と労力はかかりますが、業者に依頼するより費用が抑えられます。
抜根に必要な道具や抜根の手順についてご紹介いたします。
抜根に必要な道具
必要最低限の抜根道具とその価格相場は、以下のとおりです。
- ショベル(剣スコップ)
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足をかける部分があり、体重をかけて地面に突き刺しテコの原理を利用すると楽に土が掘れます。
先端に刃がついているタイプであれば、細い根を切ることもできます。
価格相場:1,684円※ - 剪定ノコギリ
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木工用ノコギリが木材を切るのに対し、剪定ノコギリには生木を切るための工夫がされています。
木工用のノコギリでは木くずで目詰まりしてしまうような剪定作業に適していて、太い木の根や枝を切ることができます。
価格相場:1,779円※
※大手通販サイトamazonに掲載されている商品各10製品の平均価格(2023年8月21日時点)
抜根道具 ショベル・剪定ノコギリ 価格相場データ(PDFファイル)
抜根作業には汚れてもいい服装に加え、怪我や汚れを防ぐために軍手や長靴を着用するのが理想です。
抜根の道具について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
抜根の手順
幹の直径の2倍程度離れたところからショベルで切り株のまわりの地面を掘り、土に埋まっている根を露出させていきます。
高圧洗浄機があれば、根についた土を落とすのに役立ちます。
地面から出た根を剪定ノコギリでカットし、切り株を軽くしていきます。
いきなり太い根から切ると切り株が不安定になって作業がやりづらくなるため、中心から遠い細い根から切っていくのがポイントです。
切り株を揺すってみてぐらぐら揺らせるような状態になるまで、地面を掘って根を切る作業を繰り返します。
切り株が根から切り離されて孤立したら、地面から抜いて撤去します。
ショベルを切り株の底部分に突き刺し、テコの原理で持ち上げると労力が少なくすみます。
抜根のやり方については、こちらの動画も参考にしてみてください。
切り株を枯らす方法
撤去に時間がかかってもいいのなら、切り株を枯らしてから抜根するのが比較的楽な方法です。
切り株を枯らす方法には、以下のようなものがあります。
- 除草剤を使う
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切り株にドリルで穴を開け、中に除草剤を流し込みます。
雨で薬剤が流されてしまわないようビニールシートで保護し、切り株が枯れるまで待ちます。
除草剤を使用する際は、切り株の周辺の植物にまで影響しかねないため、取り扱いに注意が必要です。 - 日光を遮断する
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日光が当たらない状態にしておくと、切り株は枯れていきます。
土に埋めるやり方もありますが、ホームセンターや100円ショップなどで購入できる除草シートですっぽり切り株を覆うやり方が手軽です。
抜根後の処分方法
抜根した切り株や根は、地域によって可燃ゴミや粗大ゴミとして処分することができます。
各自治体で細かい処分方法は異なるため、詳しくはお住まいの地域の自治体にご確認ください。
量が多く自力でゴミに出すのが大変な場合は、廃棄物処理業者などに依頼して回収してもらう方法もあります。
伐採がまだ済んでいない場合は、伐採とあわせて抜根と処分を伐採業者に依頼することもできます。
※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
切り株を放置しないほうがいい理由
もし伐採後の切り株が邪魔にならない位置にあったとしても、そのまま放置せず撤去することをおすすめします。
理由としては、以下のとおりです。
シロアリなど害虫被害が発生するため
切り株をそのまま放置しておくと、シロアリやスズメバチといった害虫が巣を作る可能性があります。
切り株に住み着いた害虫によって建物や人に被害が出るおそれがあり、一度繁殖してしまうと駆除するのも大変です。
害虫のすみかになりかねない切り株は、撤去しておいたほうがいいでしょう。
新しい芽や根が伸びるため
生命力の弱い木であれば、伐採されて木の大部分が失われると自然に根も枯れていきます。
しかし、生命力の強い木の場合は伐採後も切り株の状態で生きていて、切り株から新しい芽が出たり、土の中で知らないうちに根が伸びていたりします。
手間を惜しんで切り株を放置したことで、後々余計に手間がかかる事態になってしまうかもしれません。
まとめ
地面を掘り、大きく根を張った切り株を撤去する抜根は大変な作業です。
木の大きさや種類などによっては重機の使用が必要なこともあり、個人の手でおこなうのは難しいため、費用はかかるもののプロに任せるのが手早く楽です。
一方で、小さい切り株で時間と体力に余裕があるなら、自分で抜根すれば費用を安く抑えられます。
木を伐採したあとの根をそのままにしておくと、害虫の巣になったり新しい芽や根が伸びたりする可能性があります。
邪魔にならないからといって放置せず、業者に抜根を依頼するか、自力で抜根するかで早めに撤去することをおすすめします。
業者選びでお困りの際は、お庭110番までお気軽にご相談ください。
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